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Nikkor 50mm f2 (L)
日本光学製。ニッコールHC 5cm f2。シリアル番号は捨て番806。Tokyo銘。沈胴式のライカLマウント・レンズ。最大絞り値はf16。feet表記。1946年から49年頃の製造。ニコンI型の時代と重なり、マウントを変えI型にも供給されています。なお、鏡胴には独自のシリアルが振られ、812xxという5ケタ(銘板は6ケタ)がマウント面に刻印されています。
3群6枚構成のゾナータイプ。コーティング付。真鍮にクロームメッキのつくりの良い鏡胴です。絞り調節リングの外周に4箇所の滑り止めのローレットが刻まれているのが特徴的です(後に全周となります)。
ニッコール初期のこのレンズ、撮影結果も素晴らしく、試写して楽しいレンズでした。
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Tele-Superachromat FE 300mm f2.8 T*
テレ・スーパーアクロマート 300mm f2.8。カールツァイス製の激レアレンズ。ハッセルブラッドのフォーカルプレーン機、205FCC、203FE用。8群9枚構成。最短撮影距離は2.5m。
専用ケースに誇らしげに納められた、TPP(テレフォト・パワーパック)フルセット。焦点距離を500mmに延長する、アポ・ムター 1.7XEも付属します。
1999年にシリアル番号9300001からスタート、200本が製造されたと言われています。
こちらの個体はその136番目の製造品。受注生産されていたようで、当時も2万ドルを超える価格で販売されていました。本品はお客様が2005年に購入された、国内正規品。付属品も全て揃っています。日本語マニュアルが付属します。
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Summicron 50mm f2 (M) Black Paint
222万台。1966年製のズミクロン 50mm f2、ブラックペイント。固定鏡胴の後期型、イエロースケール(黄文字)。
第一世代のブラックペイント・ズミクロンのほぼ最終ロット。この後、端境期にあたる固定鏡胴デザインを踏襲した6枚玉へと移行してゆきます。
ギリギリM3黒やM2黒の時代ですが、翌1967年に登場するM4ブラックペイント118万台の最初期ペイント辺りと合わせてもキマるでしょう。組み合わせを考えるのも何とも楽しい一本。稀少品。
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Leica M3 Olive Bundeseigentum
西ドイツ国防軍用ライカ M3。Bundeseigentum。製造番号110万台。シボの目が細かい後期ロット。1964年に製造番号1100401〜1100450の50台のロットで供給された個体のうちの一台です。各部オリジナルコンディション。
エルマー 50mmにもBundeseigentum刻印有り。オリーブのセットケース付。珍品。
店頭にて売約済みとなりました。ありがとうございます。
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Leica M1 Olive Bundeseigentum
西ドイツ国防軍用ライカ M1。Bundeseigentum。製造番号109万台。本品は1964年に供給されたモデルで、M1オリーブ後期型・最終ロット。トップカバーはM2タイプ。35mmと50mmのブライトフレームが内蔵されています。M1オリーブの製造台数はわずか208台とされています。
James L. Lager氏の名著「An Illustrated History Vol.1」に本品と非常に近い製造番号、1098164が掲載されています。
ボディ背面、及びエルマー 50mm f3.5レンズにはBundeseigentumの刻印有。レンズに刻まれたコントラクトナンバーは、12-121-5419。
本品はボディ、レンズどちらもオリジナルコンディション、軍モノの雰囲気をタップリと残した一台です。珍品。
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Nikkor 85mm f1.5 (L)
ライカスクリューマウント。日本光学製。1951年に登場した大口径中望遠レンズ、ニッコール-S・C 8.5cm f1.5。ブラックペイントとクロームメッキ仕上げ。3群7枚構成。feet表記。
フィルターは58mmねじ込み。ニコンやコンタックスマウントとは、フィルター径やフードの装着方法が異なりますのでご注意を。
ニコン用、ライカ用、コンタックス用の3タイプ合わせて約2000本が製造されたと言われています。望遠の大口径ゆえにガラスがタップリと詰まっており、重量は実測で588g。
絞り開放ではやわらかく穏やかな描写で、ボケもきれい。解像力も素晴らしい。絞り込んでも硬くなりすぎず、シャープな画像を楽しめます。シャープなイメージの現代のニコンレンズとは、また違った描写を楽しめます。
