製造番号8千番台。1928年(昭和3年)製の旧エルマー付ライカ A型。距離表記はmeter。エクボレリーズ。巻上げと巻戻しノブは背が低く、ローレットが細かな仕上げ。ノブやシャッターダイヤル、レンズ先端部のローレットの目も揃っています。グッタペルカも目の粗い初期タイプ。旧エルマーの銘板は、初期モデルならではの可愛らしい小さな字体などなど。使い込まれてはいますが、オリジナル状態を保っています。
ペイントの剥げ具合もほど良く、大切に使い込まれて来たのでしょう。
95年を経た現在も実用可能なライカの原点モデル。ライツのコード名は、記念すべきLEICA。ここから輝けるライカの歴史がスタートします。
撮って良し、眺めて良し、調べて良しの一台です。
底蓋の三脚座に凹み、各所に使用によるペイント落ちが見られます。底蓋はタッチアップペイントされているようですが、その後もしっかり使われて来たようで馴染んでおり、違和感は感じません。
2023年4月にOH済。各部の操作感滑らかに仕上がっています。ファインダーの見え味もクリア。レンズも目立った拭きキズやクモリは無く、綺麗なガラスです。
ライカ A型の初期モデル(マッシュルーム&エクボレリーズ)は、巻戻しの際にレリーズを押し続ける必要があります。また、板金時代のバルナックに稀に見られるのですが、製造当初からフィルム送り用のスプロケットとボディシェルの隙間が広めなため、フィルムの撮影枚数が終わった後も巻上げノブが回ってしまう事があります。撮影開始時にはフィルムカウンターをしっかりと合わせ、規程の枚数が終了したら巻戻しをするという、古のお作法でお楽しみください。
当時モノのレンズキャップが付属します。