珍品ギャラリー

これまで当店で取り扱った、レア・アイテムの一部をご紹介いたします。

創業当初から珍品、美品を追いかけていたフラッシュバック、今となっては幻となったアイテムも数多く扱わせていただきました。
お探しの方は当店へご相談ください。

お持ちの方もぜひご相談ください!極上品、珍品に目がない当店です。
どこよりも高価で買い取りさせていただきます。
お電話、買取りフォーム、LINE等にて、お問い合わせお待ちしております。

  • Sonnar 58mm f1.5 (L)

  • Summicron 35mm f2 (M) Black

  • Leitz Tripod Head KGOON Nickel

  • Leitz Left Hand Shutter Release

  • Leica M2S

  • Elcan 2inch f2 (M改)

  • Summicron 35mm f2 (M) Black Paint

  • Angenieux 50mm f1.8 (L)

  • Leica M5 Black Chrome 50 Jahre

  • Leica M3 Black Paint

  • Leica M3 Black Paint

  • Leica M4 Black Chrome 50 Jahre

  • Leica M1 Olive Bundeseigentum

  • Leica MP Hammertone + Summicron-M 35mm f2 ASPH.

  • Noctilux 50mm f1.2 (M)

  • Summar 50mm f2 (L) Rigid Nickel

  • Leica M6 Ein Stuck

  • Summicron-M 50mm f2 (M) 50 Jahre

  • Nikon 50mm Finder

  • Rolleicord Vb Gray

  • Hektor 50mm f2.5 (L) Early Chrome

  • Angenieux 50mm f1.8 (L)

  • Hektor 73mm f1.9 (L) All Black

  • Summilux 35mm f1.4 (M) Black Early

  • Officine Galileo Tesog 50mm f3.5 (L)

  • Summilux 50mm f1.4 (M) Black Paint

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Paint

  • Nokton 50mm f1.5 (L)

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Early

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Paint

  • Som Berthiot Tele-Objectif 145mm f4.5 (L)

  • Hansa Canon

  • Seiki Canon

  • Alpa 6b Black Paint + Macro-Switar 50mm f1.8

  • Angenieux 50mm f1.5 Type S21 (M改)

  • Kinoptik Apochromat Foyer 100mm f2 (L改)

  • Leica Agfa Color FARPU

  • Leica Agfa Color FARBA

  • Micro-Nikkor 50mm f3.5 (L)

  • Angenieux 90mm f1.8 (L)

  • Biogon 35mm f2.8 (L)

  • Summilux 50mm f1.4 (L) Chrome

  • Nikkor 50mm f3.5 (L)

  • Zunow 50mm f1.1 (L) Black

  • Leitz VIDOM Finder VISET

  • Hektor 28mm f6.3 (L) Nickel

  • Noctilux 50mm f1.2 (M)

  • Canon J 戦後型

  • Summicron-M 35mm f2 ASPH Black Paint Ara Guler

  • Biotar 40mm f2 (Contax) Black

  • Sonnar 58mm f1.5 (L)

    ライカスクリューマウントのゾナー 58mm f1.5。世界中のコレクターさんが研究を重ねているにも関わらず、相変わらず謎ばかりのライカLマウントレンズ、距離計連動のゾナー58ミリ。レンズは3群7枚のゾナー型。ノンコート。最短撮影距離は1.0m。
    ツァイスによる製造かどうかは大い大いに疑わしいですが、ゾナーをライカで撮影するという、愛好家の積年の夢が叶うレンズですね。
    ちなみにこれまで同様のゾナーを何本も扱っていますが、そのほとんどはシリアル番号1407xxxでした。本品はその中でも最も早いシリアルNo.です。
    絞り開放はしっとりとした甘さや滲みが残ります。光線の角度と光量を調節しながら撮影するのが楽しいレンズです。
    特に逆光気味でのモノクロ撮影は何とも言えない美しさ!良いレンズだと思います。

  • Summicron 35mm f2 (M) Black

    ズミクロン 35mm f2の第2世代、6枚玉。ライカの製品コードは11309。製造番号254万台の1972年製。ツノ無しタイプ。カナダライツ製。フィルター径はE39。
    通常ズミクロン6枚玉は4群6枚のガウス型ですが、以前よりレンズ構成が違うものが存在すると言われていました。本品は分解清掃の際にその一本だと判明。通常の6枚玉は、2群目の2枚目と3枚目がバルサム貼り合わせですが、本品は貼り合わされておらず、絞り羽根の前の3枚がそれぞれ独立した5群6枚構成となっています。

  • Leitz Tripod Head KGOON Nickel

    ライツの中型自由雲台、KGOONの最初期タイプ。ボール部を支える部分のみクローム、他はニッケルメッキ仕上げ。オス、メス共に太ネジ。

    中型雲台は1936年頃から販売開始されていますが、ニッケルメッキ仕上げのライツの雲台は小型雲台FIAKUがごく稀に見られる程度で、この中型雲台KGOONのニッケルは非常にレア。黒&ニッケルのA型やDII、DIIIのお供にどうぞ。

  • Leitz Left Hand Shutter Release

    バルナックライカ用左手用レリーズ。1930年代に左利きユーザーの為に特注生産されたレリーズアタッチメント。製品カタログでは紹介されておらず、コード番号は無いようです。
    右・左手両方のレリーズに対応したカメラはExakta Realくらいしか無く、左手レリーズのカメラはKodak Ektraやエキザクタなどごくわずかです。そこはニッチなアクセサリーを作り続けている何とも親切なライツ社、左利きの方用にこのレリーズをごく少数製造していました。

    テコの原理を利用したシンプルな造りで、左で違和感無くシャッターが切れます。
    本品はバルナック用となり、DII〜IIIfに装着可能です。
    なお、アクセサリーシューの位置が異なるライカ Ic、If、Ig、シューからレリーズまでの距離が長いIIIgでは使用できませんので、ご注意ください。
    他に、スタンダード用、M型用、CL用等が知られていますが、いずれも滅多に出て来ません。珍品。