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Angenieux 75mm f3.5 (L) Type Z3
1945年製のアンジェニュー 75mm f3.5、Type Z3。純正ライカ・スクリューマウント。製造番号は63.xxx。
3群3枚構成のトリプレット。ノンコート。メートル表記。アルミ製の鏡胴はわずか128gと大変軽量。望遠レンズであることを忘れてしまう軽さとコンパクトさ。テスト撮影を担当したスタッフもこの点をとても気に入っていました。描写はしっとり穏やかな印象です。
このアンジェZ3、それなりに製造本数はあるのですが、グリスが抜けた状態で使われ、アルミ鏡胴が偏摩耗しヘリコイドはガタガタ、修正不能なほどに片ボケしている個体が多く、当店では仕入れの際に非常に慎重になるアブないレンズです。本品は珍しく距離計連動バッチリ、ピントも良好です。稀少なレンズの稀少な個体です。
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Leica M2 Black Paint
製造番号100万台、1960年7月に出荷されたライカ M2ブラックペイント。セルフタイマー付。適度に使い込まれた、精悍な黒塗りモデルです。グッタペルカを含め、各部のパーツはオリジナル。
今回の整備でリフレッシュ、作動快調で実用にも好適です。
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Nikon SP Illuminator
ニコン SP用距離計ファインダー用イルミネーター。1958年の価格表に最初に登場したようです。製造数は分かっていませんが、かなりの少数と思われます。その中でも完動品はかなりレア。
暗闇の中でスイッチをONすると、賑やかなSPのファインダーがフワッと浮き出てきて、それはそれは幻想的な光景に。
ニコンが数多く製造してきたアクセサリーの中でも、ひときわユニークなひと品。珍品。
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Tanack V3 + Tanar 50mm f1.9
田中光学工業製のレンズ交換式レンジファインダー機。ライカコピータイプ。
ライカ M3にインスピレーションを得たと思われる、独自の三爪バヨネットを採用しつつ、自社製のライカスクリューマウントレンズをアダプターを介して装着するという凝った構造をしています。
1958年12月から1959年と言う、ごくわずかな期間に生産されました。総生産台数は約1000台と言われています。残念ながら田中光学は、この1959年に倒産してしまいます。
前モデルの珍品タナック SDの基線長60mm一眼式等倍ファインダー、レバー式巻上げ、クランク式巻戻しをを踏襲しており、使い易さは以前のモデルより大きく向上しています。
裏蓋がヒンジで開閉する構造が引き継がれており、こちらも使い易く好印象。小メーカーながら、独自の工夫が詰め込まれており、意気込みを感じさせるカメラです。ちなみに50mmレンズは大口径f1.5の他、f1.2もごく少数製造されていました。
標準のタナー 50mm f1.9、広角のWタナー 35mm f3.5、テレ・タナー 100mm f3.5の3本が付属。いずれもライカLマウント、距離計連動です。
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FOCA Universal RC + Oplarex 50mm f1.9
光学機器メーカーとして戦前から軍事用機器等を製造していた、フランスのOPL社(Optique et Precision de Levallois)の距離計式カメラ、フォカの最終モデル、フォカ・ユニバーサル RC。通称U.R.C。フォカの最終型にして最上級モデル。シャッター速度はT、B、1〜1/1000。1962〜63年の製造です。
一見すると巷に溢れるバルナックライカ型カメラですが、レバー式巻上げやバヨネットマウントなど独自の機構を持ち、直線基調のボディデザインも新鮮です。黒とクロームのツートンも実に洒落ています。
裏蓋はコンタックス等と同様に背蓋全体が外れる方式で、フィルム装填も簡単です。フィルム装填の際にはフィルムガイドを立ち上げ、その下を通すことを忘れずに。
このURCでは、ユニバーサルRのファインダーを一新し、パララクス補正式の50mmブライトフレームを持つ等倍ファインダーとなりました。
OPLの大口径銘レンズ、とても綺麗なOplarex 50mm f1.9が付属します。
純正前キャップ付。稀少品。
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Nikkor 21mm f4 (S)
日本光学製の超広角レンズ、ニッコール-O 21mm f4。ニコン Sシリーズ用。1959年の登場です。4群8枚構成。シリアル番号は621xxx。頭の3ケタは捨て番。
このニッコール 21mm、ニコン F用は個体数も多く流通していますが、このニコンS用は製造本数が非常に少なく、298本の製造と言われています。距離表記はmeter。
付属の専用ファインダーは5群5枚構成。シリアル番号は600xxx。プラスチック製で軽量です。本来はこのファインダー専用の深底リヤキャップがあり、ファインダーを固定するためのマウントが付いています。珍品。
