ライカ DIII クローム。海外ではモデルF、ライカIIIと呼ばれます。ライツの製品コードはAFOOV。製造番号は24万台、1937/38年の製造です。1933年のDIII登場当初はブラックペイント仕上げが主流でしたが、この頃になると販売数の大部分がクローム仕上げとなっています。
ライカDIIに良く似た外観ですが、スローシャッター、吊り環、視度補正、レンジファインダーの倍率が1.5倍となるなど、完成度が飛躍的に向上したモデルです。
フィルムも現像もすっかり高価となった現代では、こういったスローな作法のカメラで、1枚1枚の撮影を丁寧に楽しむのも良いでしょう。
底蓋にはやや多めの擦れ傷、トップカバーの吊り環付近のカドとロゴ刻印付近の上面に擦れがわずかに見られます。また、速度ダイヤル付近のトップカバーのカドに軽微なアタリ、巻戻しノブ付近のトップカバーがラウンドしている部分のカドには小傷があります。パッと見は分かりづらく、全体の雰囲気を損ねるようなものではありません。全体的には綺麗なボディで、気兼ね無く使い込むのにも丁度良いDIIIでしょう。
各部の動作快調です。以前のオーナー様も撮影を楽しまれていました。ファインダーの見え味もクリアーです。