Hugo Meyer Gorlitz社製のプリモプラン 50mm f1.9、オリジナル・ライカスクリューマウント。1934年の製造。レンズは4群5枚構成、変形エルノスター型。絞り羽根は12枚。距離表記はmeter、最短撮影距離は1m。重量は240g。
Makro-Plasmat 35mm f2.7、Makro-Plasmat 50mm f2.7と並び、フーゴマイヤーのキノコ3兄弟の末弟。先立って登場した前者2本には、ニッケルとクロームバージョンがありますが、Primoplan 50mm f1.9はこれまで知る限りはクロームのみ。製造期間も短く、元から少ないフーゴ・マイヤーのLマウントレンズの中でもかなり少ない製造本数と思われます。
1934年の価格は、Kino-Plasmat 50mm f1.5がライカ、コンタックス用共に200ライヒスマルク、Makro--Plasmat 50mm f2.7が105ライヒスマルク、そしてこのPrimoplan 50mm f1.9が135ライヒスマルク、と明るさに準じた価格設定だったようです。
本品には付属していませんが、純正フードはマクロプラズマート 35mm/50mmと同様のラッパ型で、その上に革製前キャップをかぶせます。コチラもなかなか出て来ません。
珍品。
沈胴部に薄い擦れなどは見られますが、目立った傷みやアタリは見られず、良好な外観です。
2025年4月にフルOH済。Hugo Meyerのギシギシしがちな絞りやヘリコイドリングの操作感は、とても滑らかに仕上がっています。レンズは前玉に多少の拭きキズが見られますが、実写には影響無いでしょう。プリモプラン50mmとしてはかなり綺麗なガラスです。
また、ヘリコイドを回転させると、例によって無限遠指標を僅かに行き過ぎますが、無限遠指標が合った位置で距離計像、実像共にドンピシャとなります。距離計連動良好です。
以前のオーナーさんがワンオフ製作した、姿形も美しいレンズフードが付属します。ネジ径やピッチが一般的なレンズと異なるフーゴメイヤーレンズには、実に有り難いアクセサリー。