最初期のライカ IIIf。ライツのコード名はLOOHN。
ライカ IIIfは、1950年にシリアルナンバー#525001からスタートしますが、本品は304台目のIIIf。シリアル番号は#525304。
後のIIIfと一見同じに見えますが、細かく見ていくと多くのポイントが異なります。お持ちのIIIfと比べてみましょう!
・IIIfを特徴付けるシンクロガイドのツメの形状が、後のIIIfと異なりフラット、いわゆる平爪です。海外ではブラックダイヤルならぬフラットダイヤルを呼ばれます笑
・シリアルナンバーが「Nr.」では無く、前モデルのIIIcやIIIdまでと同じく「No.」表記、「Germany」刻印も旧字体。何となくクラシカル。
・ファインダーアイピースがプラスチック製では無く、IIIcまでと同じく真鍮にブラックペイント。何となくクラシカル。
・ボディの梨地メッキが後のIIIfと比較してややシャイニー、光沢感が強い。これまた何となくクラシカル。
・巻戻しA-RレバーのA側に、ストッパーピンが無い。
・底蓋のフィルムガイドが無い(ガイド有の底蓋は入らず)。結構な重要ポイント。
・巻き上げのASAインジゲーターが、「ASA-DIN」では無く、「ASA-WESTON」表記。
・OHを行った修理業者さんによると、シャッターダイヤルの構造や、前板の留めネジの数が通常のIIIfと異なるとの事でした。
細かくチェックするとまだまだ出て来そうです。撮って楽し、調べて愉しの一台。コレクションにどうぞ!
珍品。
ボディ各部に薄い擦れ、クロームメッキの傷みが少々見られます。アタリや凹みはありません。グッタペルカは欠けも無く、当時のままのオリジナル。
2024年4月にOH済。各部の作動快調、ファインダーの見え味はスカッとクリア、二重像のコントラストも良好です。
実用にも向いた、レアな最初期ライカ IIIf。ヒトとはちょっと違うものが欲しい貴兄に。珍品。