珍品ギャラリー

これまで当店で取り扱った、レア・アイテムの一部をご紹介いたします。

創業当初から珍品、美品を追いかけていたフラッシュバック、今となっては幻となったアイテムも数多く扱わせていただきました。
お探しの方は当店へご相談ください。

お持ちの方もぜひご相談ください!極上品、珍品に目がない当店です。
どこよりも高価で買い取りさせていただきます。
お電話、買取りフォーム、LINE等にて、お問い合わせお待ちしております。

  • Hexanon 200mm f3.5 (Konica F)

  • Nikon SP / S3 MR Case

  • Zunow 50mm f1.1 (L) Early

  • Angenieux 35mm f2.5 (L)

  • Angenieux 28mm f3.5 (L)

  • Angenieux 50mm f1.8 (L)

  • Angenieux 35mm f3.5 (L)

  • Angenieux 28mm f3.5 (L)

  • Leica IIIc Gray

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Early

  • Summicron 35mm f2 (M) Black

  • Leica MP3 LHSA Black Paint

  • Hektor 50mm f2.5 (L) Early

  • Alta + Altanon 50mm f2

  • Witness + Super-Six 2inch f1.9 (L)

  • Dallmeyer Dallac 85mm f2 (L)

  • Nikkor 35mm f1.8 (L)

  • Summicron-M 50mm f2 (M) 50 Jahre

  • Nikon S2 Black Paint + Nikkor 50mm f1.4

  • Toyoca Flex 35

  • F-Distagon 16mm f2.8 (Contarex)

  • Xenon 50mm f1.5 Lens Hood XIOOM New York Leitz

  • Arco Colinar 85mm f2 (L)

  • Gamma III + Som Berthiot 50mm f2.8

  • Summilux 35mm f1.4 (M) Steel Rim

  • Nikkor 50mm f1.1 (S) Lens Hood

  • Nikkor 50mm f1.1 (S)

  • Nikkor 35mm f1.8 (L) Lens Hood

  • Nikkor 50mm f1.1 (S)

  • Bessa II w/ Apo-Lanthar 105mm f4.5

  • Elmar 90mm f4 (L) All Chrome

  • Nikon New F + F-36 Set

  • Summilux-R 35mm f1.4 (3 cam)

  • Kinoptik Apochromat 100mm f2 (Alpa)

  • Alpa 9d Green

  • Witness + Super-Six 2inch f1.9 (L)

  • Nikon Camera Rain Protector

  • Nikon SP Illuminator

  • Nikon SP + Nikkor 50mm f1.4

  • Nikkor 85mm f2 (L) MIOJ

  • Leica A / DII + Elmar 50mm f3.5 Early

  • Leica A / DII + Elmar 50mm f3.5 Early

  • Tropen Summar 50mm f2 (L)

  • Angenieux 75mm f3.5 (L) Type Z3

  • Angenieux 35mm f3.5 Type X1 (L)

  • Leica M3 Black Paint

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Paint

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Early

  • Orion Nikon S - Leica Adapter

  • Angenieux 90mm f1.8 (Exakta)

  • Hexanon 200mm f3.5 (Konica F)

    小西六社製ヘキサノン 200mm f3.5。コニカF専用マウント。ほとんど流通していないと思われる稀少レンズ。5群5枚構成。コーティング付き。絞りはプリセット式。
    コニカ Fの生産は1959年11月から始まり、1961年3月までと言われています。総生産台数は約900台、そのうちの約800台はアメリカに輸出されました。
    1960年の記事では、コニカF用として200mm、400mm、800mmの望遠レンズのラインナップがアナウンスされましたが、実際には販売が間に合わなかったようです。この200mm f3.5レンズは、ごくごく僅かに市場に出たようで、非常に珍しい一本。
    本品のシリアル番号の末尾は0002。過去にも末尾2ケタ最初の製造番号しか見ていませんので、非常に少数の生産に留まったと思われます。
    珍品。

  • Nikon SP / S3 MR Case

    ニコンSP、S3用に用意された、ニコンメーターを装着したまま収納できる速写ケース。ニッコール 50mm f1.1を除く標準レンズに対応。明るめの茶色の革に、オレンジのステッチと黒のパイピングが洒落ています。三脚ネジは小ネジ。

    なお、このケースにはブラック仕上げもあったようで、そちらはステッチもパイピングも含めて全黒。Nikonのロゴが浮き彫りになっている点も異なります。

  • Zunow 50mm f1.1 (L) Early

    ズノー 50ミリ f1.1。初期型ピンポンズノー。帝国光学製。Teikoku Kogaku Japan銘。国産大口径レンズ開発競争の口火を切った記念碑的なレンズ。1953年発表、1954年発売。浜野道三郎氏の設計です。絞り羽根は8枚。ヘリコイドの距離表記はfeet。
    本品はシリアル37xx番。後玉が大きく飛び出した、通称ピンポン玉。
    独特の開放描写が強烈なクセ玉で、出っ張った後玉の取扱いには細心の注意が必要ですが、オーラさえ感じられる佇まいでレンズマニアには堪らない一本。
    淡いブルー系のコーティングが美しい。絞り開放では目がくらむような白いベールのフレアが全面を覆いますが、中心部は繊細な結像を見せます。少し絞るとフレアは大分落ち着き、シャープで解像力の高い描写へと変化してゆきます。わずかに絞ったあたりが美味しいところでしょう。
    珍品。

  • Angenieux 35mm f2.5 (L)

    アンジェニュー 35mm f2.5 Type R1。本品はローレットの刻みが細かいR1前期型。1952年製造。純正ライカスクリューマウント。距離計連動。レトロフォーカスタイプの5群6枚構成。距離表記はfeet。最短撮影距離は3.5フィート(約1m)。フィルター径は51mm、または51.5mmですが、シビアな径なので現物合わせをお薦めします。

