銘玉、ニッコール-P.C 8.5cm f2。初期の白鏡胴、Nippon Kogaku Tokyo銘のニコンSマウント用レンズ。外爪式。1948年に登場。
本品は連合国軍占領下の日本で製造された個体で、鏡胴後端、距離計と連動する黒いカム部分に、Made In Occupied Japanの刻印が小さく隠れるように刻まれています(通称MIOJ)。1950〜51年頃の製造と思われます。
著名ニコンコレクター、Robert J. Rotoloni氏の著書「The Complete Nikon Rangefinder System」によると、Tokyo銘、MIJ刻印、最小絞りf16、クリックストップ無し、という特徴を備えた、「HYBRID」というバージョンに分類されています。
距離表記はフィート。レンズ構成は3群5枚のゾナー型で、レンズ単体の実測重量は473gとズッシリしていますが、ライカマウントよりは幾分軽量です。フィルターは48mm、付属のフードにシリーズ7を組み込みことも出来ます。
D.D.ダンカン氏が朝鮮戦争で使用し絶賛、日本製レンズの優秀さを世に知らしめるきっかけとなった記念碑的レンズです。
稀少品。
薄い擦れや微細な傷等の使用感がありますが、アタリや目に付くメッキの劣化は見られず、現役感の漂うなかなか綺麗な鏡胴です。また、マウント部にごくごく軽微なアタリが見られますが、装着に問題はありません。
2026年7月にフルOH済。絞りリング、ヘリコイド共にスムーズな使い心地に仕上がっています。
ガラス各面にごく薄い拭きキズが見られますが、描写に影響はないでしょう。クモリは見られず、スカッと抜けています。実写テストの結果も良好でした。
純正の2分割式フード、リヤキャップが付属します。