キヤノン 50mm f0.95。1960年のフォトキナで発表するなり、世界中から賞賛を得たキヤノン製の超大口径レンズです。
ズノー 50mm f1.1、ニッコール 50mm f1.1、フジノン 50mm f1.2、ヘキサノン 60mm f1.2、そしてキヤノン 50mm f1.2など、1950年代の国産大口径レンズ競争がひと段落した1961年に販売開始されました。別名ドリームレンズ。
新種ガラスを5枚使用し、5群7枚のレンズ構成。元はキヤノン 7/7s用の専用バヨネットですが、本品はライカ Mマウントへ改造済。フィルター径は72mmねじこみです。
絞り開放f0.95〜f1.4では、独特の柔らかな写りが印象的。f2以降は解像力とシャープネスがグンと高まり描写は豹変、撮影が実に愉しいレンズです。
なお、後玉が僅かにマウント面より飛び出していますので、取扱いにはご注意ください。
使用感ほとんど見られないとても綺麗な外観です。
2024年12月にレンズのフルOHと同時に、Mマウント改造を行いました。重くなりがちな絞りやヘリコイドリングは適度なトルクで、潤いを感じる操作感です。
美しい外観と相まって、レンズにも拭き傷やクモリは見られず、スカッと抜けたとても綺麗なガラスです。このガラスコンディションはなかなか出て来ないでしょう。距離計連動は最近接〜2m付近でごくわずかに前ピンに見えますが、半段も絞れば雰囲気あるやわらかな描写が存分に楽しめます。
試写結果良好です。試写館をご覧頂ければ幸いです。いずれも絞り開放付近での撮影です。柔らかで幻想的な写りが魅力の1本。
純正72mmUVフィルター、純正前キャップが付属します。
