キヤノン FD 55mm f1.2 AL。1971年3月発売のキヤノン初の非球面レンズ。フラッグシップ F-1、量販主力機種のFTbと同時に発売され、フローティング機構を搭載し、近接撮影の収差補正も採用されています。当時のFD 55mm f1.2(球面)に対し、4倍近い価格設定となりました。6群8枚構成。
放射性ガラスが採用されており、かなりの黄変が見られます。簡易的な線量計でも、明白な数値を確認しています。最短撮影距離は0.6m。フィルター径は58mm。
こちらの個体は、青文字で「AL(=Aspherical Lens)」刻印。かなり初期の個体と思われます。シリアルナンバーも143xxとかなり若い番号です。
コレクターさんが大切に保管されていた一本。文字通りの新品同様品。使用感見られません。黒ペイント、メッキ部など往時の美しさを維持しています。コレクションにも好適でしょう。
各部の動作正常です。ガラスには目に付く様なキズやクモリは見られません。ルーペでやっと分かる程度のごくごく浅い拭き傷、中玉周辺部に強いLED光にかざしてうっすらと見えるくらいのコーティングの傷みが見られます。いずれも撮影へのまず影響は見られないでしょう。
純正UVフィルター、「AL」銘の専用前キャップ、リヤキャップが付属します。