ズマロン 35mm f2.8。通称ニッパチ・ズマロン。ライツの製品コードはSIMOM-M。後のコードは11306。製造番号は161万台、1958年のドイツ製。
ニッパチズマロンは製造番号1615001からスタートしますが、本品はその1stロットでニッパチズマロンの720番目の個体にあたります。
本品はマウント部のいもネジを外せば、ライカスクリューマウントとなり、バルナックライカでも楽しめます。
前モデルのズマロン f3.5と同じ4群6枚のレンズ構成ながら、新種ガラスの採用で1段明るく生まれ変わりました。カラーの再現性や解像度もアップ。絞り開放からほどよい周辺落ちを伴ったシャープな描写で、雰囲気のある作画が楽しめます。
無限遠ストッパーも新しいデザインに変わり、そのルックスは同年に登場した銘玉ズミクロン 35mm 8枚玉と瓜二つのデザイン。現行のデジタルM型に装着してもしっくりとハマります。
フィルターサイズはE39。最短撮影距離は0.7m。重量は実測で160gと、後のズマロンよりやや軽量です。
ITDOO、IROOAフードが適合します。
各所に軽微な擦れや小キズは見られますが、アタリや凹みは無く、まだまだ清潔感のある外観です。
2026年9月にピントフルOH済。絞りリング、ヘリコイド共にしっとりと滑らかな操作感に仕上がっています。無限遠ストッパーの納まる感触まで見事に調律されています。距離計連動バッチリ、ピントも良好です。
ガラスは前玉にごくごく薄い拭きキズ、中玉のフチにごく軽微なバルサム切れが見られますが、実写にはまず影響無いでしょう。他、拭きキズやクモリは見られず、クモリ玉として知られるニッパチズマロンとしては、なかなか綺麗なガラスです。コーティングも全面残っています。
整備の際には内面反射防止の艶消しラッカーも丁寧に塗り直されており、より締まった描写が期待できます。実写テストの結果も大変良好でした。
社外品の前後キャップが付属します。
実用にちょうど良いコンディションです。