フィルムカメラ
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Leica IIIb
ライカ IIIb。28万台、1938年製。ライツの製品コードはATOOH。戦前ライツの金字塔の1つとも言うべき、板金ボディ最後のバルナックライカ。大量生産に舵を切った次世代モデルのライカIIIcは、ダイキャストボディになると共に、ボディサイズが長くなっており、IIIbのこの小ぶりなサイズ感は手に良く馴染みます。ライカDIIIに1/1000が付いた、先代のライカIIIaと比べても大きな進化が見られます。距離計とファインダーの窓が隣接するようになり、使い勝手が向上しています...
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Leica M4 Black Paint
ライカ M4ブラックペイント最初期モデル、ノーノッチ。製造番号は1181xxx。本個体は1967年7月、製造番号1181501から始まる、僅か500台のM4黒塗りのファーストロットのうちの一台。ファーストロットは主にプロフェッショナルや関係者に供給されたと言われ、著名な報道カメラマンや写真家に使われて来ました。本品はそのファーストロットの中でも、セルフタイマー、フレームセレクターを止めるビスがカニ目ではなく真鍮地にペイントが施された、通称ノーノッチと呼ばれるレアモデル。...
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Leica M2-R
1969年製造のライカ M2-R。ライカ M2-Rは、1966年に米陸軍向けに製造されたライカ M2S (CAMERA STILL PICTURE KS15-4)の民生版とも言え、ライカ M2をベースとしながらM4のラピッド・ローディング機構が組み込まれています。米軍からライツへと発注された軍用のM2Sが、後に注文キャンセルとなり、ニューヨーク・ライツからM2-Rという名で、民間(アメリカ国内のみ)に販売されました。1969〜70年、製造番号1248201 〜12502...
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Leica A / DII
製造番号8千番台の1928年製のライカA型初期を、後年ライツにてDIIへと純正アップグレードした個体です。しかもセミクローム仕上げで、吊り環付きという通好みの仕様。ライツ純正のアップグレード機は、ファクトリーコンバージョンとも呼ばれています。ライツから供給されたアップグレード専用のパーツが使われており、A型にそのまま通常のDIIやIIfのパーツが入るわけではありません。当時のライツの細やかなカスタマーケアが見て取れる一台でもあります。クロームのパーツが装備されており、ク...
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Plaubel Makina 670
プラウベル・マキナ67の改良版、670。レンジファインダー式中判カメラ。120/220フィルム使用。6×7フォーマット。ブランドは独プラウベルながら、設計はコニカ。レンズは4群6枚のニッコール 80mmで非常に高性能、現代においても定評のあるレンズです。マキナ670はボディ正面にリブが入りホールド感が向上、シャッターの誤作動防止用に、レンズボードを閉じた状態ではレリーズできないようになりました。畳めばとってもコンパクト、発売当初から現代まで人気の衰えを知らないカメラです...
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Leica M4 Black Paint
ライカ M4、オリジナル・ブラックペイント。未使用品。ライツの製品コードは10402。シリアル番号は1266xxx、1970年6月11日に出荷された1台です。グッタペルカ等も含め、全てオリジナルコンディション。長年コレクターさんが大切に所有されていた、未使用物。保証書や元箱ともマッチングナンバー。使用の形跡は全く見られず、トップカバーや底蓋はいまだ粉を吹いたようなマットな艶を保っています。バックドア横のちりめん塗装やグッタペルカも、さらりと清潔感のある手触りです。フェイ...
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Leica M2 Black Paint
シリアル番号1075xxx。1963年8月5日に出荷された、ライカ M2ブラックペイント。セルフタイマー付。適度に使い込まれた、精悍な黒塗りモデルです。グッタペルカを含め、各部のパーツはオリジナル。かなり状態の良いM2BP。今回の整備でリフレッシュ、各部の作動感滑らかで実用にも好適です。指の触れる箇所やトップカバー上面、底蓋には艶が少々出ています。トップカバーの他の面は、新品時の粉が吹いたようなマットな塗装が未だ残っています。巻き上げレバーには良い雰囲気のアブクが見られ...
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ISO Duplex Super 120
愛らしいデザインのイタリア製ステレオカメラ。イゾ・レポーター、ヘンゾ・レポーターで知られる、ISO社の製品です。1956年の発売。本品はデュプレックス・スーパーでも、二重露出防止機構が付いた後期型。ボディ側面に1枚撮りの切り替えレバーが付いています。120フィルムを縦送りして、23x24mmの画面サイズで左右で2枚一組、24組のステレオ写真撮影が可能です。機構的には国産のステレオ・ロッカと同じです。専用のフィルムカッター、マウント、ビューアー付。くいだおれ太郎にも似た、...
