1937/38年製ライカ DII、クロームフィニッシュ。1937/38年製(昭和12/13年)製。
ライツの製品コード名はAIROOCHROM。ちなみにボディとレンズ、セットのコード名はABOOTCHROM。何だかカッコいいコード名。ちなみにDIIブラックのボディ単品は、1934年まではLYKAN、1934〜1948年はAIROO、実に複雑ですね(笑)
ライカ DIIは1932年、ライカ初の距離計連動式カメラとして登場。エポックメイキングなモデル。当初はブラックペイントモデルのみでしたが、1933年にメッキ技術の向上に伴い、クロームモデルが発売されました。
スローシャッターや視度補正、吊り環の採用は後のDIIIの登場を待ちますが、シンプル機能でコンパクトサイズのDIIならではの握り心地は絶妙です。等倍の距離計像ファインダーも合わせやすく、実用機としても一級品。
使い込まれた個体ばかりのライカ DIIクロームですが、本品はサテンクロームの輝きが若々しい、未だ爽やかな雰囲気を湛えたキレイ目な一台です。
トップカバーのD.R.Pの刻印下に、光線によってごく薄く見える程度の擦れが確認できます。また、底蓋には多少の線キズ、三脚座周りに着脱痕が見られますが、他は使用感少なく全体的にはとても綺麗な外観です。
2025年2月にOH済。巻上げの感触、シャッターの切れ味など、心地良い操作感に仕上がっています。
ファインダーの見え味も良好です。距離計像のコントラストもしっかりしています。
製造から90年近く経ってもなおメッキの輝きが美しい1台。コレクションにもどうぞ。