    製造から73年を経た前期型のアンジェニュー R1。新品時は黒々とした外観ですが、使用により先端部は濃紺地が薄くなり、青みがかった色合いへとエイジングしています。描写もルックスにも惹かれる珠玉の一本。もう少し古いType R1では、ガンメタや緑っぽく褪色してゆく個体も見られます。稀少品。

  • Angenieux 28mm f3.5 (L)

    アンジェニュー 28mm f3.5 Type R11、ライカ・スクリューマウント。絞りやヘリコイドリングのローレットの刻みが太くなった、R11後期型。
    フランス、P.Angenieux社製。1957年の製造。距離計連動。meter表記。レトロフォーカスタイプの6群6枚構成。パープル系の美しいコーティング。
    レトロフォーカス設計らしい、レンズ先端が大きく、くびれのある独特のデザイン。一目でアンジェニューと判る、藍色のアルミアルマイト地と梨地クロームのローレットのツートンが洒脱なデザイン。流石のフランス製。
    Lマウントのアンジェ 28mmは生産本数が少なく、なかなかのレア玉です。独特なスタイリングは、バルナックライカはもとより、ブラックペイントやデジタルM型に装着しても良く似合います。時代を超えた優れたデザインが成せるワザ。
    ちなみにこのType R11のフィルター径は、前期型が56mm、後期型が58mm(58.5mmとも)と異なり、世のアンジェユーザーを惑わせます。稀少品。

  • Angenieux 50mm f1.8 (L)

    アンジェニュー 50mm f1.8 Type S1。アンジェファン垂涎のオリジナル・ライカ Lマウント。本品は初期のオールアルミ鏡胴、淡いブルーのコーティングが施された一本。一番人気のモデルでしょう。ダブルガウス型の4群6枚構成。メートル表示。
    50mm f1.8 Type S1は、アルパ用等として1940年代初めから製造された、アンジェニュー古株の銘玉。本品は1945年製。1944年にパリが解放された翌年に、よくもこんな素敵なレンズが製造できたものだと関心しきりです。

    また、このアンジェS1はノンライツレンズの代表格、f1.8と大口径ハイスピードながらも小型軽量。フランスらしい小粋でスタイリッシュなデザインが泣かせます。オールアルミ製の鏡胴は実測でわずか110g。
    絞り開放での描写はわずかに柔らかさを感じさせますが、軽く絞りを効かせるとシャープさが加わり、背景はぐるぐる巻きつつ立体感のある素晴らしい描写が得られます。撮影距離に応じてボケ味も大きく変化します。撮って良し、眺めて良しの一本。ブラックペイントのM型ボディとのマッチングも最高です。
    珍品。

  • Angenieux 35mm f3.5 (L)

    アンジェニュー 35mm f3.5 Type X1。フランス、P. Angenieux社の製造。稀少なライカマウント、距離計連動。フィルター径は34mm。
    シリアル番号は95xxx、1947年製。戦後間もない時期のレンズです。
    アルミ製の鏡胴は実測でたったの59g!コンパクトで超軽量。さすがアンジェの独自路線のカッコ良すぎるデザインも光ります。

    3群4枚構成のテッサータイプ。ガラスはノンコート。距離表示はメートル。ちなみにタイプX1の製造は、1950年までのわずか4年ほどの間と言われています。ライカ用の他には、コンタックス用(一回り大きく、重くなります)とアルパ用がありました。いずれも珍品です。

    このアンジェニュー X1や、50mm f1.8 Type S1のアルマイト加工鏡胴は、青や緑に褪色するものもありますが、初期モノは茶色く飴色に色褪せてゆきます。本品は茶色く色褪せ、レアな前後純正キャップも同じく褪色し、実に趣溢れる佇まい。こんな枯れ方をするレンズは他に類を見ません。
    使い込まれたライカ M3 / M2 / M4ブラックペイント、または黒のDIIやDIIIと黒WEISUのコンビに装着すれば、ヴィンテージカメラ趣味の一つの上がり形となりそうです。

  • Angenieux 28mm f3.5 (L)

    アンジェニュー 28mm f3.5 Type R11、ライカ・スクリューマウント。本品は前期型。フランスのP. Angenieux社製。1953年の製造です。距離計連動。feet表記。レトロフォーカスタイプの6群6枚構成。パープルとブルーのコーティング。
    レンズ先端は一回り大きくなっており、クビレのある独特のデザイン。藍色のアルミアルマイト地に、細かく刻まれたローレットのアルミリングのツートンが洒脱なデザイン。流石のフランス製です。
    Lマウントのアンジェ 28mmは生産本数が少なく、なかなかのレア玉です。独特なスタイリングは、バルナックライカはもとより、ブラックペイントやデジタルM型に装着しても良く似合います。
    ちなみにこのType R11のフィルター径、前期型が56.5mm、後期型が58.5mmと異なり、世のアンジェユーザーを迷わせます。

  • Leica IIIc Gray

    ライカ IIIcグレー。製造番号38万台、1942年製。第二次世界大戦中、少数が製造されたレアなモデル。ドイツ軍に供給された個体には、Luftwaffen-Eigentum、Heer、W.H.などの刻印が見られますが、本品はこれら軍用IIIcグレーの民生版と言われます。もちろんペイントは全てオリジナル。
    独特の青みがかったグレーペイントが精悍です。各部のパーツはクロームメッキ仕上げ。ライカA型以来続いてきた、シャッター速度ダイヤルのバルブの表記はZからBへと移行しています。
    時代の合ったズミターやエルマー等を合わせれば、実に良い雰囲気でしょう。稀少品。

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Early

    ズミクロン 50mm f2、第2世代の最初期バージョン。製造番号は226万台、1968年製。この番号帯のみに見られる、5群6枚の新設計レンズを第1世代の鏡胴に入れ込んだ端境期のモデルです。近年、海外では「Transitional Model」とも呼ばれています。ライツの製品コードは、すぐ後の普通の2nd6枚玉と同じで11817。最短撮影距離は0.7m。