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Nikkor 50mm f2 (S) Black
1952年登場の日本光学製 ニコンSシリーズ用標準レンズ、ニッコール-H 50mm f2。ニコンS 内爪マウント。3群6枚構成。製造番号は7550xx。
通常ニッコール 50mm f2には、40.5mmのフィルターリムが付いていますが、本品にはそれがありません。重量は129g。
世界的ニコンコレクター、ロバート J. ロトローニ氏の名著、「The Complete Nikon Rangefinde System」には、Rim-Less 50mm f/2 Nikkorとして記載がありますが、なぜリム無しのレンズが少数存在するのかという点については、謎に包まれているとされています。珍品。
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Nikkor 35mm f1.8 (S) Black Paint
W-ニッコール 35mm f1.8、ニコン Sシリーズ用。本品は最初期にごく少数が製造された、稀少ブラックペイント・バージョン。日本光学の1956年度新製品発表で紹介されているニッコール 35mm f1.8は、正にこの黒リムでした。
ニコン Sマウントのニッコール 35mmの絞りリングは、通常クロームメッキですが、本品はブラックペイント。 それだけの違いですが、見た目の印象は大きく変わり、グッと精悍な雰囲気。ニコン S2やS3、SPのブラックペイントにさぞかし似合うことでしょう。
レンズ構成は5群7枚、距離表記はfeet。1956年9月発売。当時、世界で最も明るい広角レンズでした。フィルター径は43mm。
シリアル番号から察するに、35mm f1.8 ブラックペイントの製造本数は多くとも80本程度と思われ、市場に出てくる機会はかなり少ないです。珍品。
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Nikon SP Black Paint + Motor Drive S-36
ニコン SPブラックペイントの初期に、S-36初期モータードライブ、小判型バッテリーケースのセット。
SPボディのシリアルは62024xx、S36モータードライブは942xx。布幕シャッター。
小判型バッテリーケースは接点が2個の後期タイプ。無印の接点が普通撮影用、Rはリモート撮影用です。単3電池6本を収納。この小判型バッテリーケースは、S2E型及びSP型用モータードライブのごく初期に付属したそうで、数はかなり少ないようです。
ボディ、モードラ、バッテリーパック共に非常に良いコンディション。こんな見事なセット、まず出て来ません!珍品。
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Micro-Nikkor 50mm f3.5 Lens Hood
珍品、マイクロ・ニッコール 50mm f3.5専用フード。ニコン S、ライカ Lマウント、両方に装着出来ます。
非常に大柄なフードですが、フード効果は抜群。また、装着するとライツの引き伸ばしフードVALOOや、当店のエルマー 50mm用FB-07フードなどと同じく、レンズの絞りをフード部から操作することができる楽しいアクセサリー。
珍品。
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Old Delft Minor 35mm f3.5 (L)
オランダ、オールド・デルフト社製のちっちゃなライカ・スクリューマウント広角レンズ。3群4枚構成のテッサータイプ。m表記。重量は128g。真鍮にクロームメッキが施され、小振りながら、重量感のあるレンズ。1946年頃から発売されたそうです。
ミノールはコーティング無しの個体が殆どですが、本品はコーティング有。なかなかシャープで繊細、しっとりとした良い描写です。Old Delft社のライカLマウントには、他にDelfar 90mm f4.5等がありますが、どれもレアな事で知られています。
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Hugo Meyer Kino-Plasmat 50mm f1.5 (M改)
Hugo Meyer社製のキノ・プラズマート 50mm f1.5。GoerlitzとNew Yorkの刻印。プラズマットは、アナスティグマートやプラナー、テッサーなど名だたる銘玉を世に出した、パウル・ルドルフ博士設計による銘レンズ。
本品の製造番号は29xxxx。1925年頃の製造でしょうか。鏡胴はブラック&ニッケル。4群6枚ながら、レンズ中心に凸レンズが向かう独自の構成です。その独特の描写で昔から大変人気があります。
本品は映画用と思われるレンズヘッドを、ライカ・スクリューマウント用に改造した一本。
20年以上も前に当店にて販売した個体ですが、長らくお持ちだったお客様がお譲りくださいました。その当時でもかなりレアなレンズだったことから、販売時の記憶も朧気に残っており、実に嬉しい再会です!
