1953年発売のレクタフレックス 1300。コンタックス Sと共にペンタプリズムを装備した最初の一眼レフ(SLR)。イタリア製らしい洒脱なボディやロゴデザインも魅力、使い勝手もなかなか良好です。
このモデル1300は、数あるレクタの中でも一番生産台数の多いモデル。
レクタフレックスにはアルパ等と同じく実に多様なレンズが用意され、ドイツからはSchneider、Zeiss、Kilfit、SchachtやVoigtlander、Rodenstock。フランスからはAngenieux、SOM Berthiot、Boyer。オランダからはOld Delft、母国イタリアからはGalileo、Filotecnica、Akton等々。
いつの日かコンプリートしてみたいと思わせる銘玉の数々ですが、中には非常にレアで幻と呼ばれるレンズもあります。
本品はその中でも比較的入手が容易く、かつ描写にも優れたアンジェニュー 50mm f1.8 タイプ S1レンズ付。
2022年夏のヨーロッパ買い付けでイタリアにて入手した一台。長らくイタリアのコレクターさんが大切にされていた個体です。
当店過去販売品です。お客様に大切にされ、この度当店に出戻ってきました。
ボディは巻上げダイヤルやトップカバー、底蓋周辺に三脚使用による擦れが僅かに見られますが、目立った傷やアタリ等は見られず、かなり綺麗な外観です。アンジェニューレンズも使用感は少なく、鏡胴のクロームメッキは大変美しく輝いています。
2023年にレンズのフルオーバーホール済。丁寧な整備により、絞りやヘリコイドは現在も心地良い操作感です。レンズには薄い拭き傷が少々見られますが、目立ったクモリやバルサム切れは無く、アンジェニュー S1としてはかなり綺麗なガラスです。
現在欠品中ですが、レクタフレックス - ライカ Lマウントアダプターなどを装着すれば、デジタルの現行ライカM型をはじめ、ミラーレス機などでもアンジェニュー S1の描写をお楽しみ頂けます。
実写結果良好。試写館に作例を掲載しました。アダプターを介してソニー α7IIIにて撮影。レンズOH前に撮影しており、逆光時にはわずかに白みが見られますが、Type S1らしい描写とボケ味です。OH後の現在は、より締まった描写が期待できるでしょう。
エキザクタ用のスプールが付属します。元箱も当時のイタリア製品らしい色使いで、コレクション棚を華やかに彩ってくれるでしょう。