銘玉ズミクロン 50mm f2、1st。固定鏡胴・後期型。ライツの製品コードはSOSIC、後に11818。製造番号211万台、1965年製。距離はfeet、meter併記。
レンズ構成は6群7枚構成と、以前の沈胴タイプや固定鏡胴前期型と同じですが、ヘリコイドのローレットデザインが変わり、よりモダンな雰囲気となりました。写りも申し分無く、当店でも歴代ズミクロンの中で一番人気のあるモデル。
高いコントラストと絞り開放から安定した描写性能を発揮。現代レンズ顔負けの実力者。当時のM3やM2から現代のデジタルライカまで、白ボディのみならず、ブラックペイント、ブラッククロームボディにもカッコ良く決まる、普遍的なデザインも流石です。
フィルターサイズはE39。適合フードはIROOA、ITDOO、12585。
ヘリコイドリングの無限遠ロックレバーの近くにごく薄いメッキの傷みが一箇所見られますが、他は使用感少なく綺麗な外観です。
2024年10月にフルOH済。絞り、ヘリコイドは例によってしっとりとした操作感に仕上がっており、絶妙なトルク感に撮影意欲も高まります。距離計連動は、最短近接付近でごく僅かに前ピン傾向ですが、1〜2段絞ると焦点移動によりピタリと収まります。
レンズは中玉の周辺部にコーティング傷みによる、ごく薄いクモリが残ります。強いLED光にかざしてやっと分かる程度で、撮影への影響はまず見られないでしょう。各面のコーティングはしっかり残っています。
実写テスト結果も良好、他の固定鏡胴ズミクロンと全く遜色の無い描写です。
綺麗めな実用ズミクロンをお探しの方に、好適な一本です。