  • Leica M2S

    ライカ M2S。CAMERA STILL PICTURE KS15-4。米陸軍向けに製造されたモデル。このM2S、KS-15(4)は、カメラボディ、近接ズミクロン 50mm、ズミクロン 35mm f2、メガネ付エルマリート 135mm f2.8、MR-4メーター、CEYOOフラッシュガンがセットとなっており、専用のセットケースに収まり米軍に納入されたようです。セットケースはこれまで当店でも何度か取り扱いました。セットの総数は500台程度と言われています。
    本品の製造番号は116万台。1966年製。
    KS15-4は、ライカ M2のセルフタイマー付ボディに、ラピッド・ローディング方式が組み込まれています。この後、M4、M2-Rにこの機構が採用されます。
    本機は1163150から1163770の番号帯に含まれる、M2-S最初のロットのうちの一台。後のロットは、1164046〜1164300の中に含まれています。

  • Elcan 2inch f2 (M改)

    エルカン 2inch f2。Ernst Leitz Canada製造。有名なKE-7A用のElcan 50mmとは全く別のレンズで、本品のレンズ構成は5群7枚構成と言われています。ちなみにKE-7A用エルカンは4群4枚構成のエルノスター型。ズミクロン、ズミルクス、ノクチルクスなど、錚々たる名レンズを設計した、ウォルター・マンドラー氏による設計です。
    確実な情報ではありませんが、このエルカン2inchは米軍の艦船で無限遠を撮影するために500本少々が製造されたそうで、引き伸ばし用では無いようです。

    本品はライカMマウント距離計連動に改造済。最短距離側では距離計非連動となりますが、レンズ先端から50cmまで寄ることができます。
    ピント面の解像力が高く、ボケ味も濃厚で独特の描写が得られます。非常に写りの良い一本です。

  • Summicron 35mm f2 (M) Black Paint

    ズミクロン 35mm f2、8枚玉ブラックペイント。製造番号は213万台、1965年製造。距離表記は赤文字、通称レッドスケール。ドイツ製。最短撮影距離は0.7m。ライツの製品コードはSAWOM。
    コーティングはパープル/アンバー。マウント部はクロームメッキ、無限遠ストッパーは真鍮にブラックペイント。重量は181g。
    ほど良く使われていますが、精悍な良い雰囲気。ライカ M3、M2、M4ブラックペイントのお供にどうぞ。

  • Angenieux 50mm f1.8 (L)

    アンジェニュー 50mm f1.8 Type S1。純正ライカ Lマウント。1945年製。4群6枚、ノンコート。距離は嬉しいmeter表記。
    アンジェ・タイプ S1は、1940年代半ばから製造されたアンジェニュー古株の銘玉。アルパレフレックス用Alitarとしても知られています。f1.8と大口径ハイスピードながらも小型軽量。総アルミ製の鏡胴はわずか110g。

    絞り開放での描写はやわらかさを感じさせますが、f2程度まで軽く絞りを効かせるとシャープさが加わり、立体感のある素晴らしい描写です。ノンコートはより味わい深い描写とも言われ、コーテッドと迷うポイントでもあります。
    ライカに装着した姿がモーレツに格好いいレンズ。ブラックペイントボディのお供にもどうぞ。アンジェ・ファン垂涎の1本です。珍品。

  • Leica M5 Black Chrome 50 Jahre

    ライカ M5 ブラッククローム、ライツ50周年記念モデル。製造番号は136万台。元箱の番号も一致したコレクション向きの一台。
    1925年のライカA型発売から50周年を記念し、1975年に発売されました。ライツの製品コードは10502。ストラップラグは3ラグの後期型。
    本品と同時にM4、CL、SL2にも50周年記念モデルが登場しました。ちなみに来年は2025年、いよいよ100周年を迎えます!

    ボディ正面左側に、LEICAと50 JAHREのロゴが並びます。トップカバー裏面には限定モデルの個体番号、099-Lが刻まれています。
    M3から現代まで続くM型ボディを見慣れた目には、M5は大柄に感じますが、使えばわかる!玄人好みのモデル。
    露出計が内蔵され、シャッターダイヤルも自然と指が届く位置に設置されており、ファインダーから目を離すこと無く撮影を楽しめます。ホールディングの良さもピカイチです。

  • Leica M3 Black Paint

    ライカ M3ブラックペイント。M3シングルストロークの後期型の黒塗り仕様。製造番号は107万台、1963年8月5日に出荷された個体です。同年同月には、「I have a dream〜」で知られるキング牧師の名演説、11月には世界初のテレビ衛星中継でJFK暗殺が放映されました。激動の年に誕生したM3黒。
    グッタペルカも含め、フルオリジナル。製造当時のパーツそのままのオリジナルコンディション。黒塗りもしっかり残っており、コレクションにも好適な一台です。

  • Leica M3 Black Paint

    ライカ M3ブラックペイント。製造番号99万台。1960年3月に出荷された一台です。公表されているM3ブラックペイントの番号帯では、959に続き2ndロットです。ブラックカウンターが混在する福耳ペイントの次のバージョンですね。
    底蓋の開閉ロックダイヤルは前ロットに続きオールブラックで、より有り難みがあります。M3ペイントの中でもやや稀少なモデル。
    大変良い感じに使い込まれ、貫禄十分な一台。

  • Leica M4 Black Chrome 50 Jahre

    ライカ M4 ブラッククローム、50周年記念モデル。本品の製造番号は141万台。Wetzlar製。元箱の番号も一致したコレクション向きの一台。
    1925年のライカA型発売から50周年を記念し、1975年に発売されました。ライツの製品コードは10400。
    本品と同時にM5、CL、SL2にも50周年記念モデルが登場しました。ちなみに来年は2025年、いよいよ100周年を迎えます!

