製造番号5千番台。1927年(昭和2年)製の旧エルマー付 ライカA型の初期タイプ。距離表記はメートル。ライツの製品コードはLEICA。ライカの歴史がここからスタートする原点となるモデルです。製造より98年の歳月が経過しており、まもなく100歳。2027年には是非ともお祝いしてあげたいですね!
マッシュルームレリーズ、目の粗い初期タイプのグッタペルカ、底蓋はカンヌキ、丸型のアクサリーシュー、ローレットの目が細かく背が低いノブなど、初期ならではの特徴が見られます。もちろん、各部パーツは当時からのオリジナル。旧エルマー銘板の小さなフォントもキュート。
原初の姿のA型は実に可愛らしく、眺めているだけで思わず笑みがこぼれる、癒しの一台。今回バッチリ整備済。老体に鞭打って、バンバン撮影もお楽しみください。
ごく自然な経年変化が感じられ、実に良い雰囲気に育っています。使用に伴うペイント落ちと、巻上ノブ付近のトップカバーのカド部に傷、三脚座付近に軽微なアタリが見られます。目的は不明ですが、底蓋には一ヶ所、直径5mm程の孔開け加工がされています。裏から薄い銅板を当てて埋められており、光線引きはしません。また、底蓋の内側(フィルム室側)にはケガキで以前のオーナーの名前と思しき文字、デンマークという国名などが記入されています。
2025年11月にOH済。各部の動作スムーズに仕上がりました。ファインダーの見え味はスカッとクリア。レンズ清掃やピント調整も施され万全です。ぜひフィルムを装填して撮影を楽しんでください。
レンズのガラスには目立った傷も見られず、良好な状態です。
なお、このライカA型の初期モデル(マッシュルーム&エクボレリーズ)では、巻戻しの際にレリーズを押し続ける必要があります。
また、板金時代のバルナックに稀に見られるのですが、製造当初からフィルム送り用のスプロケットとボディシェルの隙間が広めなため、フィルムの撮影枚数が終わった後も巻上げノブが回ってしまう事があります。
撮影開始時にはフィルムカウンターをしっかりと合わせ、規程の枚数が終了したら巻戻しをするという、古のお作法でお楽しみください。
時代と雰囲気の合った、純正レンズキャップが付属します。