キヤノンの大口径広角レンズ、キヤノン 35mm f1.5。ライカスクリューマウント。1958年の登場。4群8枚構成。嬉しいメートル表記。写真用としては世界初の35mm f1.5を達成したレンズと言われています。
ズミルックス 35mm f1.4とは異なった、開放からキリッと引き締まったピント描写が魅力です。ライカで使える距離計連動式の明るい35mmオールドレンズは意外にも選択肢が少なく、気になっている方も多いレンズでしょう。
キャノン 35mm f1.5は、距離計連動が今ひとつなものが散見されますが、本品はピントも描写も安定しています。
鏡胴先端部やヘリコイドリングにごく僅かな黒塗料落ちが見られますが、全体的に綺麗な外観です。
2024年4月にフルOH済。絞り、ヘリコイドの操作感滑らかに仕上がっています。距離計連動もバッチリです。
レンズ中玉には一見するとカビ痕のように見える点状のバル切れが多少見られますが、実写への影響は感じられません。他、ガラスに目立った拭き傷やクモリは見られません。試写結果も大変良好でした。
試写館に作例を掲載しました。ご覧頂ければ幸いです。
ピント中央部は解像感のある描写ですが、周辺や前後の柔らかな写りが実に良い雰囲気です。