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Leica M6 Siberhegner 125th Anniversary
1990年に日本の正規輸入代理店、シーベルヘグナー社の125周年を記念し、125台限定で販売したモデルです。トップカバー上面に専用の刻印、アクセサリーシューには125台中61番目のシリアルが刻まれています。製造番号は177万台。ベースモデルはライカ M6パンダ。クロームボディにブラッククロームの巻き上げレバー、速度ダイヤル、巻き戻しクランク、セレクターレバー、Rレバーが装備されています。ファインダー倍率は0.72。ブライトフレームは28/35/50/75/90/135m...
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Minolta XD
ミノルタ XD。クロコダイル革。1977年発売。当時の価格は8.4万円。ライカR4からR7までのベースモデルともなったとも言われています。世界初の絞り、シャッタースピード両優先AEを搭載。1982年に生産終了。ファインダーにはアキュートマットが搭載されており、ピントの山も掴みやすいモデルです。新品同様のコンディション。底面やマウントにも、擦れ、傷など見当たらず、使用感の見られないとても綺麗な一台。露出計、シャッター含め、各部の動作も正常です。純正キャップ、ケースが付属し...
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Leica M4 MOT Black Paint
ライカ M4モーター。製造番号126万台。ニューヨークライツ製のライカモーターを装着できるようになったM4です。ブラックペイント仕上げ。本品は、M4-Mから名称変更され、M4 MOT刻印となった個体です。両モデル合わせても、製造台数は僅か904台。本品は1970年11月に出荷された400台のうちの1台です。底蓋を外したボディの底面には、専用のモータードライブ接点が装備されています。手の触れる部分の黒塗りには自然な艶が出ており、ボディの角部には真鍮がうっすらと露出している...
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Leica DIII
ライカ DIII。製造番号は14万台、1934年製。ライツの製品コードはAFOOV。ブラック&ニッケルメッキ仕上げ。海外ではモデル F、ライカ IIIとも呼ばれています。手にすっぽりと収まるサイズ感、黒塗装とニッケルの落ち着いた色合いに癒やされる佇まい。吊り環、視度補正付きの内蔵距離計、スローシャッターを装備しており、機能面でも完成度が高く、実用面でも優れたバルナックライカ。シャッターの最高速は1/500。ニッケルメッキのレンズと合わせ、撮って良し、眺めて良し。昔から愛...
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Leica KE-7A Military + Elcan 50mm f2
米国軍用ライカ、CAMERA STILL PICTURE KE-7A。1972年製。KE-7Aには民生用のシビリアンもありますが、本品は実際に米軍へ納入されたミリタリーバージョン。米軍がカナダライツ(Midland)に発注、ベースはライカ M4ブラッククローム。装着パーツの一部が異なり、各部にシーリングが施されているなど、通常のM4と少々異なります。付属のエルカン 50mm f2は、6枚玉ズミクロンのような外観ながら、エルノスター型4群4枚構成の独自設計。絞り開放ではフ...
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Leica IIIg
バルナック・ライカの最終モデルであり完成形、ライカ IIIg。ライツの製品コードはGOOEF。三脚ネジは太ネジ(細ネジアダプター付)。製造番号は87万台。1957年製。ライカMPやM3軍用オリーブと同じ時期に製造されていた、戦後ライカのゴールデンエイジの製品です。コストを惜しまず、設計・製造されたそのクオリティの高さは、眺めているだけでもウットリ。ライカ M3の技術も投入、パララクス補正付で50mmと90mmのブライトフレームを内蔵しています。ファインダーの見え味も素晴...
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Leica DIII Chrome
ライカ DIII、シャイニークローム。海外ではモデルF、ライカIIIと呼ばれます。ライツの製品コードはAFOOV。本品の製造番号は11万台、1933年製。1925年のライカ A型から続く黒塗り&ニッケルの時代から、眩いばかりのクロームメッキボディに移行し始めた時期に製造された移行期の一台です。ライツの出荷表によると、クロームメッキのライカボディは1933年から出荷され始めます。本品はその1933年出荷のライカ DIIIクロームボディの4ロット目、300台目くらいのごくご...