    ボディ正面左側に、LEICAと50 JAHREのロゴが並びます。トップカバー裏面には限定モデルの個体番号、038-Aが刻まれています。
    35/50/90/135mmのファインダー・ブライトフレームを装備し、ラピッドローディング機構を採用。実用に優れたカメラとして高い評価を受け続け、現在のライカに続く流れを作り上げた、銘機ライカ M4の限定バージョン。

  • Leica M1 Olive Bundeseigentum

    西ドイツ国防軍用のライカ M1、後期型。Bundeseigentum。本品は1961年に供給された個体で、製造番号は103万台。
    M1オリーブは、1960年に50台、1961年が75台、1964年に83台と、合計わずか208台が製造されました。
    M1オリーブ後期型は、製造番号1035926〜1036000と、1098101〜1098183の2ロットとされています。本品は後期型の前期ロットとなり(ややこしいですね)、1961年の製造です。
    James L. Lager氏の名著、「An Illustrated History Vol.1」の218ページには、本品と非常に近い製造番号1035958が掲載されています。

    トップカバーはM2タイプ。ファインダーには50mmと135mmのブライトフレームが内蔵されており、ファインダーアイピースの近くには「5+13.5」と小さく刻まれています。なお、M1ベースで距離計が無いので、目測式となります。
    ボディ背面、及びエルマー 135mm f3.5レンズにはBundeseigentumの刻印有。ボディに刻まれたコントラクトナンバーは12-129-7739、レンズは12-133-4870。
    本品はボディ、レンズどちらもオリジナルコンディション、軍モノの雰囲気をタップリと残した一台です。珍品。

  • Leica MP Hammertone + Summicron-M 35mm f2 ASPH.

    ライカ MP ハンマートーン。2004年、LHSA(Leica Historical Society of America)が発足35周年を記念し、ライカ社に製造を依頼した特注モデル。ライカ社の製品コードは10314。世界限定1000台。
    8枚玉をオマージュした専用のズミクロン-M 35mm f2、ハンマートーン仕上げの専用フード、そしてこれまた専用のハンマートーン仕上げのライカビットMが専用ケースに収まります。
    表面に凹凸のあるグレー系ハンマートーン仕上げが個性的、とってもクール。専用のズミクロン35mmは、342gと重量感タップリ、質感高し。また、各所に「LHSA 1968-2003」の刻印があしらわれ、スペシャル感てんこ盛り。「明らかに違う」という明確に差別化された個性を求める方に。

  • Noctilux 50mm f1.2 (M)

    ノクティルクス 50mm f1.2、初代。近年まさかの復刻版が登場し、大いに話題となったノクチ f1.2のオリジナルバージョン。ライツの製品コードは11820。製造番号は225万番台、1968年製造。4群6枚構成。
    非球面設計のレンズで、商業的にシリーズ生産されたのはこのノクチルクスが世界初とされます。夜の光を意味するノクチルックスは、微弱な光をとらえて作画できるよう高いコントラスト再現性をもち、独特の周辺落ちとボケ味から独自の世界を描きます。個性的なライツのレンズ群の中でも圧倒的な異彩を放つ、唯一無二のレンズ。

    本品は触れるのも憚られる、新品同様外観コンディション。綺麗な初代ノクチをお探しの方に。

  • Summar 50mm f2 (L) Rigid Nickel

    固定鏡胴のズマール 5cm f2。通称ひょっとこズマール。ズマールの初期に少数製造されたモデル。ニッケル鏡胴。製造番号は18万台。1933年製。ライツの製品コードはSUMAR。
    ヒョットコズマールは、特徴的なスタイルと数の少なさから昔から珍重されて来ました。また、黒/ニッケルのバルナックに合わせると最高にカッコイイレンズでもあります。
    その一方、距離計連動がダメなものや、雑な研磨によりピント不良の個体が散見されるなど、致命的なトラブルを抱えていることもあるアブないレンズの代表格。購入する際には、是非とも実写テストしたいところです。
    本品はフルOH済で、距離計連動、描写ともに大変しっかりしており、安心してお使い頂ける一本です。

  • Leica M6 Ein Stuck

    10496。ライカ M6アインシュトック。ドイツ語でEinは1、Stuckは株を指します。国内では株付きと呼ばれた限定品で、ライカ社の出資証明がセットとなっています。1996年に996台が製造されました。
    限定番号「000番」はミュージアムに収蔵されているとのことで、実際の製造は997台となります。
    付属レンズは、「Ein Stuck」の専用刻印が銘板に入ったズミルックス-M 35mm f1.4 ASPH。ボディと同様に通常の白文字ではなく、グレーの文字刻印がシックで落ち着いた雰囲気です。ボディの貼り革も、通常のM6とは異なり、「Leica」の文字がエンボスされた専用のもの。スペシャル感が漂います。
    本品には460/996の専用シリアルが刻まれています。日本シーベルヘグナーの保証書が付いた、日本国内正規品。
    稀少品。

  • Summicron-M 50mm f2 (M) 50 Jahre

    2004年、ズミクロン登場50周年を記念して発売された限定モデル。世界限定1000本。ライカのカタログNo.は11615。クローム鏡胴。4群6枚構成。最短撮影距離は0.7m。
    初代ズミクロン固定鏡胴の後期型をオマージュ。フィルター径もE39。無限遠ロックレバーは除かれており、モダンな仕上がりです。本体の重量は260g(ちなみに1st固定鏡胴後期は250g)。
    デジタルライカはもちろん、現行系のフィルムライカM型にもハマるデザインが秀逸です。

  • Nikon 50mm Finder

    日本光学製50mmレンズ用ファインダー。ニッコール 50mm f1.1のライカマウントレンズ用に供給されたレアアイテム。NIPPON KOGAKU TOKYO銘。
    ライカに超大口径ニッコール 50mm f1.1を装着すると、ファインダーの視野とかなり重なってしまうため、外付けファインダーが必要と判断され供給されたと言われています。
    ライカLマウントのニッコール 50/1.1は、わずか211本の製造と言われていますが、ファインダーはレンズ本体よりも更に出現頻度が低く、圧倒的にレアです。珍品。

