1955年に発売された、国産最初のペンタプリズム式35mm一眼レフカメラ、ミランダ T用の交換レンズ。独自の44mmスクリューマウント。
プリセット絞り。最短撮影距離は0.9m。シリアル番号はT.Y1812。コーテッド。
このミランダ 35mm f3.5レンズは販売期間が短いようで、情報が非常に少ないのですが、レンズ構成は5群6枚と言われています。ミランダT用の交換レンズにはこの35mm f3.5、135mm f3.5の2本と、レフボックスのミラックス用にSupreme 105mm f2.8が用意されていたのみだったようです。
このレンズ、外観から判断するに藤田光学製ではないかと思われます。
フードを兼ねたフィルターリングには、シリーズ6フィルターが落とし込めます。重量は170gとなかなか軽量、コンパクトな広角レンズです。
稀少。
ややチープな感じのクロームメッキの輝きが眩しく、なかなか綺麗な外観です。アタリや凹みは見られません。
各部の作動正常です。僅かなコーティング傷みは見られますが、目立った拭きキズも見られず、ガラスは綺麗です。
試写テスト済み。試写館をご覧頂ければ幸いです。全て絞り開放にて撮影しています。開放ですとかなり甘めな描写で発色も控えめな印象です。
純正前キャップが付属します。
参照:クラシックカメラ専科 No.64 「ミランダの系譜」