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Leica IIIc Luftwaffen
ドイツ空軍用として供給されたライカIIIc。製造番号は3689xx。トップカバー背面部には、Luftwaffen-Eigentum(ルフトヴァッフェン・アイゲンチューム; ドイツ空軍所有物)刻印。また、トップカバー上面には、FI.No.38079刻印が刻まれています。ドイツのLeica Historica発行の「30 Jahre Leica Histoica」の番号表によれば、本品は第二次世界大戦中の1941年1月6日に出荷された個体。なお、こちらの本にはIIIbと記載...
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Alpa 9d
アルパ 9d。シルバーボディ。スイス・ピニオン社製のアイレベル一眼レフレックスカメラ。世界で3番目に登場したTTL機。高級路線、かつ小規模生産を続けたアルパとしては、一番多く販売されたモデル。こちらの銀塗りが4,391台、黒塗りが665台生産されました。ピニオン社の商品コードはDABODY、黒塗りはNORDABODY。そして標準レンズは銘玉マクロスイターです。アルパの魅力は、少数生産の高級機ならではの重厚感や凝ったつくり、仕上げのみならず、多種多様なレンズ群にあるでしょ...
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Leica M3
ライカ M3、初期モデル。製造番号は703xxx。M3発売初年度の1954年製。フレームセレクターレバーはまだ無く、スッキリしたルックスです。三脚ネジは小ネジ。ダブルストローク(2回巻上げ)。ストラップラグは福耳。初源ライカM3の特徴を各所に残すオリジナルボディ。マウント12時位置に封印無しのネジ(最初期はネジ無し)、ASA200のバックドア、初期の特徴を持ったバックドア裏、硝子製の圧板、アクセサリーシューのステンレス半月ストッパー(クロームも混在)、巻戻し軸の中心部が...
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Nikon S3 + Nikkor 50mm f1.4
日本光学製レンジファインダーカメラ、ニコン S3。クローム。製造番号は630万台。S2の後継機であり、SPの普及機として1958年3月に発売されました。堅牢な造りと確実な動作性能を確保しており、実用機として定評のあるカメラ。フレームは35/50/105mm枠が常時表示されます。パララクス補正はフレーム内のマークで行います。本品のシャッター幕は布幕(後期はチタン幕)。付属のレンズはニッコール-S 50mm f1.4。コンパクトな高速大口径レンズ。絞り開放付近のやわらかい描...
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Leica M6 Schmidt Centenary
ライカの正規代理店、シュミットグループの創立100周年を記念し発売された、プラチナ仕様のライカ M6。1996年発売。M6プラチナと同様のプラチナプレート。エルマー-M 50mm f2.8もプラチナバージョン。カメラとレンズに、1〜188までのシリアル番号が振られています。但し、4を含む番号は振られておらず、合計150台限定で販売されました。エルマー 50mm専用フードもプラチナ仕様。ライカ社のカタログNo.はボディが10510、レンズが11895。コレクションにどうぞ...
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Leica M2S
ライカ M2S。CAMERA STILL PICTURE KS15-4。米陸軍向けに製造されたモデル。このM2S、KS-15(4)は、カメラボディ、近接ズミクロン 50mm、ズミクロン 35mm f2、メガネ付エルマリート 135mm f2.8、MR-4メーター、CEYOOフラッシュガンがセットとなっており、専用のセットケースに収まり米軍に納入されたようです。セットケースはこれまで当店でも何度か取り扱いました。セットの総数は500台程度と言われています。本品の製造番号は...
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Rolleiflex 2.8F
二眼レフの王様、ローライフレックス2.8F。銘玉プラナー 80mm 6枚玉付。ホワイトフェイスに移行する少し前のモデルで、凜々しく完成された姿は堂々たるもの。TLRの王者ローライも、ご多分に漏れずこの後コストダウンが図られ、年々外装も簡素化されてゆきますが、この時代のつくりは実にご立派。製造番号は246万台。1966年〜1968年の間に製造された一台です。使い易い連動露出計を内蔵。ファインダーフードは脱着可能。ファインダースクリーンは純正の方眼入りスプリットイメージタイ...
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Leica M3 Black Paint
ライカ M3ブラックペイント。M3シングルストロークの後期型の黒塗り仕様。製造番号は107万台、1963年8月5日に出荷された個体です。同年同月には、「I have a dream〜」で知られるキング牧師の名演説、11月には世界初のテレビ衛星中継でJFK暗殺が放映されました。激動の年に誕生したM3黒。グッタペルカも含め、フルオリジナル。製造当時のパーツそのままのオリジナルコンディション。黒塗りもしっかり残っており、コレクションにも好適な一台です。巻き上げレバーや巻き戻し...
