ライカ IIIgブラックペイント、スウェーデン軍用。通常、スウェーデン軍用IIIgにはエルマー 50mm f2.8が付属しますが、本品は大変珍しいズマロン 35mm f2.8付。共にフルオリジナル。スウェーデン軍所有を示すスリークラウンの刻印は、ボディの背面部、ズマロンの鏡胴基部に刻まれています。
IIIg黒、ズマロン、共にスウェーデンのライカ代理店、ストックホルムのBrandtを通して、1960年5月25日にスウェーデン陸軍に供給されました。
スウェーデン軍用IIIgボディは、シリアル番号987901〜988025、125台の製造。対して、軍用ズマロンはわずか30本のみの製造と言われています。
ちなみにライカコレクター必携の書、James L. Lager著「Leica An Illustrated History Volume I - Cameras」99ページに掲載されているIIIg黒スウェーデン軍用と本品は連番です。
珍品。
手の触れる箇所には自然な雰囲気で真鍮が出ています。トップカバーのLeicaロゴ左にごく小さなアタリは見られますが、ボディ、レンズ共に他に目立った傷や凹みは見られません。グッタペルカにも目立った欠けは見られず、オリジナル状態を保っています。
ボディ、レンズ共に2025年にOH済。ボディの作動は快調、ファインダーの見え味もクリアです。ニッパチズマロンも綺麗なガラスです。
黒塗りの剥げ方もほど良く味わいがあり、軍用モデルとしては理想的な一台でしょう。