ライカ M3前期型。製造番号は77万台、1955年製。ライツの製品コードはIGEMO。福耳のダブルストローク(ツーストローク)。三脚ネジは太ネジ。
この番号帯の少し後から、ブライトフレームのセレクトレバーが付くようになります。セレクトレバーの無いすっきりとしたボディや、トップカバーを留めるマイナスビスなど、M3・70万台ボディらしい、やや無骨な雰囲気がたまりません。
グッタペルカを含め、各部のパーツは製造時のオリジナルのまま。
やや角張ったバックドアのデザインやASA200のインジゲーター、シャイニーなクロームメッキの旧系列シャッター、巻き戻し軸の1ドット、バックドア横は結晶塗りでは無くブラックペイント、トップカバーの4箇所のマイナスネジなどなど、初期段付きボディとも共通する、質実剛健・クラシカルな一台。初期モノ好きにはたまらないM3です。ご安心下さい、全オリジです!
吊り環部分にわずかな使用感、トップカバーの「Leica」ロゴ付近に露出計脱着によるごくごく薄い擦れ、また底蓋にごく薄い擦れが2本ほど見られますが、他は全体的に使用感ほとんど見られず、とても綺麗な外観です。
傷みやすいバックドア付近の塗装も良好な状態で、グッタペルカもシボの角が立っておりパリッとしています。
2024年9月にOH済。各部の操作感滑らかに仕上がっています。2ストロークらしいチャッチャと軽快な巻き上げが楽しめます。
ファインダー内部のプリズムには、外枠に沿ってバル切れが見られます。他が素晴らしいだけに惜しいポイントですが、ファインダーの見え味は良好です。
純正ボディキャップ、やや使い込まれた初期型用革ケース、番号は一致しませんが時代の合った赤ベルベット張りの元箱が付属します。
コレクションにもどうぞ。