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Leica M1 Olive Bundeseigentum
西ドイツ国防軍用のライカ M1、後期型。Bundeseigentum。本品は1961年に供給された個体で、製造番号は103万台。M1オリーブは、1960年に50台、1961年が75台、1964年に83台と、合計わずか208台が製造されました。M1オリーブ後期型は、製造番号1035926〜1036000と、1098101〜1098183の2ロットとされています。本品は後期型の前期ロットとなり(ややこしいですね)、1961年の製造です。James L. Lager氏の名著、...
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Leica M3 Black Paint
ライカ M3ブラックペイント。製造番号99万台。1960年3月に出荷された一台です。公表されているM3ブラックペイントの番号帯では、959に続き2ndロットです。ブラックカウンターが混在する福耳ペイントの次のバージョンですね。底蓋の開閉ロックダイヤルは前ロットに続きオールブラックで、より有り難みがあります。M3ペイントの中でもやや稀少なモデル。大変良い感じに使い込まれ、貫禄十分な一台。トップカバーのシュー近くに一箇所軽微な凹み、また各部にペイント落ちが見られますが、丁寧...
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Leica MP Hammertone + Summicron-M 35mm f2 ASPH.
ライカ MP ハンマートーン。2004年、LHSA(Leica Historical Society of America)が発足35周年を記念し、ライカ社に製造を依頼した特注モデル。ライカ社の製品コードは10314。世界限定1000台。8枚玉をオマージュした専用のズミクロン-M 35mm f2、ハンマートーン仕上げの専用フード、そしてこれまた専用のハンマートーン仕上げのライカビットMが専用ケースに収まります。表面に凹凸のあるグレー系ハンマートーン仕上げが個性的、とって...
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Leica M2 Early
ライカ M2初期型、人気のボタン巻戻し。本品はセルフタイマー無し、スッキリとした外観が魅力のモデル。93万台。1958年製。コード名はKOOHE。各部、製造時からのオリジナルのパーツです。三脚ネジは細ネジ。ブライトフレームは35/50/90mmが単体で表示されます。M2初期のプッシュボタン巻き戻しの中でも後期タイプで、巻き戻しボタンがロックされます。使い勝手が良くなったM2ボタン。細い縦スリットの内ギザの採光窓も後年のM2とは異なり、よりモダンな印象。スチールリムや8枚...
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Leica M6 Ein Stuck
10496。ライカ M6アインシュトック。ドイツ語でEinは1、Stuckは株を指します。国内では株付きと呼ばれた限定品で、ライカ社の出資証明がセットとなっています。1996年に996台が製造されました。限定番号「000番」はミュージアムに収蔵されているとのことで、実際の製造は997台となります。付属レンズは、「Ein Stuck」の専用刻印が銘板に入ったズミルックス-M 35mm f1.4 ASPH。ボディと同様に通常の白文字ではなく、グレーの文字刻印がシックで落ち着...
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Leica M7 Chrome
ライカ M7 シルバークローム。本品はトップカバーに「Leica」のロゴがプリントされたJAPANバージョン。ライカのカタログNo.は、10504。ファインダー倍率は0.72。本品の製造番号は278万台、2001年製造ですので、M7最初期ロットとなります。ちなみにM7の発売開始は2002年でした。ライカMモデル待望のAE搭載機として登場しました。ブライトフレームは28/35/50/75/90/135mmの各焦点距離に対応。基本的には電子式シャッターですが、1/60と1/...
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Nikon S3 Limited Silver
2000年に復刻したニコン S3リミテッド。付属のレンズは通称オリンピックニッコールと呼ばれる、新設計のニッコール-S 50mm f1.4を復刻したもの。世間をアッと言わせた、復刻版発売から既に20余年、遠からずネオ・ビンテージと呼ばれるカメラでしょう。フィルムガイドレールに4本ほど線状の擦れが見られますが、他は目立つ傷や凹みなどは見られません。ボディ、レンズ共に外観の使用感は無く、新品同様のコンディション。2024年10月にボディOH済。各部の操作感スムーズです。ファ...