  • Rolleicord Vb Gray

    ローライコード Vbグレーセット。蘭フィリップス社に納入された特注品。製造番号は261万台、1962年製。この特注Vbグレーは1962年と1968年に1,000台ずつが製造されたと言われています。グレーカラーが特徴的。ローライフレックスTのグレーカラーはよく見掛けますが、このVbグレーはかなり珍しいです。
    オシロスコープ撮影をポラロイドフィルムで行うための専用ハウジングや、専用部品のRolleicopi(ローライコピ、可愛いですね)、接写レンズ(RIのローライナー4❗)と専用フード、複雑な構造をした専用フィルムバック、16と24のフィルムカウンター、フィルムのマスクなどが付属します。フィリップス社のPM9300と品番が記された専用のアタッシュケースに、各部品とともにカメラを納めることができます。

    テイクレンズはシュナイダー・クセナー75mm f3.5。シャッターはシンクロコンパー。ライトバリュー式でシャッター速度と絞り値が連動します。連動を解除して操作する場合はシャッター速度側のノブを押し込みながら絞りレバーやシャッター速度レバーを操作して下さい。

  • Hektor 50mm f2.5 (L) Early Chrome

    クロームのショート・ヘクトール 5cm f2.5。シリアル番号無し。コーテッド。ヘリコイド番号は6番。3群6枚構成。距離表記はmeter。

    1930年頃に製造されたライカ A型ヘクトール付を、後年ライツにてライカLマウントへ純正改造、ニッケルからクロームへ再メッキした個体と推測されます。淡いブルー系のコーティングが施されており、ヘリコイドは半周型で使い勝手の良いタイプ。
    ショートヘクトールは流通数が非常に少なく、またクタクタに使い込まれたものが多数を占めますが、本品は比較的良いコンディション。
    写りの良い短鏡胴ヘクトール、コーティング有、クローム仕上げ、meter表記と、嬉しいところが揃った役満的な一本です。
    稀少品。

  • Angenieux 50mm f1.8 (L)

    アンジェニュー 50mm f1.8 Type S1。純正ライカ Lマウント。1948年製。4群6枚、ノンコート。m表示。タイプ S1は1940年代半ばから製造された、アンジェニュー古株の銘玉。アルパレフレックス用Alitarとしても知られています。f1.8と大口径ハイスピードながらも小型軽量。総アルミ製の鏡胴はわずか110g。
    絞り開放での描写はやわらかさを感じさせますが、f2程度まで軽く絞りを効かせるとシャープさが加わり、立体感のある素晴らしい描写です。ノンコートはより味わい深い描写とも言われ、コーテッドと迷うポイントでもあります。
    ライカに装着した姿がモーレツに格好いいレンズ。ブラックペイントボディのお供にもどうぞ。アンジェ・ファン垂涎の1本です。珍品。

  • Hektor 73mm f1.9 (L) All Black

    珍品、ヘクトール 73mm f1.9のオールブラック。ライツのコードはHEKON。製造番号は14万台。製造番号表からは本品は1932年の製造となりますが、オールブラックのヘクトール 7.3cmは、1933/1934年製造とのデータもあります。
    ヘクトール 73mmは、最初期は距離計非連動、次に回転ヘリコイドで距離計連動に、そしてこのオールブラックでアグファカラー撮影アクセサリーに対応するため直進ヘリコイドとなり、後に再び回転ヘリコイドへと戻ります。大口径中望遠だけに、距離計連動精度の問題もあったのでしょう。

    本品は直進ヘリコイド。距離はメートル表示。距離計連動。純正適合フィルターは43mmかぶせ、または39mmねじこみ。
    この個体は距離計連動が素晴らしく良好で、6年前に最初に取り扱った際の記憶が今でもスタッフに強く残る、印象深い一本です。

  • Summilux 35mm f1.4 (M) Black Early

    ズミルックス 35mm f1.4 2ndの最初期モデル、通称ストッパー付。ライツのカタログNo.は11870。製造番号は222万台。1966年、カナダ製造です。
    ストッパーはブラックペイント。同じく1966年製でこの少し前の216万台付近のロットまでは、ズミルックス1st、通称Steel Rimでした。本品は2ndでもかなり初期のロットに当たると思われます。
    また、本品は黒ストッパー付の中でも初期のもの、この後229万台付近まで黒ストッパーが続き、その後すぐにクロームのストッパーとなります。

    ライツを代表する大口径広角レンズ、ズミルックス。絞り開放ではフワッとやわらかく美しく滲み、絞ればカリっと、ズミルクスの写りを堪能できる1本。中でもストッパー付は指名買いの多いモデルですが、最近はめっきり見かけなくなりました。

  • Officine Galileo Tesog 50mm f3.5 (L)

    TESOG 50mm f3.5。伊オフィチーネ・ガリレオ製。3群4枚構成のテッサータイプ。ライカ・スクリューマウント。距離計連動。距離表記はメートル。
    イタリアのライカ・コピー機、Gamma用として製造されたレンズと思われます。うっすらとした青が美しいコーティング。Officine GalileoのLマウントレンズはEptamitar 50mm f2や、Esaog 50mm f2が知られていますがどれも稀少、このf3.5もかなり珍しいと思います。
    参考となる国内外の文献も見当たらず、謎の多いレンズ。ガリレオの格好いいロゴが入った、珍しい純正プラケース付。珍品。

  • Summilux 50mm f1.4 (M) Black Paint

    ズミルックス 50mm f1.4の第2世代、オリジナル・ブラックペイント。製造番号222万台、1966年製。
    本品は黄文字、イエロースケール。アンバーとパープルのコーティングが美しい、フルオリジナル・コンディションの一本。
    ズミルクス 50mm f1.4の初期モデルを踏襲する鏡胴デザインながら、ブラックペイントは精悍なルックスに。黒い貴婦人笑

    なお、この製造ロットの直後から鏡胴基部のデザインが格子状からシンプルな縦ミゾへと変更され、よりモダンな雰囲気となります。1stから続いた手間とコストの掛かるこの格子状の鏡胴デザインは、よりクラシカルで重厚な印象です。
    ライカ M3、M2、M4など、M型ブラックペイントに合わせたい1本。稀少品。

