コンタフレックス。通称ダルマ。1935年、ツァイス・イコンが威信を賭けて世に送り出した、35mmフォーカルプレーンシャッター2眼レフカメラ。しっかりとした軽合金ダイキャスト製ボディが、文字通り重厚感を醸し出します。実測で1459gとヘビー級です。
販売当時の価格は2,200円。その頃のライカDIIの約5倍強、エリート大卒初任給の30倍強と強烈な価格だった模様です。家一軒という大袈裟とも思われる表現も納得の、往時のぶっ飛び価格に驚嘆です。
コンタックス I型譲りの1/2〜1/1000縦走り鎧戸型金属シャッター。レンズは専用バヨネットマウントを採用し、Tessar f2.8、Sonnar f2とf1.5の50mm標準レンズが用意され、ビオゴンとオルソメターの35mm、ゾナーとトリオターの85mm、ゾナー135mmなどが選べました。是非とも全部集めてみたいものですが、オルソメーターが鬼門でしょう笑
ピントグラスはスクリーン全体で50mm、フレームで85mmと135mmとなっています。35mmレンズを使用する場合には、激レアな専用外付けファインダーアタッチメントが必要となります。
底蓋には擦れが多めに見られます。他、使用に伴う擦れや塗料落ちは見られますが、製造より90年近くが経過していることを考慮すれば、まずまず良好な外観コンディション。
アルバダファインダーはお約束通り蒸着面が経年劣化しており、85/135mmのフレームは見えにくいです。
シャッターや巻き上げ、ヘリコイドなどの各部の作動は正常です。露出計は作動していますが精度は???です。基本的に実用が難しい露出計ですので、適正露出は単体の露出計を使われるのが良いでしょう。ファインダーの見え味は良好、ピントの山も掴みやすいです。
ゾナー 5cm f2は前玉にごく浅い拭き傷、ガラスのヤケが見られますが、製造年代を考慮すれば、まずまずのコンディション。
純正革ケースが付属します。