仏OPL(ルバロワ精密光学)社製のライカ型カメラ。すっきりとした端正なデザインが麗しいフォカ2スター(PF2)。1945年の登場です。一眼式連動距離計付きレンズ交換式カメラ。距離計対物レンズが左寄りに装備されており、うっかり右手でファインダー窓を遮ることがありません。
OPL社は、第二次大戦中はドイツ軍に占領され、ドイツ軍への軍需品を納入していましたが、別の場所で密かに小型35mm判カメラ(Petit Format = PF)の開発を進め、1945年の終戦直後にこのモデルを発売しました。(カメラレビュー・クラシックカメラ専科63号の記事を引用しています)
付属のレンズは標準のオプラー 5cm f3.5。沈胴基部がスクリューマウントとなっており、広角・標準・望遠のレンズ交換が可能でした。
しかしながら、距離計に連動するヘリコイドがカメラに内蔵されているため、50mmレンズのみ距離計連動、広角と望遠レンズを装着した際は目測となります。
カウンター付近の角にアタリ、トップカバーや底蓋には軽微な擦れや小傷が見られますが、メッキの状態などは良く、まずまずのコンディションでしょう。
2024年4月にボディとレンズを専門業者にて整備しました。各部の動作良好です。オプラーレンズの前玉には、浅い拭き傷がやや多く、またコーティングの傷みが見られます。硝材の柔らかいフォカ用レンズとしては通常のガラスコンディションです。
角形ボディもスタイリッシュ、独特な操作感と相まって、ライカとはまた違う個性が楽しいカメラです。