西ドイツ国防軍用のライカ M1、後期型。Bundeseigentum。本品は1961年に供給された個体で、製造番号は103万台。
M1オリーブは、1960年に50台、1961年が75台、1964年に83台と、合計わずか208台が製造されました。
M1オリーブ後期型は、製造番号1035926〜1036000と、1098101〜1098183の2ロットとされています。本品は後期型の前期ロットとなり(ややこしいですね)、1961年の製造です。
James L. Lager氏の名著、「An Illustrated History Vol.1」の218ページには、本品と非常に近い製造番号1035958が掲載されています。
トップカバーはM2タイプ。ファインダーには50mmと135mmのブライトフレームが内蔵されており、ファインダーアイピースの近くには「5+13.5」と小さく刻まれています。なお、M1ベースで距離計が無いので、目測式となります。
ボディ背面、及びエルマー 135mm f3.5レンズにはBundeseigentumの刻印有。ボディに刻まれたコントラクトナンバーは12-129-7739、レンズは12-133-4870。
本品はボディ、レンズどちらもオリジナルコンディション、軍モノの雰囲気をタップリと残した一台です。珍品。
手の触れる部分のオリーブ塗装が自然な雰囲気で剥げ、真鍮が出ていますが、何とも良い雰囲気。また、オリーブペイント部に僅かにあぶくが出ていますが、軍モノとしては綺麗めな外観コンディション。アタリや凹みは見られません。グッタペルカも全てオリジナルで、欠け等は見られません。ボディとレンズはこのセットで使われていたと思われ、双方共にマッチする自然な使用感です。
2024年12月にボディ、レンズ共にフルOH済。
ボディ各部の操作感は快調、軽快に作動しています。
エルマー 135mmは外観に少々擦れが見られます。丁寧な整備により絞りやヘリコイドの操作感は大変滑らかです。ガラスはエルマー135mmとしては珍しく、拭き傷やクモリも見られず、スカッと綺麗に抜けています。
純正前キャップ、オリーブのレンズケース付。ケースに刻まれたコントラクトNo.は、12-129-7740。
ボディ、レンズ共に軍モノとしては良いコンディション。コレクションにどうぞ。