ズミクロン50mm f2の第一世代、固定鏡胴タイプの前期型。沈胴ズミクロンのすぐ後のモデルです。ヘリコイドリングのローレットの起伏が大きく、特徴的なデザイン。
製造番号は151万台、1957年製。MPが登場し、M2発売前夜の旧き佳き時代の製品。距離表記はmeter。製品コードはSOSIC、後に11818。
6群7枚構成の変形ガウスタイプ。コントラストに重点を置いて設計された結果、解像度もUP、銘玉の誉れ高い一本です。
ズミクロンは現在も製造が続く、ライカを代表するレンズ。初代はクロームメッキの質感高く、美しいフォルムから根強い人気があります。眺めて良し、撮って良しのザ・オールドレンズ。どのM型ボディに装着しても、実に良く似合います。
フィルターサイズはE39。適合フードはITDOO、IROOA。
前期型としては十分に綺麗な外観です。銀塗装のヘリコイドリングが剥げがちな固定鏡胴前期ですが、こちらはその銀ペイントもしっかりと残っています。
2025年4月にフルOH済。絞り、ヘリコイドの操作感は絶妙なトルク感に調整されています。距離計連動もバッチリ。
前玉には軽微ながらコーティングの傷み、中玉には通常のクリーニングでは除去しきれないごく薄いクモリ、後玉の縁に沿ってごくごく軽微なバル切れが見られますが、いずれも撮影への影響はまず見られないでしょう。実写テスト結果も良好でした。