現在から見れば今ひとつな改造でしたので、今回OHと共にイチから再改造して頂き、描写や連動性能、デザイン共に素晴らしい一本に仕立て上がりました。純正フード、イエローフィルター、元箱付。
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Nikkor 85mm f2 (S) MIOJ
ニッコール-P.C 8.5cm f2、ニコンSマウントの初期型。シリアル番号903xxx。6桁シリアル。本品は最初期801のシリーズに続く、第二ロットの捨て番903シリーズ。製造は1949年か1950年頃と思われます。
連合国軍占領下の日本で製造されており、Made In Occupied Japan(占領下の日本)の刻印入り(通称 MIOJ)。こちらの個体はレンズ鏡胴に加えて、フロントキャップにもMIOJの刻印がされています。目立たぬ位置に小さく小さく刻印されたこの文字列から、当時製造に携わった方々の心情が伝わってくるような気がします。
レンズの設計は3群5枚構成のゾナー型。feet表記。D.D.ダンカン氏が朝鮮戦争で使用し絶賛を得た銘レンズ。日本製レンズの優秀さを世界に広めた立役者とも呼ぶべき存在。この時代から日本製のカメラやレンズの性能が飛躍的に向上、やがて世界を席巻します。
純正フード、フードキャップ、後キャップ、革ケースが付属します。ベークライト前キャップはかぶせタイプ。コレクションにもどうぞ。
稀少品。
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Nikkor 85mm f2 (L) MIOJ
ニッコール-P.C 8.5cm f2、ライカ・スクリューマウントの初期型。シリアル番号903xx。本品は最初期801のシリーズに続く、第二ロットの捨て番903シリーズ。番号から推測するにその81番目の個体と思われます。製造は1949年頃。
連合国軍占領下の日本での製造で、Made In Occupied Japan(占領下の日本)の刻印入り(通称 MIOJ)。こちらの個体はレンズ鏡胴に加えて、フロントキャップと金属製のリヤキャップにもMIOJの刻印がされています。目立たぬ位置に小さく小さく刻印されたこの文字列から、当時製造に携わった方々の心情が伝わってくるような気がします。
レンズの設計は3群5枚構成のゾナー型。feet表記。D.D.ダンカン氏が朝鮮戦争で使用し絶賛を得た高名なレンズ。日本製レンズの優秀さを世界に広めた立役者とも呼ぶべき存在です。
純正フード、フードキャップ、後キャップ、革ケースが付属します。ベークライト前キャップはかぶせタイプ。コレクションに相応しい一本です。珍品。
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Nikkor 50mm f1.1 (S)
1956年に発売されたニコン Sシリーズ用の超大口径レンズ、ニッコール-N 50mm f1.1。6群9枚構成。フィルターサイズは62mm。写真用のニッコールとしては、Fマウントの物を含めて最大口径のレンズです。
ズノー 50mm f1.1、フジノン 50mm f1.2、ヘキサノン 60mm f1.2、キヤノン 50mm f1.2等の戦後の大口径競争に対する日本光学の回答。
本品は内バヨネットタイプ。内爪、海外ではInternal Mountとも呼ばれます。1959年には外バヨネットタイプに移行します。
内爪、外爪合わせて僅か835本の製造。ちなみにライカ Lマウントは211本製造されました。
絞り開放付近ではフワリとした柔らかい写りですが、f1.3程度から安定した描写へと大きく変化します。
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Leica MP Classic Black Paint
ライカ MPクラシック ブラックペイント。1st固定鏡胴をオマージュした専用ズミクロン 50mm f2付。2004年、香港シュミット企画の限定モデルとして500台が販売されました。新品定価は税込み93.8万円。
現行ライカ MPをベースとしていますが、露出計を省いたM-A(Typ127)の元祖とも呼べるでしょう。オリジナルMPやM3時代と同じ筆記体の「Leica」ロゴが彫られており、初代MPの雰囲気を再現しています。
稀少品。
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Leica MP Hammertone + Summicron-M 35mm f2 ASPH
10314。ライカ MP ハンマートーン。LHSA35周年記念モデル。1000台限定。独特の凹凸感のあるハンマートーン仕上げにクロームのレンズを合わせた個性的な出で立ちです。
付属のレンズはクローム仕上げのズミクロン-M 35mm f2 ASPH。専用ハンマートーン仕上げの真鍮製フード付。
専用ハンマートン仕上げのライカビットも併売されていました。
コレクションにも。
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Leica M6 Danish Royal Wedding
1995年、デンマーク王子の結婚を記念して販売されたライカ M6とズミクロン 7枚玉クロームの限定モデル。200台限定でデンマーク国内に供給されました。白鏡胴の7枚玉ズミクロン 35mmが付属。
オーストリッチの貼り革が品の良い佇まいの限定モデルです。
稀少品。
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Leica M6 Columbo 92