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Paint

    ズミクロン 50mm f2 ブラックペイント、固定鏡胴・前期型。製造番号158万台。1958年製造。
    真鍮地にオールブラックペイント。この固定鏡胴BP前期、数ある黒塗りライカ用ブラックペイントレンズの中でも、最も黒塗り純度が高いモデルでしょう。
    ライカ M3ブラックペイント初期ロット、M2ボタン黒をはじめ、MPブラックやM3ブラックカウンターなどにも合う、非常に精悍な佇まい。
    各部に細かなあぶく、指の触れる箇所には真鍮地が見えており、枯れた景色です。経年の味わいも深い一本。

  • Nokton 50mm f1.5 (L)

    ライカ・ノクトン 50mm f1.5、前期型。ライカスクリューマウント。距離表記はmeter。
    ライカLマウントのオリジナルノクトンは、短い製造期間ながらも、数多くのバリエーションがあります。本品は前期型特有の、淡いブルーコーティング。三本黒帯。メリハリとリズムの良いデザインの鏡胴で、数多あるライカ用レンズの中でも、1、2を争うカッコ良さでしょう。
    バルバック、M型のどちらにも良く似合うデザイン。ガタガタの個体も多いライカノクトンですが、本品は操作感も描写も大変良好な一本です。
    重量は実測で272g。前後純正キャップ、47mmかぶせUVフィルター付。珍品。

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Early

    ズミクロン 50mm f2、第2世代の最初期モデル。製造番号は226万台、1968年製。この番号帯のみに見られる、5群6枚の新設計レンズを第1世代の鏡胴に入れ込んだ端境期のモデル。近年、海外では「Transitional Model」とも呼ばれています。ライツの製品コードは、すぐ後の普通の2nd6枚玉と同じで11817。

    ライカ A型に始まり、M3やズミクロン、ズミルックス 35&50mm初期、ノクチ f1.2、近年ではアポズミ 50mm等、ライカの初期モノは、いつの時代も気合いが入りまくり、質感、デザイン、性能面で人々を感動させてくれますが、この6枚玉最初期モデルもライツの意気込みを感じる一本。
    1st後期の端正な外観デザインを継承し、ブラッククロームにもブラックペイントにも良く似合うデザインも秀逸です。
    また、この端境モデルはとにかく良く写ると昔から言われていますが、本品もその例に違わぬ描写を見せます。実に良く写る一本です。稀少品。

  • Summicron 50mm f2 (M) Black Paint

    ズミクロン 50mm f2 ブラックペイント、固定鏡胴・後期型。レッドスケール。製造番号は192万台、1962年の製造。ライカ M3やM2ブラックペイントの製造番号104〜105万台辺りと同時代のペイントレンズ。

    手の触れる箇所のブラックペイント部には自然な雰囲気で真鍮地が出ており、経年の味わいも深い一本。黒塗りのライカ M3、MP、M2、M4等のお供にどうぞ。フルオリジナル。

  • Som Berthiot Tele-Objectif 145mm f4.5 (L)

    仏SOMベルチオ製望遠レンズ、テレ・オブジェクティフ 145mm f4.5。ノンコート。製造時期は1940年代前半と思われます。純正ライカLマウント。距離計連動。メートル表記。最短撮影距離は3m。重量は実測で349g。
    レンズ構成は凸凹/凹凸を組み合わせた2群4枚。逆光には少々弱い印象です。軽いフレアを伴った淡さを感じさせ、コントラスト控えめの写りです。
    鏡胴は仏パリのA.Garneau社が製造しており、基部に刻印があります。他のベルチオLマウント同様、このレンズの鏡胴にもかなりのバリエーションがあり、当時のベルチオのカタログにはLマウンドのキノ・プラズマート 75mmのような個体も掲載されています。
    新品当時はピカピカだったと思われますが、現在は落ち着いた輝きのオールアルミ鏡胴。フレンチ・レンズらしいデザイン。内部構造は真鍮を用いており、無謀にも総アルミでヘリコイドまで作ってしまうアンジェ〇ューよりもしっかりしています。

  • Hansa Canon

    ハンザキヤノン。キヤノン標準型。近江屋写真用品から同社ブランド名で発売された、日本で最初に市販された量産型35mmカメラです。
    発売開始年は1935年暮れ、もしくは1936年初頭が有力とされています。製造元は精機光学研究所、後のキヤノン。ライカを範としていますが、八角ボディ、全面のコマ数計など独自の機構を採用。距離計窓とは別にあるファインダーは、通称「ビックリ函」と呼ばれるポップアップ式。
    生産台数は約1,000台と言われており、前期型と後期型に大別されますが、本品はレンズマウント番号が269番台の前期型。特徴として、黒マスクのニッコール50mm F3.5が装着、マウントに「Nippon Kogaku Tokyo」の刻印、軍艦部に「Hansa」刻印が確認できます。
    この標準型(ハンザキヤノン)のごく初期の数台には、砂型鋳造も確認されているそうですが、その後すぐに製造方法が移行し、本品はダイカストボディです。

    装着レンズはニッコール5cm F3.5、3群4枚のテッサータイプ。設計は日本光学の砂山角野氏。レンズマウントは独自の内3爪バヨネット式マウントで、残念ながら交換レンズが発売されることはありませんでした。
    レンズマウントに刻印されている番号は、日本光学工業の部品管理番号で、底蓋内側に彫られているのがボディ番号となります(本品にはこの後のセイキキヤノン・最新型の底蓋が付いており、ボディ番号の記載はありません)。
    2019年に重要科学技術史資料として、国立科学博物館に登録されています。カメラ史においても重要な1台。

  • Seiki Canon

    セイキキヤノン。キヤノン最新型。精機光学工業(現キヤノン)製。1939年から、大戦を挟んで1946年頃まで製造されました。
    製造番号が軍艦部に刻印されるようになり、スローシャッターを装備、コマ数計がボディ前面から巻き上げダイヤル下に移動、トップカバーが一体型から二体型になったことなど、標準型から最新型となり大きな変化もありますが、ポップアップ型のファインダー(ビックリ函)等、ハンザ・キヤノンの面影もしっかり残っています。

