キヤノン 85mm f1.9。後期型。ライカスクリューマウント。4群6枚構成のダブルガウス型。feet表記。設計は、キャノン 50mm f1.2やf1.4を設計した伊藤宏氏。絞り羽根は20枚。
キヤノン 85mm f1.9は、1951年にセレナー銘で登場しました。本品は1953年から1958年7月にかけて製造された、真鍮・クロームメッキ製の85mm f1.9前期タイプの最終型(ややこしい笑)。レンズの本体重量は606g。ちなみに1958年の8月には、軽量化されたアルミ黒鏡胴の後期型にバトンタッチされます。
ガラスがタップリと詰まったレンズらしく、重量感に溢れます。フィルター径は48mmのねじ込み。最短撮影距離は3.5feet(1m)。
鏡胴にはごく僅かに擦れが見られますが、キラリと輝くクロームメッキが美しい個体です。
各部の動作正常です。当店デモ機のライカM10-Pでは、わずかに前ピン傾向が見られますが実用範囲でしょう。
ガラスはクモリ無くスカッと抜けています。拭き傷も少なく、良好なガラスコンディション。本来の写りをお楽しみ頂けます。
試写結果も良好でした。試写館をご覧頂ければ幸いです。
フード、キャップ、革ケース、元箱付。清掃済みのファインダーはスカッとクリアな見え味。フードはSERENAR銘で、レンズ本体よりやや古い時代のもの。クラシカルなイーグルマーク入りのファインダーとレンズの元箱は、コレクション棚にも映えることでしょう。