ライカスクリューマウント。日本光学製。1951年に登場した大口径中望遠レンズ、ニッコール-S・C 8.5cm f1.5。ブラックペイントとクロームメッキ仕上げ。3群7枚構成。feet表記。
フィルターは58mmねじ込み。ニコンやコンタックスマウントとは、フィルター径やフードの装着方法が異なりますのでご注意を。
ニコン用、ライカ用、コンタックス用の3タイプ合わせて約2000本が製造されたと言われています。望遠の大口径ゆえにガラスがタップリと詰まっており、重量は実測で588g。
絞り開放ではやわらかく穏やかな描写で、ボケもきれい。解像力も素晴らしい。絞り込んでも硬くなりすぎず、シャープな画像を楽しめます。シャープなイメージの現代のニコンレンズとは、また違った描写を楽しめます。
鏡胴先端部にわずかなペイント落ちが見られる程度で、全体的に綺麗な外観です。
2023年12月にフルOH済。絞り、ヘリコイドの滑らかな操作感はもちろんのこと、絞り開放から距離計連動バッチリです。
レンズ後玉周辺部にはごく軽微なバル切れと、後群のバルサムにわずかながら劣化が見られますが、実写テストでの影響は感じられませんでした。
入念な整備により各部の操作感も心地良く、手にちょうど良く収まるサイズ感と相まって楽しく撮影できます。
Summarex 85mmとも似た稀少な専用フード、フードキャップが付属。コレクションにも向いた1本です。