    ハンザキヤノン(標準型)から引き続き、日本光学からニッコールレンズの供給を受けています。ニッコール 50mm f2、f2.8、f3.5、f4.5、レントゲン用レグノニッコール f2付きのバリエーションがありますが、レンズ交換の際にはカメラ本体に合わせた調整をする必要があります。本品は首絞りのニッコール50mm f2付き。
    マウント部の被写界深度はf2から始まっており、レンズの絞り値は7段階で最大絞りはf16となっています。いずれも最新型の後期の特徴で、本品のボディとレンズは時代的にも合っています。
    セイキキヤノンの生産台数は約1600台と言われています。

  • Alpa 6b Black Paint + Macro-Switar 50mm f1.8

    スイス・ピニョン社製、アルパ 6b ブラックペイント。生産台数僅か56台(!!)のレアモデル。製造番号41013〜41060の製造ロットで、1960年に黒塗りとして生産されたうちの1台です。
    スプリットイメージの45度ファインダー、50mmの透視ファインダー、セルフタイマーを装備。
    付属の銘玉マクロスイター 50mm f1.8も稀少なブラック仕様。大変精悍なルックスで、世のカメラ好き、黒塗り好きのハートを鷲掴みする1台です。珍品。

  • Angenieux 50mm f1.5 Type S21 (M改)

    フランスの銘玉、アンジェニュー 50mm f1.5 Type S21。後期型。1957年製。feet表記。プリセット絞り。ダブルガウスの4群6枚構成。

    絞り開放付近では、やわらかなベールに覆われたような美しいフレアと豊かなボケ味で大変美しい描写。アンジェニュー独自の外観スタイルもたまりません。レンズが奥まった形状はフード要らず、その美しい外観をフード装着で損なうことなくお使い頂けます。

    本品はエキザクタ・マウントですが、見事なライカMマウント改造が施されています。ライカMマウント部がアダプターとなっており、エキザクタマウントにもすぐに戻せるという優れモノ。

    このアダプター部にはアンジェニュー S1後期型の特徴である、シルバーのバンドもしっかりと再現されており、一見、純正品かと見まがうほど。
    クビレ具合とバンドのアクセントが効いたスタイリッシュな外観は、激レアな純正S21ライカLマウントをも凌ぐやも知れません。しかも距離計連動。ライブビューでは、レンズ先端から30cm付近までの接写も可能です。

    S21の適合フィルター径は、51mmまたは51.5mmとなかなか出て来ないサイズですが、本品にはB+W製52mm UVフィルターをワンオフ改造したものが付属します。
    ライカ&オールドレンズ愛好家垂涎の1本。珍品。

  • Kinoptik Apochromat Foyer 100mm f2 (L改)

    シネ用のキノプティック・アポクロマート 100ミリ f2を、戦後間もない頃にライカ・スクリューマウントへ改造したと思われる一本です。4群6枚構成のガウスタイプ。重量は970g。製造番号3xxx、1940年代の製造と思われます。
    本品はごくソフトな初期のコーティングが一部のエレメントに施されていたようですが、クリーニングでも剥がれてしまう程度のソフトコートで、現在はコーティングはほぼ残っていません。

    フランスへ買い付けに行くと、このタイプの往時のライカスクリュー改造レンズを稀に見掛けるのですが、距離計連動カムが付いているにもかかわらず、ほぼ100%距離計連動がダメダメです。これまでマトモに連動する個体は見たことがありません。
    しかしながら、本品は修理業者さんの尽力により、近接1mから無限遠まで、通常の撮影で問題が無いレベルまでほぼほぼ距離計連動するよう、調整して頂きました。ライカ距離計連動で使える、夢のキノップ100mmです!

  • Leica Agfa Color FARPU

    アグファカラー投影用フィルター。ライツの製品コードはFARPU。三原色を横段に並べた複合カラーフィルター。アグファカラーは白黒フィルムを用いて記録しますが、そのカラー投映のためにはこのフィルターが必要でした。

    投映に使用できる適合レンズは、アグファカラー用として登場したヘクトール 73mm f1.9 オールブラック。レンズヘッドが回転しないよう、それまでの回転ヘリコイドから、直進式ヘリコイドへと変更されています。
    全黒ヘクトールはただ単にカッコ良いだけで無く、特別な役割があったのですね。
    なおアグファカラー用のアクセサリー類は、1935年版の総合カタログに記載されただけと言われており、短期間で終了した模様ですが、ヘクトール 7.3cmには直進式ヘリコイドがその名残として、しばらくの間製造されていた様です。

    現代においては、実用性は全くありませんが、昔からライカのコレクションアイテムとして知られています。撮影用のFARBAフィルターと共にコレクション棚を華やかにする、珍品アクセサリー。

  • Leica Agfa Color FARBA

    アグファカラー撮影用フィルター。ライツの製品コードはFARBU。三原色を横段に並べた複合フィルター。
    アグファカラー撮影用に設計された、ヘクトール 73mm f1.9 オールブラックに適合します。このオールブラック・ヘクトールは、従来の回転式ヘリコイドから直進式へと改められるとともに、フィルター固定のための突起ネジが追加されています。

    アグファカラーフィルムは、フィルムの片面にカマボコ状のシリンドリカルレンズが並べられています(0.027mm幅!!)。このフィルムは撮影用レンズの焦点距離を50mmとして設計されており、73mmレンズで用いる際には補正を行う必要があります。よってこのFARBUフィルターの前面には、格子が設けられています。

    1933年に登場したアグファカラーは、白黒フィルムを用いてカラースライド映写を実現。夢の天然色を可能にしました。しかしながら、1936年にはこういった特殊装置を必要としない、アグファカラーノイ、コダクロームフィルムが開発され、短期間でその役目を終えています。1935年のライツ総合カタログにしか掲載されていないと言われており、その短命ぶりが伺い知れます。
    現代においては、実用性は全くありませんが、昔からライカのコレクションアイテムとして知られています。投影用のFARPUフィルターと共にコレクション棚を華やかにする、珍品アクセサリー。

  • Micro-Nikkor 50mm f3.5 (L)

