ライカ IIIcグレー。製造番号38万台、1942年製。第二次世界大戦中、少数が製造されたレアなモデル。ドイツ軍に供給された個体には、Luftwaffen-Eigentum、Heer、W.H.などの刻印が見られますが、本品はこれら軍用IIIcグレーの民生版と言われます。もちろんペイントは全てオリジナル。
独特の青みがかったグレーペイントが精悍です。各部のパーツはクロームメッキ仕上げ。ライカA型以来続いてきた、シャッター速度ダイヤルのバルブの表記はZからBへと移行しています。
時代の合ったズミターやエルマー等を合わせれば、実に良い雰囲気でしょう。稀少品。
各部の真鍮地は露出していますが、実に良い雰囲気に育っています。トップカバーのシリアル番号付近に軽微なアタリが見られます。IIIcグレーは背面部のグッタペルカが割れている個体が多いのですが、こちらもご多分に漏れず、背面部中央部に縦にヒビが入っています。補修済ですので、これ以上広がる事は無いでしょう。
最近までお客様が実用されていた一台で、各部の動作快調です。ファインダー、距離計の見え味もスカッとクリア。実用にも好適な、一味違うバルナックライカです。