ファット・エルマー 9cm f4。ライツのコードはELANG 。黒塗りにニッケルメッキの輝きが良い雰囲気です。製造番号は9万台。1932年製造。3群4枚構成。ヘリコイドはfeet表記。
ファットエルマーには非連動も存在しますが、本品は距離計連動タイプ。ノンコート。鏡胴の基部近くのど真ん中にはGermany刻印があり、輸出向けだったと思われます。この位置の刻印はかなり珍しいでしょう。
国内では「ダルマ」のニックネームで昔からコレクターに親しまれて来ました。1931年、当初はライカ C型用の距離計非連動用として発売され、1932年のライカ DIIの発表と共に距離計連動バージョンへと正常進化、翌1933年には鏡胴が細くなった通常のエルマー 90mm(シンThinエルマー)へと進化し姿を消します。
ライカ DII、DIIIなどの黒&ニッケルボディに実に良く似合う、このファットエルマー。製造本数は少なく、その半面使い込まれたものが多く、コンディションの良い個体はなかなか出て来ないレンズです。
鏡胴の先端やヘリコイドのエッジ部分にうっすらと真鍮が見えており、またヘリコイドリングに多少のタッチアップが見られますが、全体的には黒塗装がしっかり残ったかなり綺麗な一本。目立った傷やアタリは見られません。製造から90年余りが経過していることを考慮すれば、とても大切に使われて来たことが伺える外観です。
2025年12月にフルOH済。丁寧な整備により、絞り、ヘリコイドの操作感は大変滑らか。距離計連動も良好です。
ガラスは目立った傷やクモリも見られず、見事にスカッと抜けた綺麗なガラスです。本来の描写が楽しめます。テスト撮影結果も良好でした。
ベークライトの純正前キャップ、金属後キャップが付属します。
黒&ニッケルが大変美しい一本、コレクションにもどうぞ!