ライカ DIII。製造番号は30万台、1938年製。ライツの製品コードは AFOOV。海外では、モデルFやライカIIIとも呼ばれています。
本品はブラック&クロームメッキ仕上げで、日本ではセミクロームとも呼ばれます。ニッケル仕上げの渋さとは一味違ったスタイリッシュさが魅力です。
このモデルの登場以降、他メーカーでもクローム仕上げのカメラが急速に普及していきました。時代の転換点を象徴するモデルですね。
手にすっぽりと収まるコンパクトなサイズ感、吊り環、視度補正付きの内蔵距離計、そしてスローシャッターを備えたDIIIは、機能面でも完成度が高く、実用性に優れたバルナックライカ。シャッターの最高速度は1/500秒。
クローム仕上げのLマウントレンズは、ニッケル仕上げに比べて数が多く、レンズ選びも楽しいポイント。撮影にも鑑賞にも適した、昔から愛好者の多いモデル。DIII登場から90年以上が経過した今でも、その魅力は色褪せることなく、現役バリバリです。
当店販売品です。長年にわたりお客様にご愛用いただき、この度出戻って来ました。
底蓋には傷や擦れが多く見られ、往年の活躍ぶりが想像されます。また、製造番号上に軽微なアタリが1点あります。他は各部に少々使い込まれた痕跡があるものの、塗装の傷みは少なく、DIIIとしてはまずまず良好な状態です。
2024年11月、今回の再販に際し再度のOHを行いました。ちなみに2017年にはハーフミラー交換も行っています。各部の作動快調、低速から高速まで気持ち良いシャッター音を響かせます。ファインダーは両方とも鮮明で、二重像の分離もはっきりしています。
気兼ねなく、快適にお使い頂けるコンディションです。