戦前のヘクトール 2.8cm f6.3。HOOPYCHROM。1939年製。クローム仕上げ。距離表記はfeet。絞りは大陸式。本品は淡いブルー系のコーティングが施されています。戦後の早い時期、ライツにてコーティング処理がされたものと思われます。
ライカのレンズの中では最も小柄なヘクトール 28mm。バルナックだけで無く、M/Lリングを経由しM型ライカに装着しても、極薄デザインが良くハマります。クロームボディは勿論、ブラックペイントにも良くマッチするでしょう。純正適合フードはラッパ型のSOOHN。
本品はやや逆光に弱いヘクトール 28mmの弱点を、薄いブルーのコーティングが補い、素晴らしい描写を見せてくれます。後継モデルの銘玉・赤ズマロンとの描写比較も楽しいでしょう。やや稀少。
使用に伴う軽微な擦れ傷と小傷が多く見られますが、戦前のヘクトールであることを考慮すれば良好な外観コンディションです。メッキの浮きも見られません。
2025年2月にフルOH済。絞り、ヘリコイドはしっとりとした操作感です。距離計連動もバッチリ。
前玉には浅い拭きキズが見られます。クモリやカビ痕は見られません。実写テストでは、コントラストのしっかりした写りが得られました。コーティングの恩恵でしょう。
純正前キャップが付属します。