沈胴ズミクロン 50mm f2。ライカ・スクリューマウント。ライツの製品コードはSOOIC。134万台。1956年製。feet表記。
ライツ大口径の定番レンズ。ズマール、ズミターに続いて、第3世代の高速標準レンズとして登場しました。圧倒的な解像力は当時の写真工業界を騒然とさせ、その後に続くライカM3の登場と共にライツ全盛期を生み出した立役者。
この沈胴ズミクロン、製造本数はかなり多いのですが、拭き傷や中玉の劣化などによりガラスにダメージを受けている個体が多く、本来の描写を味わえる個体は少なくなりつつあります。本品は比較的ガラスの状態が良好な1本です。
鏡胴の基部に一箇所軽微なアタリの修正痕、ヘリコイドリングの目立たない場所に擦れ傷が少々見られます。それらを除けば沈胴部も含め使用感少なめです。
2024年10月にピント調整を含むフルOHを行いました。絞り、ヘリコイドはしっとり滑らかな操作感に仕上がっています。距離計連動もバッチリです。
前玉に軽微な拭き傷とコーティング傷みが見られますが、クモリは見られず沈胴ズミクロンとしてはまずまず良好なガラスコンディション。コーティングも全面残っています。距離計連動の正確さと相まって、絞り開放からズミクロンらしい写りを存分にお楽しみください。