    ライカ A型に始まり、M3やズミクロン、ズミルックス 35&50mm初期、ノクチ f1.2、近年ではアポズミ 50mm等、ライカの初期モノは、いつの時代も気合いが入りまくり、質感、デザイン、性能面で人々を感動させてくれますが、この6枚玉最初期モデルもライツの意気込みを感じる一本。
    1st後期の端正な外観デザインを継承し、ブラッククロームにもブラックペイントにも良く似合うデザインも秀逸です。
    また、この端境モデルはとにかく良く写ると昔から言われていますが、本品もその例に違わぬ描写を見せます。実に良く写る一本です。
    稀少品。

  • Summicron 35mm f2 (M) Black

    ズミクロン 35mm f2の第2世代、6枚玉。ツノ付き・ネジ無し。ライカの製品コードは11309。製造番号246万台の1970年製。カナダライツ製。

    本品はいわゆるツノ付ズミクロンですが、フィルター径E39ながらフィルターねじが切られていない、非常に珍しいモデル。James Lager著、「An Illustrated History Vol. II」にも、珍品として紹介されています。
    ツノ付6枚玉の最終ロットのうち、製造番号2461xxx付近にわずかにこのタイプが混在しているようです。

    8枚玉の陰に隠れがちな6枚玉ですが、ほど良いヘリコイドの回転角と指先へフィットするフォーカスノブに始まり、やや渋めの発色と硬すぎない描写など、実力と魅力が詰まっています。
    このツノ付モデルに限り、ツノ部分と距離リングのツマミが干渉するため、当初から無限遠指標と絞り指標の位置がズレていますが、この位置で正解です。
    フードはズミルックス 35mmと共用の12504が適合します。本品はフィルターねじが切られていないので、フィルターは12504フードにシリーズ7フィルターを差し込みます。

  • Leica MP3 LHSA Black Paint

    ライカ MP3 LHSAスペシャルエディション。本品はブラックペイントの セット。ライカのコードは10318。

  • Hektor 50mm f2.5 (L) Early

    ニッケルのショート・ヘクトール 5cm f2.5。シリアル番号無し。ノンコート。ヘリコイド番号は6番。3群6枚構成。距離表記はメートル。
    1930年頃製造のライカ A型ヘクトール付を、後年ライツにてライカLマウントへ純正改造した個体です。ヘリコイドは半周型で使い勝手の良いタイプ。
    ショートヘクトールは流通数が非常に少ない上に、クタクタに使い込まれたものが多数を占めますが、本品は比較的良いコンディション。描写も見事でした。
    本品はショートヘクトールの中でも、鏡胴がかなり短い個体で、試写中もついつい沈胴の引き出し忘れを確認してしました笑
    稀少。

  • Alta + Altanon 50mm f2

    アルタ35。三鈴光学製。製造時期は1957年〜1958年頃。国産では最も遅い時期に登場したライカコピー機。アルタ35の製造台数はわずか500台程度と言われていますが、本品の製造番号はなんと700500のキリ番!これまでこれ以降のシリアル番号も見ていますが、ほぼほぼラストに近い番号を持つ一台です。
    付属のレンズはアルタノン 50mm f2の後期型、黒鏡胴。ライカLマウント。3.5feet(約1m)まで距離計連動し、そこからは距離計非連動ながら1.5feet(約45cm)まで近接撮影が可能です。ニッコールレンズにも似た接写機能ですね。

    センセーショナルな1954年のライカM3登場から、約3年が過ぎたタイミングで発売されたモデルですが、基本的な構造と機能はライカDIIIで、各部のサイズも一緒です。シャッターの最高速も1/500。
    このアルタノンf2付きセットの価格は35,000円。同時期に新登場した、f1.4付きのニコンSPの98,000円と比べても、かなり廉価だったようです。
    機能面ではライカ IIIaやIIIfにも及ばず、そして同年登場のIIIgには到底及ばないモデルを、新参者であった三鈴光学が発売という構図。諸兄も予想されるとおり残念ながらほとんど売れず、僅かな台数の生産に留まり、珍品ライカコピーの地位を盤石にしてしまいました...

    一説によると、時代遅れのカメラがアルタという新ブランドで登場した背景には、1956年頃のチヨタックスの販売中止に伴い、製造を担当していたライゼ光学が販売窓口とブランド名を変えて、三鈴光学アルタ35として販売したとも言われています。加えて、アルタノン 5cm f2はタナー 5cm f2と外観、スペックにおいて酷似しており、田中光学によるOEMと言われる説にも合点が行きます。
    混沌とした戦後の日本カメラ史を感じさせる1台です。珍品。

  • Witness + Super-Six 2inch f1.9 (L)

    英国イルフォード社が販売した、ライカコピー界の貴公子ウィットネス。性能や機能はスタンダードながら、本家ライカを超える秀逸なデザインに心躍ります。付属レンズは、銘玉ダルメイヤー・スーパーシックス 2インチ f1.9。絞り開放付近での繊細で上品、美しく柔らかな写りは素晴らしいもの。

    製造台数は少なく、350台以下と言われています。英国Peto Scott社による製造です。当初、標準レンズとしてDaron 50mm f2.9が用意されましたが、スペック的に魅力に欠けると判断され、急遽、大口径のDSS 2inch f1.9へと変更されました。
    スーパーシックスは、距離計非連動ながら近接撮影も可能で、多用途さを持った4群6枚構成のダブルガウス型。非凡な描写力を発揮する素晴らしいレンズです。

    Witnessは専用バヨネットながら、ライカ・スクリューマウントにも互換対応。各種のLマウントレンズが装着できます。また、Super-Six 2inchレンズはマウント部の小ネジを1本取り外せば、各種のライカボディでお使い頂けます。何たる優れモノ!
    淡いブルーのコーティングが美しいSuper-Sixレンズは、最短3フィート(約1m)から無限遠まで距離計連動。そこからはピントレバーのボタンでストッパーを潜り抜けると、非連動ながら1.8feet(約55cm)までの近接が可能となります。
    珍品。