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Weltini II
¥33,000
ウェルチーニ II。ドイツ・ヴェルタ(Welta)社製の35mmフォールディングカメラ。距離計連動式。1937〜38年に製造されたWeltiniに続くモデルで、1938〜1941年の製造です。大きな成功を挙げた、コダック・レチナシリーズを追ったカメラ。Weltini IIにはTessar 50mm f2.8, Xenar 50mm f2.8, Xenon 50mm f2, Elmar 50mm f3.5付がありますが、本品はSteinheil Munchen製 Cass...
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Leica M3
製造番号110万台、1964年製のライカ M3後期型、シングルストローク。ライツの製品コードはIGEMO。レンジファインダー式カメラの最高傑作、ライカ M3。戦後のライカを一気に頂点へと引き上げたモデルであり、カメラ界の金字塔。50mmレンズをメインとするのであれば、今もなおベストチョイスのライカの一つでしょう。世界中の写真家やジャーナリストが愛用し、幾多の人類史上の重要な出来事を記録してきました。各部オリジナル状態を保ったコンディション良好な一台。シリアル番号は110...
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Leica M3
ライカ M3、初期モデル。製造番号は701xxx。M3発売初年度の1954年製。初源ライカM3の特徴を各所に残すオリジナルボディ。三脚ネジは大ネジ。マウント12時位置にネジ無し、ASA200のバックドア、初期の特徴を持ったバックドア裏、硝子製の圧板、アクセサリーシューのクローム半月ストッパー、巻戻し軸の中心部がマイナスなどなど。M3愛好家の見どころ満載、その一部は段付きとも共通します。ライカA型初期と同じく、M3初期も短い期間に変遷が多く探究の対象としては深遠なるものが...
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Leica MP 0.72 Chrome
現行のライカ MP シルバークローム。ライカの製品コードは10301。現行MPは2002年にデビュー、本品は製造番号294万台。2003年の製造です。露出計内蔵。ファインダー倍率は0.72倍。歴代のM型ライカの伝統をしっかりと受け継いだモデルです。当店のお客さまが大切に保管されていた、大変綺麗な一台です。正面向かって左側の吊り環の上付近にルーペでようやく確認出来る程度のごくごく薄いスレが2〜3本見られますが、これらを除けば新品に限りなく近いコンディション。ほとんど使われ...
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Hansa Canon
ハンザキヤノン。キヤノン標準型。近江屋写真用品から同社ブランド名で発売された、日本で最初に市販された量産型35mmカメラです。発売開始年は1935年暮れ、もしくは1936年初頭が有力とされています。製造元は精機光学研究所、後のキヤノン。ライカを範としていますが、八角ボディ、全面のコマ数計など独自の機構を採用。距離計窓とは別にあるファインダーは、通称「ビックリ函」と呼ばれるポップアップ式。生産台数は約1,000台と言われており、前期型と後期型に大別されますが、本品はレンズ...
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Seiki Canon
セイキキヤノン。キヤノン最新型。精機光学工業(現キヤノン)製。1939年から、大戦を挟んで1946年頃まで製造されました。製造番号が軍艦部に刻印されるようになり、スローシャッターを装備、コマ数計がボディ前面から巻き上げダイヤル下に移動、トップカバーが一体型から二体型になったことなど、標準型から最新型となり大きな変化もありますが、ポップアップ型のファインダー(ビックリ函)等、ハンザ・キヤノンの面影もしっかり残っています。ハンザキヤノン(標準型)から引き続き、日本光学からニ...
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Leica CL + Summicron-C 40mm f2
ライツとミノルタの提携によって誕生したコンパクトライカ、ライカCL。製造番号は131万台。1973/74年製。ズミクロン-C 40mm F2を標準装備。40mmファインダー枠、縦走りシャッターなど、M型とは異なる機構を搭載。ファインダーには50mmと90mm枠も備わり、コンパクトながら必要な機能を備えており。使えばしみじみと良さが判る名機です。ズミクロン-C 40mmの画角は絶妙、最短撮影距離は80cmで、スナップや旅カメラにも最高です。本品は2023年にボディ、レンズ...
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Horseman SW612
ホースマン SW612。1995年に駒村商会が販売した、6x12cm判超広角パノラマカメラ。レンズ交換式、且つフィルムホルダー交換式により、35〜135mmの幅広い10種の焦点距離、6x7判 / 6x9判 / 6x12判の3種のフィルムサイズを組み合わせることが可能です。付属レンズはローデンシュトック製アポ・グランダゴン 45mm f4.5で、コパル製シャッター。4群8枚構成。最短撮影距離は0.4m。メートル、フィート併記。交換レンズユニットには、ローデンシュトック製は...
