W-ニッコール・C 25mm f4の前期型。日本光学製の広角レンズ。ニコン S用。コンタックス用トポゴン 25mm f4に続いて登場、1953年の発売当時、35mm判カメラ用として世界一の広画角を誇った超広角レンズです。
レンズ構成はもちろんトポゴンタイプ。メニスカスレンズを対称に組み合わせた4群4枚構成。歪曲収差を感じさせず、絞り開放ではほど良い柔らかさを伴った、明瞭な像を結びます。なお、このニッコール 25mm f4は、ニコンS用交換レンズの中で唯一ボディのヘリコイドだけでピント操作を行います。
前期型は後期型より重厚感のある造り。レンズ単体は実測で約134gです。
ニコン S型各モデル、特にブラックペイントボディにファインダーやフード付きで装着すると、ルックス最高、眺めているだけでも愉しめます。
ちなみにニコンSマウントの製造本数は、前期と後期型を合わせても300本程度と言われています。なかなかレアな一本。特にキャップやフードはかなり稀少です。
使用感ごく僅かで、とても綺麗な外観です。メッキ、ペイントのいずれも往時の新品の雰囲気をタップリと残しています。
2024年8月にフルOH済。絞り、ヘリコイドは操作感滑らかです。
ガラスには軽微なコーティングの傷み、前玉に極小の拭き傷が見られますが、クモリ無くスカッと抜けたガラスコンディションです。ファインダーの見え味もクリアです。
純正の前キャップとリヤキャップ、専用ファインダーが付属します。
過去の作例ですが、トポゴンタイプの日独2本を、同じシチュエーションで撮り比べた試写をご紹介させて頂きます。お楽しみいただけましたら幸いです。
ニッコール 25mm f4 (S)の試写はこちら!
トポゴン 25mm f4 (Contax)の試写はこちら!