  • Dallmeyer Dallac 85mm f2 (L)

    英ダルメイヤー製のライカスクリューマウント用望遠レンズ、ダラック 8.5cm f2。1940年代後半の製造です。距離計連動。4群6枚、ダブルガウス型。
    当時のカタログによると、このDallac 85mmはDalrac 135mm f4.5と共にライカスクリュー用として単体販売されていました。当時のウリは「ダルコート」と「軽量金属鏡胴」そして高解像力。レンズ単体の重量は395g。カタログ記載のフィルター径は51mmかぶせですが、メーカーによっては49mmねじこみも入ります。
    ブルー・パープルのダルコートが美しいこのダラック 8.5cmは、ごく少数が生産されたのみで、近年ではなかなか見掛けないレンズとなりました。クック&パーキンス製のアルミ鏡胴も良い作りで、英国の製品らしく端正なデザインです。
    開放でも絞っても、いかにもダルマイヤーらしい繊細な線と美しい滲みが楽しめます。
    珍品。

  • Nikkor 35mm f1.8 (L)

    W-ニッコール C 3.5cm f1.8。稀少ライカ・スクリューマウント。5群7枚構成。1956年の発売当時、世界一の明るさを誇った35mm広角レンズです。ニコン Sマウントはかなりの製造数がありますが、Lマウントは稀少で、約1,500本の製造といわれています。
    ライカやノンライツの明るい35mmレンズを掘っていくと、どうしても気になってくる一本。
    ちなみにニコン S用のニッコール 35/1.8は、ライカ用アダプターを使用しても、レンズ後群がボディの距離計コロと干渉してしまうため、ライカでは使えません。故に稀少なこのレンズに人気が集中する理由が分かります。
    フィルター径は、ニコン Sマウントとは径が異なり43mm。フードはプラスチック製のLマウント専用角形フード。これがまたレンズ以上に数が少なく、探すのに苦労する激レア・アクセサリーです。

  • Summicron-M 50mm f2 (M) 50 Jahre

    2004年、ズミクロン登場50周年を記念して発売された限定モデル。世界限定1000本。ライカのカタログNo.は11615。クローム鏡胴。4群6枚構成。最短撮影距離は0.7m。
    現在でも人気の初代ズミクロン固定鏡胴の後期型をオマージュ。フィルター径もE39。無限遠ロックレバーは省かれており、モダンな仕上がりです。本体の重量は260g(ちなみに1st固定鏡胴後期は250g)。
    デジタルライカはもちろん、現行系のフィルムライカM型にもハマる秀逸なデザインです。

  • Nikon S2 Black Paint + Nikkor 50mm f1.4

    ニコン S2 ブラックペイント、前期型。シリアル番号は61709xx。
    クロームパーツが増えたS2ペイント後期型と比べると、前期型ブラックは黒塗り部分がより多く、ペイントのありがたみは5割増し。非常に精悍な印象です。
    エッジ部までもマットブラックで塗られた、シャッターやシンクロセレクターダイヤルの佇まいにシビれます。

    付属のブラックペイントのニッコール 5cm f1.4は、S2用より少し早く、3312xxのファーストバッチ。この番号帯は激レアなニコンS ブラックペイントに装着されていたようで、時代が少し古い貴重なレンズです。

    ライカと同様に、ニコンSシリーズにも少数のブラックペイントモデルが存在しますが、中でもこのS2ブラック前期モデルは格別の格好良さ。本品はオリジナルパーツや美しいペイントを保った、素晴らしいコンディション。

  • Toyoca Flex 35

    トヨカフレックス35。「横二眼」の愛称で呼ばれています。東郷堂より1955年に発売されました。世界で唯一の35mmフィルムの横二眼式カメラ。撮影レンズ、ビューレンズ共に、オウラ・アナスチグマット 45mm f3.5レンズが付きます。

    実用性は決して悪く無いのですが、ウエストレベルファインダーをレンズの隣に割り込ませたため、中判カメラ並に横に長いボディとなったこと、横二眼というビミョーなデザイン、ずっしりとした831gという重さ、シャッターの最高速は1/300しかない、といった点がネックになったと容易に想像されます。売れ行き不調のため市中に出回った個体数は少なく、コレクターズアイテムとして珍重される結果に。

    ウエストレベルファインダーは、カメラを保持すると左にずれた位置に設置されています。独創的、ユニークですが、横二眼という設計については恐らくメリットはほとんど無いと思われます(笑) 
    驚くべき事に、近距離撮影のためのパララックス警告線が、ファインダー内のスクリーン右側❗に縦に刻まれています。古今東西4万とも5万とも言われる数多あるカメラでも他に類は無く、戸惑います。なお、ファインダールーペはファインダーフード脇のレバーで操作して、スクリーンにピントが合うように調整する必要があります。
    独創性が全てとも言える、珍機構満載の珍品カメラ。

  • F-Distagon 16mm f2.8 (Contarex)

    カール・ツァイス・オーバーコッヘン製の超広角レンズ、フィッシュアイディスタゴン 16mm f2.8。コンタレックス用。T*コーティング付。
    1973年に僅か150本が販売された稀少なレンズです。
    レンズ構成は7群8枚構成。フィルターはターレット式となり、UV・オレンジ・イエロー・ブルーの4種が内蔵されています。レンズの重量は実測で475g。珍品。

  • Xenon 50mm f1.5 Lens Hood XIOOM New York Leitz

    ニューヨークライツ製のクセノン用折りたたみフード。ライツのコードはXIOOM。ブラックペイント仕上げ。留めネジタイプなので、XIOOMの中でも初期のモデル。ネジはクローム。
    NYライツ製のXIOOMは、クローム仕上げで側面のボタンで固定するタイプは稀に見かけますが、ブラックペイントでネジ留めタイプはかなり珍しいでしょう。また、フードに刻印されている「XENON」の文字が全て大文字なのもマニア心をくすぐります。

  • Arco Colinar 85mm f2 (L)