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Contax T2 Titan Black
高級コンパクトカメラとして一世を風靡した、コンタックスT2のチタニウムブラック。1990年11月の発売。付属のレンズはツァイスT*コーティングのゾナー 38mm f2.8。4群5枚構成。絞り羽根は7枚。マニュアルフォーカスとオートフォーカスの両方で撮影可能。最短撮影距離は0.7m。バッテリーはCR123Aを使用します。素晴らしい描写と使い易い画角、操作性の良さで、近年人気が再燃、綺麗な個体の入手が難しくなってきました。夏休みのお供、街歩きや旅の友にどうぞ!クリップ部分や...
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Leica A
ライカ A型、近接新エルマー付。シリアル番号は2万台。1930年の製造です。ライツ社の製品コードはLEICA。海外ではライカ I、またIAとも呼ばれます。距離表記はfeet。三脚ネジは大ネジ。雰囲気の良い綺麗なライカA型です。グッタペルカも含め、各部のパーツは1930年の製造当初からのオリジナル。自然な使用感はありますが、全体的に綺麗で大切に使われて来た感タップリ。製造時からもうすぐ1世紀を経ようとするライカですが、今回のオーバホールでリフレッシュ、まだまだ現役で撮影を...
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Leica DII
ライカ DII。製造番号は17万台、1935年の製造。ライツの製品コードはLYCAN。美しいブラックペイント&ニッケルメッキ仕上げ。海外ではモデルD、ライカIIとも呼ばれています。DIIは距離計を内蔵した初めてのライカ。ライツ史上においてもエポックメイキングなモデルです。この後に登場するDIIIに比べると、吊り環無し、スローシャッター無し、視度補正無しと機能面では少なくなりますが、サッパリとした握り心地とシンプルな外観、ミニマルな機能が魅力です。コンディションの合ったニ...
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Leica M2 Early
ライカ M2初期型、人気のボタン巻戻し。本品はセルフタイマー付。93万台。1958年製。コード名はKOOHE。本品はライカ M2の製造開始から3番目のロットです。各部オリジナル。三脚ネジは大ネジ。ブライトフレームは35/50/90mmが単体で表示されます。本品は、M2初期のプッシュボタン巻き戻しの中でも初期タイプなので、巻き戻しボタンはロックされません。他のM型ライカとは一味違う操作感をお楽しみください。細い縦スリットの内ギザの採光窓も後年のM2とは異なり、よりモダンな...
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Rectaflex 1300
1953年発売のレクタフレックス 1300。コンタックス Sと共にペンタプリズムを装備した、最初の一眼レフ(SLR)。イタリア製らしい洒脱なボディやロゴデザインも魅力、使い勝手もなかなか良好です。このモデル1300は、数あるレクタフレックスの中でも一番生産台数の多いモデルです。レクタフレックスには、アルパ等と同じく実に多様で魅力的なレンズが用意されていました。ドイツからはSchneider、Zeiss、Kilfit、SchachtやVoigtlander、Rodenst...
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Leica DII
ライカDII。ライツの製品コードはLYCAN。ブラック&ニッケル仕上げ。距離計を内蔵した初のライカ、エポックメイキングなモデル。海外ではライカ II、またはモデルDとも呼ばれます。本品のシリアル番号は5桁の94xxx。ライカ DIIの発売初年度、1932年の製造。次のモデルDIIIと比較すると、スローシャッター無し、吊り環無し、視度補正無しと機能的には少ないモデルですが、スッキリとしたデザインと握り心地の良いサイズ感が人気です。そのシンプルさを好む方も多いでしょう。ニッ...
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Robot I + Tessar 30mm f2.8
ロボット I型。1934年に登場した、24x24mm判スクエア・フォーマットの目測式カメラ。スプリング・モーター巻き上げ。レンズは専用のロボット・スクリューマウント。フランスの著名ロボットコレクター、Claude BELLON氏の分類によれば、本品はロボット I型のバージョン3。1936年頃の製造です。ボディ内蔵の緑フィルター、真っ青に見える横向きファインダーも楽しい機構。I型は後のモデルと比較しても、ことさらコンパクトで可愛らしく、愛でたくなるカメラです。その一方、動...