ライカ M6限定モデル、コロンボ92。ライカの製品コードはボディ 10500/10414, レンズは11825。
1992年、コロンブスの米国大陸発見500周年を記念し、イタリアの代理店 Polyphotoの企画により、200台限定生産された記念モデル。
トップカバーと特製のメタルキャップに「500 Columbo 1492-1992」 の刻印。ライカ製造番号の他に、I.T.A.L.Yの頭文字から始まる、1−40の限定番号付き。本品の番号は I から始まります。
当初ボディのみの発売でしたが、翌1993年にボディオーナー限定でセットモデルのズミクロン50mm f2が発売されました。銘板に「Colombo '92」の刻印とボディ同様 I.T.A.L.Yの頭文字から始まる限定番号付き。本品の頭文字は T です。
稀少品。
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Summilux-M 35mm f1.4 (M) Aspherical
ノクティルックス 50mm f1.2に続き、非球面レンズが採用された初代ズミルックス 35mm f1.4 アスフェリカル。通称AA(ダブルエー)。ライツのコードは11873。製造番号は346万台。5群9枚構成。フィルター径はE46。最短撮影距離は0.7m。
2群目と5群目に非球面レンズを採用。製造が困難を極め生産が追いつかなかったと言われており、わずか数年で生産終了してしまいました。
1990年にフォトキナで発表されましたが、製造番号から調べると本品は1988年製。発表後の販売に備えた生産に苦労したのかも?後世の人間によるそんな勝手な想像に説得力を与えてしまうほど、その描写はお見事。35mm広角ながら立体感を感じる描写には、試写する度に驚かされます。
稀少品。
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Canon VI-T Black Paint
キヤノンのレンジファインダー式カメラ、モデルVI-T ブラックペイント。ライカスクリューマウント。トリガー巻き上げ。
1958年6月に登場したハイエンドモデルのVI-Tの黒塗りバージョン。専用のブラック仕上げの50mm f1.2やf1.8などがセットされ、販売されていました。
ファインダーは、35mm、50mm、マグニファイヤーの3つのモードを装備。巻き上げ操作は底部のトリガーか、背面のボタンを押して引き出した巻上ノブによって行います。
根強い人気を誇るモデル。ブラックモデルはキヤノンP、キヤノン7もありますが、一番人気はこのVI-Tでしょう。
ライカ MPやライカビットなどとも通じる、独特のトリガー巻き上げは空シャッターを切っているだけでも楽しめます。稀少品。
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Dallmeyer Septac 2inch f1.5 (M改)
銘玉、セプタック 2インチ f1.5。ダルメイヤー製シネ用レンズを、ライカMマウント距離計連動へと丁寧な改造が行われた一本。無限遠から0.7m付近までキッチリ距離計連動します。鏡胴にはDC(Dall Coated / ダルコート)マークが刻印、淡い水色のコーティングが施されています。
ダルメイヤーの大口径らしい、繊細で気品溢れる、心を打つ描写。絞り開放付近では、淡いベールを纏いながらも緻密で美しい描写。f2.8まで絞れば、コントラストもグッと高まり力強い描写へと激変します。
情緒に満ち、訴えかけるような描写をする稀有なレンズ。ダルメイヤー・レンズの極致ともいえる1本。珍品。
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Angenieux 35mm f2.5 Type R1 (L)
アンジェニュー 35mm f2.5 Type R1、前期型。ライカスクリューマウント。レトロフォーカスタイプの5群6枚構成。1950年製。距離表記はfeet。
製造から70余年を経た、前期型アンジェニューならではの味わいを感じさせるエイジング。新品時は黒々とした鏡胴ですが、長年の使用により青みがかった色合いへと変化しています。描写のみならず、見た目にもたまらない一本。ちなみにもう少し古いR1ですと、ガンメタや緑っぽく褪色してゆく個体も見られます。稀少品。
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Som Berthiot Flor 90mm f2.8 (L)
仏SOM Berthiot社のライカ・スクリューマウント用レンズ。4群6枚構成のダブルガウス型。真鍮鏡胴にアルミ外装を組み合わせた、ドイツ製レンズとはひと味違ったこれまた立派なつくりです。
フロール 90mm f2.8にも数種のバリエーションがありますが、本品はかなり終わりの方のタイプ。このタイプの鏡胴は、他にアンギュロール 28mm f3.3、フロール 35mm f3.5、フロール 50mm f1.5、145mm f4.5等が見られます。
写真工業出版社刊、世界のライカレンズ Part 4の106ページに、Som Berthiot Flor 90mm f2.8ついての記事がありますが、この一本がまさに掲載されている個体そのものです。
ベルチオのレンズらしい、美しい淡いブルーのコーティングです。見事に結像しながら、立体感のある描写。ベルチオらしい発色をお楽しみ頂けます。絞りリングとヘリコイドリングの位置が通常のレンズと異なり、毎回操作に戸惑ってしまうのもフレンチレンズならではのエスプリでしょうか。珍品。