    コリナー 85mm f2、ライカスクリューマウント。直進カム式の距離計連動。1954年頃の製造。アルコ写真工業が製造した、数少ないライカマウントレンズ。4群6枚構成のダブルガウス型のようです。コーティング付。最小絞り値はf22。距離表示はfeet。最短撮影距離は3.5feet(1m)。アルミ製の鏡胴は実測で466g。49mmのねじ込みフィルターが適合。

    戦後の日本カメラ産業の復興・成長期、意欲的なカメラを世に送り出したアルコ写真工業の製造です。35cmまで距離計連動で近接撮影ができるという、衝撃の機能を搭載したレンズシャッター機アルコ35で知られています。ライカ・スクリューマウントレンズとしては、このコリナー 8.5cmレンズの他に、135mm f3.8というレンズも製造していたようです。
    どちらのレンズも市中に出回ることはごく稀で、ごくごく少数の供給にとどまったと思われます。珍品。

  • Gamma III + Som Berthiot 50mm f2.8

    ガンマ III、イタリア空軍バージョン。レンズは仏Som Berhiot製。トップカバーに「AERONAUTICA MILITARE」、レンズ鏡胴基部に「A.M.」の刻印が刻まれています。III型は1950〜51年の製造。
    ガンマはスタイル最高、大変ユニークな機構を持つ、イタリア製のライカ・コピー機ですが、部品精度に問題があり、まともに動く個体は殆ど見られないのが惜しまれるところ。
    本品はライカ・スクリューマウントとなった、ガンマ最終モデルのIII型。ガンマ I型は独自のバヨネットマウント、II型はスロー無しのライカ・スクリューマウント。このIII型は、ライカLマウントはそのままにスローシャッターが付きました。ガンマの製造台数は、I 〜 III型を合わせても2000台少々、そのうちIII型は800〜1000台程度の製造と言われています。

    ガンマは、ダブルマガジン式(パトローネ使用可能)で、巻戻しノブがありません。底蓋はローライ 35やコンタックス I型、フォクトレンダーのヴィテッサなどと同じく、背面部がそのままガバッと外れるタイプです。また、巻戻しが出来ないので、撮影終了後はフィルムカッターでフィルムをカットします。
    シャッター幕は金属製でラウンド形状。距離計コロはマウント下部にありますが、ライカLマウント互換で、様々なレンズが楽しめます。
    形はライカと似ますが、古今東西数多あるライカコピーの何れとも似ていない、イタリアらしさ溢れるカメラです。

    ガンマ用には、Koristka Victor 55mm、Officine GalileoやSom Berthiot、Angenieuxの50mmや90mmレンズ等の魅力ある交換レンズ群が用意されていました。
    本品にはレアなSom Berthiot 50mm f2.8が付属。3群4枚構成。このベルチオレンズに非常に良く似た外観で、アンジェニュー 50mm f2.9もガンマ用に供給されています。
    珍品。

  • Summilux 35mm f1.4 (M) Steel Rim

    ズミルクス 35mm f1.4 1st。通称スチール・リム(Steel Rim)。製造番号は177万台、1960年製。ライツ・カナダによる製造。ライツの製品コードはOCLUX / 11870。ライカM2用として発売された準広角レンズ。

    5群7枚構成。絞り開放付近での描写は、ベールをまとった様な美しく幻想的な滲みをみせ、絞り込むと切れ込むようなシャープな描写が味わえます。少し絞った時の透明感と立体感のある写りは、大変素晴らしいもの。

    ズミルックスはどの世代も魅力的ですが、この1stモデルはスタイルもつくりも格別。専用のOLLUXフードを装着した姿も最高です。近年かなり高価となったレンズですが、その魅力に納得させられてしまう一本です。稀少品。

  • Nikkor 50mm f1.1 (S) Lens Hood

    ニッコール-N 50mm f1.1用純正フード。プラスチック製。ニコン Sシリーズ用。同レンズでもライカLマウント用のフードは金属製と言われています。62mmねじこみ。
    レンズ自体よりもずっと数の少ない、稀少なフード。

  • Nikkor 50mm f1.1 (S)

    ニッコール-N 50mm f1.1。外爪。1956年に発売された、ニコン Sシリーズ用の超大口径レンズ。6群9枚構成。フィルターサイズは62mm。距離表記はmeter。
    写真用のニッコールとしては、Fマウントの物を含めて最大口径のレンズです。
    ズノー 50mm f1.1、フジノン 50mm f1.2、ヘキサノン 60mm f1.2、キヤノン 50mm f1.2等の戦後の大口径競争に対する日本光学の回答。
    本品は外バヨネットタイプ。国内では外爪、海外ではExternal Mountとも呼ばれます。1959年にそれまでの内バヨネットタイプから、こちらの外バヨネットタイプへ移行しました。
    内爪、外爪合わせて僅か835本の製造されました。ちなみにライカ Lマウントは211本の製造です。
    絞り開放付近ではフワリとかなりやわらかい描写ですが、f1.3程度から安定してきます。なかなかのクセ玉です。

  • Nikkor 35mm f1.8 (L) Lens Hood

    ライカスクリューマウントのW-ニッコール 35mm f1.8専用フード。プラスチック製。
    ニコン Sマウントのニッコール 35mm f1.8用フードとはフィルター径が異なり、互換性はありません。
    Lマウントの35mm f1.8レンズ自体も製造本数は少なく、なかなか入手困難ですが、このプラ製フードは更にレアで市場で見掛けることは大変珍しいもの。
    四角い形状のプラスチック製。フード内側には黒い別珍が貼られており、丁寧なつくりです。珍品。

  • Nikkor 50mm f1.1 (S)

    1956年発売のニコン Sシリーズ用超大口径レンズ、ニッコール-N.C 50mm f1.1。6群9枚構成。フィルターサイズは62mm。写真用のニッコールとしては、Fマウントの物を含めて最大口径のレンズです。

