アンジェニュー 24mm f3.5 Type R61。エキザクタマウントの最終型、自動絞りタイプ。クローム。1963年製。鏡胴下部のレバーで自動絞りとマニュアル絞りを切り替えます。このタイプはエキザクタ用とアルパ用が供給されました。独特なダイヤル式の絞り操作と個性的なデザインが流石のフレンチレンズ。ちなみに見掛けることはやや少ないですが、黒鏡胴もラインナップされていました。
レトロフォーカスの8群8枚構成。開放付近では中心部はしっかりと結像したシャープな写りで、周辺はやや甘くなります。雰囲気のある絵作りができるレンズです。最短撮影距離は約40cm。フィルターは58mmが適合。梨地クロームの美しい鏡胴は実測で329gです。
アンジェの広角レトロフォーカスの中でも、35mm R1や28mm R11は比較的良く見掛けますが、この24mm R61はなかなか少ないレンズです。ちなみにこの前のバージョン、ゼブラ鏡胴のR51は更にレアな一本。R51、R61どちらも良い描写を見せます。
軽微な擦れ、テカリが見られますが、良好な外観です。目立つような傷やアタリは見られません。
各部の動作正常です。強いLED光にかざすと、中玉にごくごく軽微なコーティング傷みが見られますが、実写への影響はまず見られないでしょう。
試写館に作例を掲載しました。ご覧頂ければ幸いです。