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Nikon F2 Data + MF-10 Data Back
ニコン F2データ・フォトミックと、MF-10 データバックの元箱入りセットに、もう一台F2データ・アイレベルファインダーが付属したセットです。外観はどちらも新同品。
1976年登場。F2データとMF10データバックを組み合わせることにより、フィルム画面の左端に、年月日、時分秒(専用のSEIKO製三針時計!)、手書きメモを写し込むことができます。時計はアナログ時計がそのまま写り込むと言う、何とも愛嬌のある設計です。
データバックの横から、時計と年月日のカウンターを取り出して設定し、手書きメモはHB〜Bのやわらかい鉛筆で記入します。時計は手巻き、竜頭を引き出して時間設定をします。これがまた精巧なつくりな上に、何とも可愛らしいデザインで、思わず顔がほころびます。
MF-10と同梱されているF2データ・フォトミックボディは、メーター故障のためオマケとなります。MF-10は新品同様品です。
もう一台のF2データ・アイレベルは、コレクションとして保管されていた新品同様品で、番号一致の元箱、日本語取説、保証書(昭和55年)、ニッコールクラブ案内、クリーナークロスなどの書類一式が付属します。
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Biotar 40mm f2 (Contax) Black
稀少、ビオター 40mm f2の黒&ニッケルバージョン。1933年、コンタックス I型の時代に黒バージョンが少数製造され、1936年頃からはクロームメッキ仕様も製造されました。とある情報によると、この40mm表記のビオターは、黒・白合わせても360本しか製造されなかったそうです。滅多に見掛けない訳ですね。
製造番号表によると、本品は製造初年度の1933年に出荷された一本です。
このビオター、40mm表記ながら実際の焦点距離は42.5mmだったようで、1937年頃には4 1/4cm (42.5mm)表記へと変更されます。
レンズ構成は4群6枚、距離表記はfeet。
本品には、これまた更にレアな40mmの黒&ニッケルファインダーが付属。こちらの製品コードは432/4。ケースも付属します。
また、革製純正前キャップが付属。後キャップはニコンS用です。
黒ビオターと専用ファインダーをブラコンに載せたその姿は、威風堂々、それはそれは魅惑的な鈍い輝きを放ちます。眺めているだけでもウットリ。
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Som Berthiot Angulor 28mm f3.3 (L)
仏Som Berthiot社の広角レンズ、アンギュロール 28mm f3.3。ライカスクリューマウント。4群6枚構成。メートル表示。
通常この番号帯のAngulorは距離計に連動しますが、本品は距離計非連動。目測式となります。鏡胴には被写界深度表示が無く、まるで試作品のような出で立ち。当初改造品かと思いましたが、修理業者さんで分解し内部を検証した結果、そのつくりから純正であろうとの結論に達しました。
アンギュロールはもとより、ライカマウントのベルチオレンズは、製造期間は短いながら非常にバリエーションが多く、後世のレンズマニアやコレクターを悩ませます。
本品は往時のベルチオレンズらしい、透明感のある美しいブルー・パープルのコーティングが施されてた一本。
鏡胴は実測で174g。純正のアルミ製前キャップが付属。稀少品。
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Noctilux 50mm f1 (M) E58
ノクティルクス 50mm f1。E58バージョン。ライツの製品コードは11821。1975年、カナダ製。
E58ノクティルクスは製造番号2749631からスタートしていますが、本品のシリアルは274966x。最初期ロットの中でも非常に若い番号、数十番目のE58です。これまで取り扱ったE58の中でも一番早い番号で、初期モノフェチにはたまりません。
近年再評価著しいこのノクチルックス E58は、ズミクロン 35mm 8枚玉、ズミルックス 35mm f1.4 1st、ズミクロン 50mm 1st、テレ・エルマリート 90mm、ちょっと変わったところではエルカン 50mm f2など、みんな大好き!な銘玉を世に送り出した、ウォルター・マンドラー(Walter Mandler)氏によるレンズ設計です。
初代ノクチ f1.2に続くこの第2世代のノクチルックスは、球面レンズのみの採用ながら、明るさを向上させつつ、やわらかで特徴的な開放描写が魅力です。f1.0の被写界深度の浅さは驚くほどですが、それを活かした撮影の楽しさは唯一無二でしょう。
お客様よりお譲り頂いた、稀少な一本です。
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Summilux 35mm f1.4 (M3) Chrome
OCSUC / 11871。製造番号176万台、1960年製の非球面ズミルックス 35mm1.4の初期玉、通称スチールリム (Steel Rim)。本品はメガネ付のライカ M3用バージョン。最短撮影距離は65cm。
外観、ガラス共にとても綺麗な一本です。希少なOLLUXフード、純正前キャップ、元箱付。
得難いコンディションです!