    ズノー 50mm f1.1、フジノン 50mm f1.2、ヘキサノン 60mm f1.2、キヤノン 50mm f1.2等、戦後の大口径競争に対する日本光学の回答。
    本品は内バヨネットタイプ。内爪、海外ではInternal Mountとも呼ばれます。1959年には外バヨネットタイプに移行します。
    ニコンS用は内爪、外爪合わせて僅か835本の製造。ちなみにライカ Lマウントは211本が製造されました。
    絞り開放付近ではハイライトが滲み、フワリとかなりやわらかな描写ですが、f1.3程度から安定した描写へと大きく変化します。

  • Bessa II w/ Apo-Lanthar 105mm f4.5

    名門フォクトレンダーの6×9スプリングカメラ、ベッサ II。1936年発売のスーパーベッサの改良版。1950年代初頭の製造です。
    ベッサ IIにはカラースコパー、上級機のカラーヘリアー付がありましたが、本品は最上位の稀少アポ・ランター 105mm f4.5付。レンズ鏡筒の周囲には、黒・緑・赤の三本線が刻まれ、APOレンズである事を控えめに主張しています。
    120フィルム使用の6x9判専用機。ピント調節ダイヤルはmeter表記。ダイヤルを回すと、レンズボード全体が動く凝ったつくりです。シャッタースピードは1/500まで。
    美しいクロームメッキ、蛇腹を繰り出した時のカチっとした操作感、滑らかなピントノブの操作感などなど、流石全盛期のフォクトレンダー、と思わせる1台。蛇腹カメラ全盛時代の最後期のカメラでもあります。重量は864gと、中判カメラとしてはなり軽量で、旅のお供にも。
    アポランサー付ベッサII、大変コンディションの良い一台。コレクションにもどうぞ!

  • Elmar 90mm f4 (L) All Chrome

    エルマー 9cm f4、ライカ・スクリューマウント。稀少なオールクローム鏡胴。ライツのコードはELANG。製造番号は64万台。1947年製。
    オールクロームは、1940年代後半に僅かに製造された稀少なモデル。戦前から続く黒/クローム鏡胴モデルと、並行して短期間製造されていました。美しいクロームメッキに、吸い込まれるような淡いブルーのコーティング。梨地クロームと相まって、美しさが眼に眩しい1本です。クロームボディのバルナックライカにも良く映えるでしょう。
    稀少。

  • Nikon New F + F-36 Set

    ニコン ニュー FとF-36モータードライブ、直結式バッテリーパックのセット。全て未使用品。発売当時の新品の雰囲気をタップリとまとっています。
    元箱や取扱説明書等の書類も揃ったボディは745万台、ブラックペイント仕上げ。F-36モータードライブも、元箱と取説、未記入の販売カード兼保証書、連結用プレートの保護紙が付属します。直結式バッテリーパックは元箱と取説、連結用の接点アダプターが揃っています。

  • Summilux-R 35mm f1.4 (3 cam)

    1984年発表のズミルックス-R 35mm f1.4。3カム。本品は327万台、発表前年の1983年製。ライツの製品コードは11337。フィルター径はE67。フード組み込み。最短撮影距離は50cm。
    美しい開放描写が得られる、大変評価の高いレンズです。寄って良し、引いて良し。順光で撮って良し、逆光良し。試写する度、その素晴らしい描写に驚かされる一本。

  • Kinoptik Apochromat 100mm f2 (Alpa)

    キノプティック・アポクロマート 100mm f2。アルパマウント、後期型。フランス製。1960年から1980年にかけて製造されました。生産本数はわずか748本のなかなか稀少なレンズ。
    4群6枚構成のガウスタイプ。アルパ用レンズの中でも、ひときわハイスペックで、高価なアルパ用レンズの中でも特に高価だったと言われています。最短撮影距離は85cm。6x6をカバーするイメージサークルがあり、中判カメラ等にも流用可能です。

  • Alpa 9d Green

    アルパ 9d グリーン。スイス・ピニオン社製のアイレベル一眼レフレックスカメラ。トプコンREスーパー、ペンタックスSPに次いで、世界で3番目に登場したTTL機。高級路線かつ小規模生産を続けたアルパとしては、一番多く販売されたモデル。9dは銀塗りが4391台、黒塗りが665台、それぞれ生産されました。

    特注色のグリーンの本品は、アメリカの代理店からの注文によるもので、1964年〜1968年の間にわずか63台が製造されました。本品は1966年の製造。9dグリーンの中でも、革だけ緑のモデルやプリズム部まで緑のモデルがあります。

    アルパの魅力は、少数生産の高級機ならではの重厚感や凝ったつくり、仕上げのみならず、多種多様なレンズ群にあるでしょう。
    自社製レンズを持たないため、各国の優れたレンズメーカーから多様なスペックを用意していました。スイス・ケルン社、スイス・スペクトロス社、オランダ・オールドデルフト社、ドイツ・シュナイダー社、フランス・アンジェニュー社、フランス・キノプティック社、ドイツ・キルフィット社、日本からはチノン社や旭光学社と、実に多用なレンズ群に囲まれています。

  • Witness + Super-Six 2inch f1.9 (L)

    ライカコピー機の白眉、ウィットネス。1952年頃に製造され、その生産台数は350台以下と言われるレアカメラ。製造は英国のPeto Scott社が担当し、販売はイルフォード社。
    製造台数は350台以下。当初、WitnessにはDaron 50mm f2.9が標準装着される予定でしたが、それではスペックが凡庸との理由で、急遽大口径のダルメイヤー・スーパーシックス 2inch f1.9が採用されたそうです。スーパーシックスは往時も現在も高性能で評を博す、4群6枚ダブルガウス型の銘玉。絞り開放付近での繊細な線も美しく、気品溢れる描写です。

