仏アンジェニュー製広角レンズ、28mm f3.5 Type R11。アルパ用の自動絞りバージョンです。タイプR11は1953年に登場しました。本品は1960年製。6群6枚構成のレトロフォーカス設計。やや光沢感がある梨地クローム仕上げ。数はやや少ないですが、この自動絞りバージョンで黒鏡胴バージョンも存在します。
ダイヤルを回して絞り値が変更できるという、修理屋さん泣かせな凝ったつくり。自動絞り、マニュアル絞りの切り替えレバーが装備されています。
アンジェニュー タイプR11は様々なカメラ用に供給され、エキザクタ、M42、アルパ、プラクチナ、レクタフレックス、ライカなどの各マウントが存在します。
鏡胴基部の側面部に経年によるメッキの浮きと剥がれが見られます。全体的に使用感少ないだけに惜しまれますが、気兼ね無く実用としてお使い頂くのには良いでしょう。
2025年10月にフルOH済。整備が難儀な事でも知られるこのタイプですが、入念な整備により絞りダイヤル、ヘリコイド、自動絞りの切り替えレバーなど各部の動作は大変スムーズな仕上がりです。ガラスも目立った拭きキズも見られず、クモリも見られません。
社外品の前後キャップが付属します。