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Zunow 50mm f1.1 (L)
1953年に発売された、当時世界一の明るさを持ったレンズ、ズノー 50mm f1.1。戦後わずか8年。このズノーの登場を口火に、国産超大口径レンズ競争が勃発、各社より魅力的なレンズが次々と販売され、今も私たちを熱狂させています。
本品は製造番号5000番台のズノー 5cm f1.1 中期型、ライカスクリューマウント。帝国光学製。本品はTeikoku Kogaku銘。Feet表記。
前期型・通称ピンポンの後玉の出っ張りが無くなり、レンズ脱着の安心感が向上、また絞り開放付近でのフレアが抑えられた印象です。
短期間の製造ながら、ズノーには多くのバリエーションがありますが、本品は一番良く見かけるタイプでしょう。
くびれとローレットがリズミカルで実に格好良い鏡胴デザイン、独特のブランド名称「ズノー」、盛大なフレア三昧の絞り開放描写、短命ながらも世界一明るい標準レンズとして、戦後の日本人の心を沸かせた存在であった事でしょう。魅力とストーリーに溢れた、唯一無二の国産超大口径レンズ。
開放から1段、2段と絞って行くと描写が急激に引き締まり、別のレンズのような写りを楽しめます。眺めて良し、撮って良しの一本。
純正前後キャップ付。稀少品。
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Leica M3 Black Paint Early + Summicron 50mm f2 Black Paint
1958年製造のライカ M3 All Black、通称Black Counter。
ライツ社の公式記録によると、M3黒は1959年の959xxxから製造された事となっていますが、それ以前に特注で製造された少数のロットがある事はBPマニアの間では公然の事実でした。
本品はその約90台のうちの1台。製造番号は91xxxx。
オールブラックの殆どが、福耳、ダブルストロークのM3前期モデルをベースとしていますが、オリジナル MP黒と同様に隅々まで黒塗りされ、マグナムをはじめ世界のプロカメラマンの元へと渡りました。
レンズは、オリジナル MP黒に供給された、赤R刻印の固定鏡胴ブラックペイント初期が付属します。
コレクター羨望のM3オールブラック、長年想いを寄せられていたお客様からの熱いリクエストにより、取り扱いさせて頂きました。
当店でも約10年振りにオールブラックに触れ、初期物がまとうオーラと、黒く鈍い佇まいに改めて惚れ惚れしました。取り扱う機会を頂いたご縁に感謝です。
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Angenieux 75mm f1.8 Type S6 (M改)
付属の元箱に記載のシリアル番号はレンズと一致。
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Nikkor 35mm f2.5 (S) Lens Hood
ニコン Sシリーズ用、W-ニッコール 35ミリ f2.5用純正フード。アルミにブラックペイント。元箱付。中の包み紙も残っています。珍品。
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Leica M4 Black Paint
124万台。良い雰囲気に育った、1969年8月出荷のライカ M4ブラックペイント。7月のアポロ月面着陸に続き、8月にはジミヘンやザ・フーが伝説のライブを行ったウッドストック・フェスティバルが開催、男はつらいよ初上映。時代の大きなうねりを感じる1969年8月生まれのライカです。
グッタペルカも含め、全て当時のオリジナルコンディション。やきもの、ジーンズ、革製品などと同じく、ブラックペイント・ライカには育てる楽しみが。既にイイ感じに使い込まれていますが、これから自分色に育てていってください。
M3、M2ブラックペイントにはやはり黒レンズが似合いますが、M4黒にはクローム鏡胴レンズも実に良くマッチします。
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Summilux 50mm f1.4 (M) Black Paint
製造番号219万台、1966年製のズミルックス 50mm f1.4、2ndバージョン、オリジナル・ブラックペイント。本品はイエロースケール。フルオリジナル。コーティングはアンバーとパープルの組み合わせ。
ズミルクス 50mm f1.4の初期モデルから踏襲した鏡胴デザインは、このすぐ後に変更され、鏡胴基部などが縦ミゾとなりよりモダンな雰囲気となりますが、この格子状の鏡胴デザインはよりクラシカルで重厚な印象です。
ライカ M3、M2、M4ブラックペイントにぜひ合わせたい一本。
珍品。
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Summilux 50mm f1.4 (M) Black Paint
ズミルックス 50mm f1.4 ブラックペイント。164万台、1958年製。最初期の珍品、逆ローレット&ブラスマウント。
通常のクローム鏡胴、ブラックペイント共に、普通のローレットと逆ローレットが混在する初期ロット164万台ですが、本品はより有り難い逆ローレット。お探しの方も多いでしょう。
フルオリジナル・コンディション。ライカの初期モデル、ペイントモデルの常として、描写も連動精度も非常に良いです。
本品は使用感少なく、ペイントもしっかり残っています。酸化の少ないブラスマウント面の美しさは特筆モノ。こんなのもう出て来ません!