    Witnessは専用バヨネットながら、ライカ・スクリューマウントにも互換対応。各種のLマウントレンズが装着できます。また、Super-Six 2inchレンズはマウント部の小ネジを1本取り外せば、各種のライカボディでお使い頂けます。何たる優れモノ。
    淡いブルーのコーティングが美しいSuper-Sixレンズは、最短3フィート(約1m)から無限遠まで距離計連動。そこからはピントレバーのボタンでストッパーを潜り抜けると、非連動ながら1.8feet(約55cm)まで近接が可能です。

    本品には純正キャップやケースのみならず、取扱説明書やタイプライターで作成された当時の書類、残金の支払いが完了し、本人所有となったことを示す書類までもが付属します。イギリス人の物持ちの良さに感銘を受けると共に、今も昔もイイものは頑張らないと手に入らないと実感します笑

  • Nikon Camera Rain Protector

    日本光学製。ニコン・カメラ・レイン・プロテクター。ニコンS2をケースに収納した状態で装着ができるレインカバー。f1.1を除く標準レンズを装着したS2に装着が可能です。ビニール製。レンズ収納部にはNikonと白文字でプリントされています。
    ジッパーはYKK製で、下部に装着されており、下からカメラを出し入れする構造。正面向かって右側にストラップを通すホールが付いており、カメラを取り出したら右側のストラップに通したままで、このケースをぶら下げるような使い方となります。
    便利とも、カッコイイとも言えませんが(笑)、まぁそんな感じですね。
    なお、国内専用の商品のため輸出はされてなかったようです。

  • Nikon SP Illuminator

    ニコンSP用の距離計ファインダー用イルミネーター。1958年3月の発売。製造数は分かっていませんが、かなりの少数と思われます。その中でも完動品はかなりレア。
    暗闇の中でスイッチをONすると、賑やかなSPのファインダーがフワッと浮き出てきて、それはそれは幻想的な光景です。

    実用性はともかく、ニコンが数多く製造してきたアクセサリーの中でも、ひときわユニークなひと品。

  • Nikon SP + Nikkor 50mm f1.4

    ニコン SPクローム。日本光学製。製造番号は620万台。ニコン製レンジファインダー機の最高峰モデル。メインのファインダーはパララクス補正付きで、50/85/105/135mm切替式フレームを採用し、距離計像も内蔵。等倍という点も素晴らしいですね。子ファインダーは28mmと35mmのフレーミングに対応。距離表記はfeet。布幕シャッター。付属の標準レンズは50mm f1.4。
    本品は使用感少なめのキレイめボディで、レンズ共に整備が行われています。元箱や純正フードなどの付属品も揃っており、撮って、飾って楽しめるSPです。

  • Nikkor 85mm f2 (L) MIOJ

    ニッコール-P.C 8.5cm f2、ライカ・スクリューマウントの初期型。製造は1949年頃。シリアル番号903x。300本ほどが製造されたという最初期801のシリーズに続く、第2ロットの捨て番903シリーズ。本品はその3番目に製造(!!)された個体です。
    903番台の初期の個体には、ヘリコイドが回転タイプではなく、直進カムの個体が10本程度存在すると言われていますが、本品が正にその一本。また、後の85mm f2とはヘリコイドリングの形状などが異なります。レア中のレアピース。
    連合国軍占領下の日本での製造で、レンズ鏡胴のマウント近くの背面に小さく小さくMade In Occupied Japan(占領下の日本)の刻印がなされています(通称 MIOJ)。当時製造に携わった方々の心情が伝わってくるようです。
    銘板はTokyo刻印。レンズの設計は3群5枚構成のゾナー型。feet表記。レンズ単体で実測546gとズッシリしています。
    D.D.ダンカン氏が朝鮮戦争で使用し、絶賛を得た高名なレンズ。日本製レンズの優秀さを世界に広めた立役者とも呼ぶべき存在です。

  • Leica A / DII + Elmar 50mm f3.5 Early

    1926年製のライカ A型旧エルマー付を、後年ライツにてDIIクロームへ純正改造した一台。海外ではFactory Conversionとも呼ばれます。
    製造番号は23xx。矢羽根付きが散見される番号帯。旧エルマーはmeter表記。三脚ネジは大ネジ。
    独特なシャイニーなメッキの質感から、改造された時期は1930年代後半でしょうか。ライツ社による純正改造には、通常モデル用とは異なったアップグレード専用パーツがわざわざ用意されていた様で、使い捨てが当たり前となってしまった現代では及びも付かない、手間やコストが掛かっています。

    2千番台、製造番号4桁のライカ A型がベース。通常、ライカA型初期改は黒塗りのDIIやDIII、もしくは飛び越えてIIIf辺りが多いのですが、本品は珍しいシャイニークロームDIIです。

  • Leica A / DII + Elmar 50mm f3.5 Early

    1929年製の旧エルマー付ライカ A型を、後年ライツにてDIIにアップグレードした一台です。その際にレンズも距離計連動にアップグレードされています。製造番号は19000番台。レンズのヘリコイド番号は3、距離表記はmeter。
    当時のライツには、アップグレード専用のパーツが各モデルごとに用意されていたそうで、A型に通常のDIIの部品はそのまま組み込めないそうです。当時のライカが非常に高価なものあったこともあるでしょうが、何と面倒見の良いメーカーでしょう。
    ボディとレンズの時代も合っており、約100年の歳月を感じさせる風格ですが、21世紀の現代でもフィルム、デジタルで旧エルマーの描写をお楽しみ頂けます。

  • Tropen Summar 50mm f2 (L)

    1938年、及び1942年に熱帯地方向けに供給された珍品ズマール。通称トロッペン(またはトロピカル)・ズマール 50mm。
    ライツの製品コードはTROPEN、42214(通常のズマールは42134)。
    本品はライツによる後コーティングが施されています。通常ズマールは4群6枚構成ですが、このトロッペンズマールには前玉にもう一枚レンズが追加され、4群7枚構成となっており、通常のズマールより鏡胴がやや長いです。
    また、前玉の硝材が異なるようで、通常のズマールと比べ前玉の傷が少ない個体が多いのも特徴です。
    本品はトロッペンズマールを何本も集めていたお客様が、その中でも最も写りを気に入っていた、描写秀逸な一本です。

