アルパ 11si。アルパの最終型にして一番人気のモデル。使いやすく信頼性も高いカメラです。1976年〜1989年にかけて製造されました。そのうち黒塗り仕上げの生産は、768台と言われています。当時は(今でも)、かなりの高級機だったそうです。ザ・旦那カメラ。
11siは、先代の11elのCdSを測光範囲が広く反応が速い、SPD受光素子に変更し、加えて3色のLEDによる露出表示に改良されたモデルです。
本品はペンタプリズム部正面にクレストが無い、ヨーロッパ向けモデル。すっきりクールな雰囲気です。トップカバーは結晶塗装、ボトムカバーはブラックペイント。ボディ番号と底蓋の製造番号はなぜか連番になっています。通常は番号が一致するのですが、出荷時に組み間違えたのでしょうか。
ペンタプリズム頭頂部の擦れもごく僅か。各部のペイントも綺麗な状態で、全体的にパリッとした雰囲気を漂わせています。往時の新品の雰囲気を未だ残している、素敵なイレブン。
各部の動作正常。露出計の動作も正常です。反応はスポット測光気味で、やや過敏な印象です。
バッテリーは本来PX28、または4LR44, 4SR44等を使用しますが、本品ではLR44を4個使用し、高さが足りない分はアルミホイルを詰めています。赤、緑、黄色と、信号機のような露出インジケーターがファインダー内に表示されるさまは実に格好良いもの。
純正ボディキャップと革ケースが付属します。革ケースのストラップ部は雰囲気が近い国産のものに交換されています。