珍品。
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Leica Pistol SCNOO Black/Nickel
1935年登場。ライカピストル、SCNOO。本品はブラック&ニッケル。左手で軽やかに巻き上げられるようになる便利アイテム。
装着すれば立ちどころに、お手持ちのバルナックライカがとてつもなくカッコよくなります。
製造番号159000以降のライカ DII/DIII/IIIa等に装着可能。以前のモデルでも、巻上げ軸に切り欠きを入れる改造を行えば使用できます。お問い合わせくださいませ。
本品は稀に見る美しいコンディション。ペイント、メッキの肌もしっかりとしています。得難いコンディション!
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Leica M2 Black Paint
製造番号113万台、1965年8月出荷のライカ M2ブラックペイント。セルフタイマー付。
適度に使い込まれていながら、アタリや凹みは見られず、丁寧に扱われてきた印象の一台。自然なペイントの剥げ方からも写真家に使い込まれたようで、大変に精悍な雰囲気です。
今回のオーバーホールでリフレッシュ、作動スムースで操作感良好、使い頃の一台です。
お客様からのリクエストにより、お取り寄せにて扱わせて頂きました。ありがとうございます。
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Leitz 35mm Finder WEISU Black Paint
ライツの35mm用ミニファインダー、WEISU。本品はブラックペイントにニッケル足。E. Leitz Wetzlarの刻印。
WEISUファインダーは1933年から1943年の間に製造されました。ミニマルでコンパクトなデザインは、バルナックのみならずブラックペイントのM型ライカにも良く似合います。エルマー 35mm f3.5などと合わせたい、黒ライカ好き垂涎のアクセサリー。
もう少し製造して欲しかったライカのアクセサリーの筆頭格です。いまや珍品アクセサリーの一つとなりました。
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Leica M3 Black Paint
1965年11月に出荷されたライカ M3ブラックペイント。製造番号は113万台。M3シングルストロークの後期型の黒塗り仕様。グッタペルカも含め、フルオリジナルの一台。指の触れる部分の真鍮がわずかに出ていますが、トップカバーや底蓋は、いまだうっすら粉が吹いたようなマットなペイントの質感を残しています。
アタリや凹みも無く、とても綺麗なM3ブラックペイント。こんなのなかなか出て来ません!アブクが出ている箇所もまだまだ少ないですが、このままのコンディションをキープしてゆくのも良し、ここから育てるも良し。使い込まれたものが多いM3BPでは、美品と呼んで差し支えの無い一台。
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Angenieux 35mm f2.5 Type R1 (L)
アンジェニュー 35mm f2.5 Type R1、オリジナル・ライカスクリューマウント。前期型。レトロフォーカスタイプの5群6枚構成。1952年製です。距離表記はfeet。
丁寧に使い込まれた前期型アンジェニューならではの、いぶし銀の佇まい。鏡胴先端部からマウントにかけて、自然なグラデーションで渋く褪色しています。美しい古色。見た目も描写もたまらない一本。
純正前後キャップ付。前キャップは後期型用のプラスチック製、後キャップは当時物のアルミ製です。稀少品。
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Elmar 90mm f4 (L) Black / Nickel
エルマー 90mm f4。ライツの製品コードはELANG。165万台。1933年製。シン(thin)エルマーの初年度に製造された、ブラック&ニッケル鏡胴。距離表記はfeetです。
ブラックペイント&ニッケルのライカ DIIやDIIIなどと合わせると最高にカッコイイ。その存在はあまり知られていませんが、お探しの方も多いレンズでしょう。珍品。
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Summilux 35mm f1.4 (M) Black Paint
11870。177万台。1960年製、カナダ・ライツ製造のズミルックス 35mm f1.4ファースト、スチールリム(Steel Rim)のブラックペイント。本品は初期モデル。距離表記は赤文字、実に精悍な印象です。
フィルター・サイズはE41。純正フードはこれまた佇まい最高のOLLUX、または12522Hです。
珍品。
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Summilux 50mm f1.4 (M) Black Paint
202万台。1964年製のズミルックス 50mm f1.4 2ndバージョン、オリジナル・ブラックペイント。本品は赤文字の最後の方のロットです。フルオリジナル。コーティングはアンバーとパープルの組み合わせ。
黒塗りM型ボディに是非合わせたい一本です。珍品。