  • Angenieux 75mm f3.5 (L) Type Z3

    1945年製のアンジェニュー 75mm f3.5、Type Z3。純正ライカ・スクリューマウント。製造番号は63.xxx。
    3群3枚構成のトリプレット。ノンコート。メートル表記。アルミ製の鏡胴はわずか128gと大変軽量。望遠レンズであることを忘れてしまう、軽さとコンパクトさ。テスト撮影担当スタッフもこの点をとても気に入っていました。描写はしっとり穏やかな印象です。
    このアンジェZ3、それなりに製造本数はあるのですが、グリスが抜けた状態で使われ、アルミ鏡胴が偏摩耗しヘリコイドはガタガタ、修正不能なほどに片ボケしている個体が多く、当店では仕入れの際に非常に慎重になるアブないレンズです。
    本品は珍しく距離計連動バッチリ、ピントも良好です。レアなレンズのレアな個体です。

  • Angenieux 35mm f3.5 Type X1 (L)

    仏アンジェニュー 35mm f3.5 Type X1。稀少なライカマウント。距離計連動。1946年製、戦後間もない時期のレンズです。製造番号は91xxxで最初期ロット。アルミ製の鏡胴は実測で僅か59g!コンパクトで超軽量。さすがはアンジェ、独自路線のカッコ良すぎるデザインも光ります。

    3群4枚構成のテッサータイプ。ガラスはノンコート。距離表示はメートル。ちなみにタイプX1の製造は、1950年までのわずか4年ほどの間と言われています。ライカ用の他には、コンタックス用(もっと大きく重くなります)とアルパ用がありました。いずれも珍品。
    なお、この個体にはX1にありがちな片ボケが見られます。無限遠の撮影では撮像の左端が少々流れる傾向が見られます。

  • Leica M3 Black Paint

    1965年11月に出荷されたライカ M3ブラックペイント。製造番号は113万台。M3後期型、シングルストロークの黒塗り仕様。
    グッタペルカも含め、フルオリジナルの一台。指の触れる部分の真鍮がわずかに出ていますが、トップカバーや底蓋は、いまだうっすら粉が吹いたようなマットなペイントの質感を残しています。
    アタリや凹みも無く、とても綺麗なM3ブラックペイント。こんなのなかなか出て来ません!
    アブクが出ている箇所もまだまだ少ないですが、このまま美しいコンディションをキープしてゆくのも良し、ここから育てるも良し。
    使い込まれたものが多いM3BPでは、美品、極上品と呼んで差し支えの無い一台です。

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Paint

    ズミクロン 50mm f2、1st固定鏡胴・後期型のブラックペイント。レッドスケール。黒塗りに赤文字が精悍です。
    本品は、赤文字(レッドスケール)の中でもラストの方のロット。このすぐ後にはイエロースケールへと移行します。製造番号214万台、1965年の製造。
    黒塗り部にはフツフツとしたあぶく、手の触れる箇所の真鍮も自然に出ています。経年の味わいも深く、実に良い雰囲気。黒塗りのライカ M3、MP、M2、M4に合わせたい一本です。フルオリジナル。

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Early

    ズミクロン 50mm f2、第2世代の最初期モデル。製造番号は226万台、1968年製。この番号帯のみに見られる、5群6枚の新設計レンズを第1世代の鏡胴に入れ込んだ端境期のモデル。
    近年、海外では「Transitional Model」とも呼ばれています。ライツの製品コードは、すぐ後の通常の6枚玉2ndと同じで11817。

    ライカ A型に始まり、M3やズミクロン、ズミルックス 35&50mm初期、ノクチ f1.2、近年ではアポズミ 50mm等、ライカの初期モノは、いつの時代も気合いが入りまくり、質感、デザイン、性能面で人々を感動させてくれますが、この6枚玉最初期モデルもライツの意気込みを感じる一本。
    1st後期の端正な外観デザインを継承し、ブラッククロームボディにもブラックペイントにも良く似合うデザイン。特に、同じ1968年製造のM4ブラックペイント118万台や120万台とは雰囲気も合いそうです。
    この端境モデルはとにかく良く写ると昔から言われていますが、本品もその例に違わぬ描写を見せます。実に良く写る一本です。
    稀少品。

  • Orion Nikon S - Leica Adapter

    珍品、オリオン・リング。
    ニコンSマウントのレンズを、ライカスクリューマウントに変換するアダプター。カプラーとも呼ばれます。距離表示はfeet。最短撮影距離は3.5feet(1m)です。
    後にミランダカメラとなるオリオン精機を設立した萩原彰氏が、大学で1年後輩だった大塚晋太郎氏との共同作業により開発した、記念すべき製品第1号。当時大変に評判となったようですが、現存数は非常に少なく、一時は幻とも言われていました。

    このカプラーの成功の後、ライカ用小型ミラーボックス「Mirax(ミラックス)」、4群4枚構成のSupreme(スープリーム) 100mm f2.8などを発売した後、試作品のPhenix(フェニックス)を経て日本初のペンタプリズム式35mm一眼レフ、ミランダ Tを発売、ミランダの歴史がスタートします。

    参考:クラシックカメラ専科 No.64 「ミランダの系譜」

  • Angenieux 90mm f1.8 (Exakta)

    アンジェニュー 90mm f1.8。Type P1、前期型。エキザクタマウント。エルノスター型の4群5枚構成。1953年製。マニュアル絞り。
    35mm写真用アンジェニュー90mmでは最も明るい一本。最短撮影距離は3.5feet(1m)。アダプターを介して、様々なカメラでお楽しみ頂けます。

    アンジェニューP1はドラマチックで美しい作画を味わえる、素晴らしい中望遠レンズ。カラー撮影でも期待を裏切らない発色、モノクロームではよりドラマチックな描写が得られます。いずれでも美しく、個性ある描写が楽しめます。