1969年製造のライカ M2-R。M2-Rは、1966年に米陸軍向けに製造された、ライカ M2S (CAMERA STILL PICTURE KS15-4)の民生版とも言え、ライカ M2をベースとしながらM4のラピッド・ローディング機構が組み込まれています。
M2-Rという名前もニューヨーク・ライツの発注品で、約2000台のみの製造です。セルフの台座や底蓋等も通常のM2と異なります。やや稀少なモデル。M2-Rは比較的キレイめな個体が多いのですが、本品は時代なりに使われて来た感があります。今回のOHでリフレッシュ、ガンガン使い倒してください!
軍艦部のシリアル付近と巻き上げ付近、ファインダー付近、底蓋バックドア側の角、三脚ネジ付近の角に軽微なアタリがあります。また、底蓋と左右の吊り環にかなりの擦れが見られます。
また、吊り環がM6以降の物と交換されています。Leitz / Leica社にOHを出すと、吊り環が磨り減っていた場合は交換されるケースが多いのですが、仕上げの具合からこの吊り環もライツで交換されたものとみて良いでしょう。グッタペルカは全面オリジナル、欠けや割れも見られません。
2024年にOH済。巻き上げやシャッター他、各部の作動は快調です。
ファインダーガラスには僅かにコーティング劣化がありますが、見え味には影響なくスカッとした見え具合です。バル切れも見られません。
ヒトとはちょっと違ったM2、ガンガン使い倒したい方には打って付けの1台です。