ズマロン 35mm f2.8。通称ニッパチ・ズマロン。ライツの製品コードは、SIMOM-M。後のコードは11306。162万台、1958年製。ズマロン f2.8、製造初年度の一本。フィルターサイズはE39。最短撮影距離は0.7m。
本品はマウント部のいもネジを外せば、ライカスクリューマウントとなり、バルナックライカでも楽しめます。
前モデルのズマロン f3.5と同じ4群6枚構成ながら、新種ガラスの採用で明るく生まれ変わりました。カラーの再現性や解像度もパワーアップ。絞り開放からほどよい周辺落ちを伴ったシャープな描写で、雰囲気のある作画が楽しめます。無限遠ストッパーの形状も変わり、その姿は同年に登場した銘玉ズミクロン 35mm 8枚玉と瓜二つ。
旧き佳き時代の端正なデザインで、現行のデジタルM型に装着してもしっくりハマります。
鏡胴に軽微な擦れは見られますが、良好な外観コンディション。アタリや凹みは見られません。
2024年12月にフルOH済。丁寧な整備により、各部の動作はしっとり滑らかに仕上がっています。距離計連動もバッチリです。
レンズは経年による僅かなコーティング傷み、ごく薄い拭き傷が前玉に2〜3本見られますが、実写にはまず影響ありません。
実用するには丁度良いキレイ目コンディション。実写結果も大変良好でした。試写館をご覧いただければ幸いです。
純正前後キャップが付属します。