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Leica IIIf Red Dial
ライカ IIIf レッドダイヤル。1952/1953年製。ライツの製品コードはLOOHN。セルフタイマー無し。スッキリとした外観と握り心地の良さが好印象。スローシャッター、視度補正付の距離計、安定した機構など、使い易く信頼性も高いライカ IIIf。フィルムもお高くなった昨今、1枚1枚の撮影を丁寧に楽しみたい方にもバルナックは良い選択でしょう。2018年に当店で販売した個体が出戻って来ました。お帰りなさい!大切にお使いを頂き、変わらず良好な外観です。トップカバー背面部に擦...
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Leica IIIg
バルナック・ライカの最終モデル、ライカ IIIg。ライツの製品コードはGOOEF。製造番号は82万台、1956年製。製造国はドイツ。ライカ黄金期の製品だけに、コストを惜しまず、設計・製造されたそのクオリティの高さには、触れて眺めているだけでも心が躍ります。イマドキの工業製品には失われつつある、物理的クオリティを実感できるカメラです。先行発売されたライカ M3の技術も投入されており、パララクス補正付で50mmと90mmのブライトフレームを内蔵する唯一のバルナック。ファイン...
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Robot Recorder 24
¥68,000
ロボット・レコーダー 24。24x24のスクエアフォーマットの35mmフィルムカメラ。ロボット・ロイヤル 24から、ファインダーを省いたボディとも言えます。ゼンマイを巻き上げ、連射撮影ができるロボット・シリーズの中でも特殊なモデル。主に研究や工業用、または軍用としての記録専用として設計されたカメラで、距離計が無いのはもちろんのこと、ファインダーも巻戻しノブもバックドアの開閉ロック機構もありません。なお、軍用ロボットとしては、ライカ IIIgと同じスリークラウン刻印入りの...
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Nikon I
日本光学カメラ史の起点となる記念すべき一台、ニコン I型。ニコンS、ひいてはニコンFへと繋がるその始祖。ニコン I型の生産台数は、テスト機を除いた完成品が700台少々、実際の販売台数は500台足らずと言われています(諸説あり)。また、60922が第1号機、609759が最終機と言われており、1948年3月から1949年8月かけて製造されました。本品の製造番号は609549。ニコンI型は戦後、日本光学から民需品として販売された初の量産カメラ。そして「ニコン」と名付けられた...
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Leica IIIg
バルナック・ライカの最終モデル、ライカ IIIg。ライツの製品コードはGOOEF。製造番号は93万台。1958年製。ライカMPやM3ブラック、軍用オリーブ、M2ボタンなどなど、魅力的なライカがわんさか出現してきた1950年代後半、ゴールデンエイジの製品です。コストを惜しまず、設計・製造されたそのクオリティの高さは、眺めているだけでもウットリ。ライカ M3の技術も投入、パララクス補正付で50mmと90mmのブライトフレームを内蔵しています。使い易さではダントツのバルナック...
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Leica A / DII
製造番号3万台の1930年製のライカ A型 後期型を、後年ライツにてDIIへアップグレードされた個体です。レンズの時代を合わせるのであれば、無番の新エルマーがピッタリでしょう。純正アップブレードは、ライツから供給されるアップグレード専用パーツが用いられており、一部には通常のライカDIIとは異なる部品が使われています。手の込んだ対応ぶりにライツらしさを感じます。ちなみに海外では 、これらライツによる純正改造をFactory Conversionと呼んでいます。吊り環無しで...
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Ducati Simplex
伊デュカティ製35mmハーフ判カメラ、シンプレックス。シングルデスモや750SSなど往年の名車で知られ、現在でも第一線で活躍するバイクメーカーDUCATI社が1950年前後に製造した、可愛らしくも精密な小型カメラ。DUCATI社のカタログNo.は、OI 6404.1。秀逸な外観デザインに心惹かれる方も多いことでしょう。手に取ればズシリと金属感タップリなつくりにウットリ。グレーの貼り革と梨地シルバーの組み合わせは、実に洒脱な雰囲気。さすがのイタリアンデザイン。シンプレック...
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Leica If Red Dial
ライカ If レッドダイヤル。ライツのコード名はOEFGO。製造番号57万台。1952/53年製。ライカ IIIf後期型からファインダー、距離計、スローシャッターを省いたモデル。アクセサリーシューが2つ装備されており、組み合わせの自由度が高いカメラ。グッタペルカや梨地メッキの肌は、ライカM3と同様のライツ黄金期ならではの質感です。広角レンズを装着してパンフォーカスでバシバシ撮影したり、お好みの外付けファインダーを載せての目測撮影、はたまたFOKOSなどの単独距離計を載せ...
