1926年製のライカ A型旧エルマー付を、後年ライツにてDIIクロームへ純正改造した一台。海外ではFactory Conversionとも呼ばれます。
製造番号は23xx。矢羽根付きが散見される番号帯。旧エルマーはmeter表記。三脚ネジは大ネジ。
独特なシャイニーなメッキの質感から、改造された時期は1930年代後半でしょうか。ライツ社による純正改造には、通常モデル用とは異なったアップグレード専用パーツがわざわざ用意されていた様で、使い捨てが当たり前となってしまった現代では及びも付かない、手間やコストが掛かっています。
2千番台、製造番号4桁のライカ A型がベース。通常、ライカA型初期改は黒塗りのDIIやDIII、もしくは飛び越えてIIIf辺りが多いのですが、本品は珍しいシャイニークロームDIIです。
当店過去販売品です。お客様に大切に使われ、この度当店に出戻ってきました。お帰りなさい!
底蓋に僅かな擦れは見られますが、使用感は大変少ない一台です。ボディやレンズは実に美しい輝きを放っています。最近までお客様が実用されており、安心してお使い頂けます。
2021年にOHを行っていますが、今回の再販売にあたり再度レンズのフルOHを行っています。前回のOH後と同様に、レンズ後玉に点状の極小のカビ跡が2箇所ほど見られますが、実写にはまず影響ありません。
時代の合ったシャイニークロームの平キャップ付。
製造からほぼ100年を経た今日も現役、撮っても眺めても我々を楽しませてくれる、愛おしささえ感じる一台です。