    マイクロニッコール 50mm f3.5、ライカスクリューマウント。1956年の発売。クセノタール型・4群5枚構成。距離計連動。ニコンの35mm用レンズでは、初めてマイクロ・ニッコールの名を冠しました。
    距離計には1mから連動し、更に繰り出してゆくと非連動ながら45cmまで接写可能です。300l/mmもの解像度を持ち、試写をすればその目を見張るほどの解像力の高い写りに、今日でも度肝を抜かれます。

    ニコン Sシリーズ用とライカ用を合わせても1,200本程度しか製造されず、そのうちライカ用は300本に満たないと言われています。過去に当店で販売した同レンズも、狭い番号帯に集中しています。
    入荷の度に実写テストを楽しんでいますが、撮影結果に毎回皆で感嘆するレンズ。稀少品。
    ちなみにマイクロ・ニッコール専用フードはレンズ以上の珍品です。

  • Angenieux 90mm f1.8 (L)

    アンジェニュー 90mm f1.8。Type P1 前期型。本品は稀少な純正ライカ・スクリューマウント。製造はシネレンズメーカーとして著名なフランスのP. Angenieux社。エルノスター型の4群5枚構成。距離表記はメートル。
    本品の製造番号は1786xx。1950年の製造。著名コレクターPatrice-Herve Pont氏のAngenieux本の中で、氏が記録している最初の番号の178711よりも早い製造番号です。初期ほど偉いとされるこの世界にあってはかなり偉いP1です(笑)

    実にアンジェらしい、ドラマチックな作画を味わえる中望遠レンズ。カラー撮影でも期待を裏切らない発色、そしてよりドラマチックな描写が得られるモノクローム。
    カラーでもモノクロでも、美しく、訴える力にあふれる描写が楽しめます。大口径望遠が故にピント合わせは非常にシビアですが、当店スタッフの評価も非常に高く、試写の度に心が躍ります。

  • Biogon 35mm f2.8 (L)

    ビオゴン 35ミリ f2.8、戦前型。カール・ツァイス・イエナ製。本品は稀少なツァイス純正のオリジナル・ライカ・スクリューマウント。後玉が突出したこのビオゴンは、コンタックス II / III型用が良く知られていますが、ライカ Lマウントも少数製造されました。
    ツァイス本(電話帳)によると、本品は1943年3月18日ライカ Lマウントとして出荷されたロット。ロシア製改造品ではありません。
    Tコーティング付。距離計連動。アルミ鏡胴は実測97gと大変軽量。後玉が突出していますのでお取り扱いにはご注意を。距離表記はmeter。稀少品。

  • Summilux 50mm f1.4 (L) Chrome

    ズミルックス 50mm f1.4 初期玉、レアなライカスクリューマウント。ライツの製品コードはSOWGE、または11014。製造番号は170万台、1959年製。貴婦人1st。
    稀少なズミルクス 50mmのLマウントは、バルナックユーザー向けに1960〜63年の間に僅か548本のみが供給されました。この貴婦人スクリューには、1stと2nd両方のバージョンが存在しますが、本品は1st・初期玉です。

    ライカ IIIfやIIIg等、バルナック・ライカに装着すると非常に映えるレンズ。描写の素晴らしさは言わずもがな。コレクションにも好適な一本です。

  • Nikkor 50mm f3.5 (L)

    ライカ・スクリューマウントのニッコール Q.C 5cm f3.5。首絞り。絞り表記は国際式(f3.5、4、5.6...)。3群4枚構成のテッサータイプ。Nippon Kogaku Tokyo銘。
    製造番号は610xx。中玉に青っぽいソフトコーティングが施されています。ヘリコイドの距離表記は、かなり少ないと思われるmeter。ちなみにロトローニ本に掲載されてる、非常に近い製造番号の61053もmeter表記でした。

    ニッコール 50mm f3.5は、1935年にハンザキャノンに装着されたものがそのルーツとなっていますが、本品は戦後すぐの1945年末から製造を再開し、キャノン SII等のライカスクリューマウント互換機用に供給されたものと思われます。
    日本光学が戦後の民需品への転換を図る中で開発され、日本の光学産業の戦後復興と発展を象徴する一本です。
    本品の5ケタのシリアル番号は6から始まっており、製造年は1946年と思われ、かなり初期のニッコール 50mm f3.5でしょう。バルナックライカで奥までしっかり装着できる、標準的なライカスクリューマウントです。
    稀少品。

  • Zunow 50mm f1.1 (L) Black

    Zunow Opt.銘のズノー 50mm f1.1後期型。シリアル番号は6000番台。黒/クローム。重量は390g。
    ズノー 50mm f1.1には、初期ピンポン玉に始まり、外観デザイン、エレメントのデザイン共に多くのバリエーションが見られますが、本品は最終のオールブラックから2つ前くらいのモデルだろうと思われます。
    絞り開放付近で豪快なフレアが出る初期のピンポン玉と比べ、新種ガラスの採用とレンズ構成の改良により、大幅に描写性能が向上しています。
    絞り開放では穏やかなフレアが出ますが、見事な解像力で雰囲気抜群の独特の画が楽しめます。
    本品は絞り開放から描写良好な一本。稀少なアルミ製前キャップ付。珍品。

  • Leitz VIDOM Finder VISET

    1931年に登場した、ライツ初のユニーバーサルファインダー、通称鉄砲ビドム。パララクス補正が内蔵されていない初期型です。欧米ではTorpedo (魚雷) Viewfinderとも呼ばれます。
    表示される枠の種類により、15種ものバリエーションがあります。本品は35/50/90/135mm枠内蔵のVISET / VISIL。ブラックペイント仕上げ。

    ファインダーを覗くと左右が逆に見える、逆像タイプ。接眼側のダイヤルを45度回転させると縦画像へ、90度で左右を正像に切り替えることが可能ですが、その場合は上下が反転します。
    商品チェックの際に毎回スタッフが目を回すファインダー。撮影の際には足下に十分ご注意くださいませ!
    本品は大変珍しいアイピース付。このアイピースは後の映画用VIDOMファインダー用とも言われていますが、詳細は不明です。どなかたご存知の方はご教示ください🙏