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Leica If / IIIf Red Dial
ライカ If改IIIf。1954年製のライカIf レッドスケールを、後年ライカにてIIIfへアップグレードした一台。製造番号は67万台。本品はセルフタイマー付、IIIfの最終型となりました。高い完成度を誇るIIIfは、これまでのライカと同様に、様々なメーカーがお手本としてそのコピー機を製造したモデルでもあります。シボの目が粗めなグッタペルカの握り心地も良いですね。ライカ IIIfは生産台数も多く価格もこなれており、トラブルが少ないモデルでもあります。これからライカを始め...
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Leica Ig
98万台のライカIg。1960年製。コード名はOCEGO。1957年に製造開始したバルナックライカの最終機ライカIIIgから、レンジファインダーとビューファインダーを省略したモデル。Leicaロゴがボディの前面に刻印された最初のライカでもあります。ファインダーが無くなった間を埋めたのかも知れませんね。元々は複写や科学写真のために製造されましたが、軍艦部にはアクセサリーシューが2つあり、距離計や単体ファインダーなどでお好みにカスタマイズする楽しみも。アクセサリー類にも一切...
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Leica If Red Dial
ライカ If レッドダイヤル。ライツのコード名はOEFGO。76万台。1955年製。ライカ IIIf 後期型から、ファインダー、距離計、スローシャッターを省いたモデル。アクセサリーシューが2つ装備されており、組み合わせの自由度が高いカメラ。グッタペルカや梨地メッキの肌はライカM3と同様のライツ黄金期ならではの質感です。お好みの外付けファインダーを載せての目測撮影、広角レンズを装着してパンフォーカスでバシバシスナップ、はたまたFOKOSなどの単独距離計を載せて賑やかな軍艦...
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Rectaflex 1300 + Angenieux 50mm f1.8
1953年発売のレクタフレックス 1300。コンタックス Sと共にペンタプリズムを装備した最初の一眼レフ(SLR)。イタリア製らしい洒脱なボディやロゴデザインも魅力、使い勝手もなかなか良好です。このモデル1300は、数あるレクタの中でも一番生産台数の多いモデル。レクタフレックスにはアルパ等と同じく実に多様なレンズが用意され、ドイツからはSchneider、Zeiss、Kilfit、SchachtやVoigtlander、Rodenstock。フランスからはAngenie...
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Hasselblad 500C/M + Planar 80mm f2.8 T* + A12
ハッセルブラッド 500C/M、極上セット。スウェーデン製の中判カメラ。プラナー Cレンズ付。質実剛健な作りの良さが光る名機です。1970年に登場した500C/Mは、1989年まで続いたロングセラーモデル。前モデル500Cの改良版、Modifiedとなり、スクリーン交換が可能となるなど、細かな仕様変更がなされています。オリジナルのオーナー様は、昭和48年(1973年)6月、シュリロ正規品として大阪のカメラ店にて新品セット購入されました。番号が一致した当時の購入証明書も付...
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Leica IIIcK Gray
ライカ IIIcK グレー。軍用の耐寒仕様。1945年頃の製造。「K」はドイツ語でボール・ベアリングを意味する頭文字。シャッター軸にボールベアリングを採用。グリスを抜くことで寒冷地での凍結を防ぐ設計とされています。外観は独特な青みがかったグレーペイントとクロームメッキ仕上げ。時代のあったズミターやエルマー5cmを合わせるのが雰囲気でしょう。貼り革も同色のグレー仕上げ。第二次世界大戦中の1945年3月15日、ウェツラー工場は米軍に占領されました。当時製造中であったIIIc...
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Witness + Super-Six 2inch f1.9 (L)
英国イルフォード社が販売したライカコピー機、ウィットネス。1952年頃の製造で、生産台数350台以下と言われるレアカメラ。製造は英国のPeto Scott社が担当しました。古今東西数多あるライカコピーの中でも、ひときわ秀逸なデザインが光ります。Witnessのロゴも最高、Tシャツを作りたくなるようなカッコ良さです。当初、WitnessにはDaron 50mm f2.9が標準装着される予定でしたが、それではスペックが凡庸との理由で、急遽大口径のダルメイヤー・スーパーシック...