  • Hektor 28mm f6.3 (L) Nickel

    稀少なニッケル仕上げのヘクトール 2.8cm f6.3。27万台、1935年製。ヘクトール発売初年度の一本。距離計連動。距離表記は嬉しいメートル。大陸絞り。ガラスはノンコート。
    ライツ製レンズ群の中でも最小サイズを誇るコンパクトなレンズ感。ニッケル版は、ブラック&ニッケルのライカDIIやDIIIに合わせるのが王道でしょうが、ブラックペイントのM型ライカと合わせても、実に良い雰囲気。レンズが付いていることを忘れてしまいそうなほどにコンパクトで、持ち歩き時の軽快さは群を抜きます。

    f6.3という暗いレンズながら、実に雰囲気のある絵作りをしてくれるレンズで、一度使い始めるとその魅力にハマる方も多いです。ヘリコイド操作はおおまかでOKなので、瞬撮が狙えます。スナップ好きにはたまらない一本でしょう。

  • Noctilux 50mm f1.2 (M)

    初代 ノクティルクス 50mm f1.2。ライツの製品コードは11820。225万番台の前期型、1968年の製造です。
    1966年に発売された、ライツ初の非球面ガラスを採用したレンズ。4群6枚構成。夜の光を意味するノクチルクスは、微弱な光をとらえて作画できるよう高いコントラスト再現性をもち、独特の周辺落ちとボケ味から独自の世界を描きます。
    外観は使い込まれていますが、ガラスはキレイです。ピントも大変良好。僅かなコーティング劣化が見られる程度で、素晴らしい写りを堪能できます。
    コンディションも見合った専用の12503フード、シリーズ8 UVaフィルター、前後キャップと付属品も揃っています。

  • Canon J 戦後型

    Canon J 戦後型。J II型とも呼ばれます。Jはジュニアの略で、距離計やスローシャッターが省かれたモデル名。
    戦前、戦中に作られた、普及型(J型)の部品を使い、戦後に組み立てられました。1945年(昭和20年)12月 〜 翌1946年11月までの短期間の製造です。昭和8年〜22年までの14年間続いた、精機光学キヤノンの時代の終盤に当たります。
    キヤノンカメラミュージアムの情報によると、1945年に生産されたJ型は、わずか3台のみ。残りは翌1946年製造のようです。

    外観上の特徴は、ファインダーカバーの形状などが従来の普及型と異なっている点。また、ボディ前面にスローダイヤルの跡がみられるタイプ。
    マウントはキャノン独自のJマウント。径は39mmですが、ライカ・スクリューマウントとはネジ山のピッチが異なり、微妙ながら互換性はありません。ファインダーは単独ガリレイ式。
    ちなみにこのJII、終戦直後の物資欠乏時期に製造されたので、貼り革が厚紙だった個体もあるそうです。世界中で愛される現在のキヤノンの隆盛をみるとにわかに信じがたいですが、胸の熱くなる話です。

    シリアル番号の先頭の8は捨て番となっています。末広がりを念じて8が振られたそうです。キヤノンJ 戦後型の製造台数は、約500台と言われており、一説によるとその番号帯は80xx〜86xx。
    本品は823xで、ちょうど中程のシリアル番号です。

    J 戦後型に用意されたレンズは、Canon自社製のセイキセレナーと日本光学のニッコールの2つがありますが、本品には日本光学から供給された、テッサー型のNikkor 50mm f3.5が装着されています。ノンコート。距離表記はmeter。日本光学による民生用初のニッコール名のレンズで、設計は砂山角野氏。
    上述の通り、ライカ互換のレンズではありませんが、途中までライカスクリューに入るので、ライカM10-Pに装着し近接域のみ試写してみました。本個体は、ガラスコンディションも良く、非常にシャープな線を結びます。

  • Summicron-M 35mm f2 ASPH Black Paint Ara Guler

    ズミクロン-M 35mm f2 ASPH. ブラックペイント。ライカ M240とセットの限定モデル、Ara Guler スペシャルエディションセットとして、供給された専用レンズです。
    世界限定50セット(ライカトルコでのみ販売されたそうです)に含まれていた1本で、専用のシリアル 17/50 が刻まれています。
    2016年の製造。ベースモデルは、SummicronASPH. II 。

    アラ・ギュレル氏(1928〜2018)は、トルコ写真界の巨匠であり、イスタンブールの眼と呼ばれました。長年に渡り、トルコの日常生活の写真を撮り続けたとともに、チャーチル、ピカソ、ダリ、ヒッチコックといった著名人のポートレートでも知られます(参照 https://www.araguler.com.tr )。なお、1962年にはMaster of Leicaを受賞しています。

    精悍なブラックペイント仕上げの鏡胴に、赤文字と白文字が映えます。専用フード、専用前後キャップもブラックペイント仕上げで、いずれもズシリと重量感のある真鍮製。
    セット販売された特別仕様のライカM240と合わせたいところですが、近年のペイント仕上げM型ライカとマッチングさせるのも良いでしょう。

  • Biotar 40mm f2 (Contax) Black

    稀少、ビオター 40mm f2の黒&ニッケルバージョン。1933年、コンタックス I型の時代に黒バージョンが少数製造され、1936年頃からはクロームメッキ仕様が製造されました。とある情報によると、この40mm表記のビオターは、黒・白合わせても360本しか製造されなかったそうです。そうそう見掛けない訳です。

    Hartmut Thiele氏のCarl Zeiss Jenaレンズ製造番号表によると、本品は製造初年度の1933年に出荷された一本。
    このビオター、40mm表記ながら実際の焦点距離は42.5mmだったようで、1937年頃には4 1/4cm (42.5mm)表記へと変更されます。
    レンズ構成は4群6枚、距離表記はmeter。

    黒ビオターをブラコンに載せたその姿は、威風堂々、それはそれは魅惑的な鈍い輝きを放ちます。眺めているだけでもウットリできる一本。