日本光学製。ライカLマウントの距離計連動式標準レンズ。先代にあたるニッコール-S.C 50mm f1.5が登場した翌年、1950年10月に登場しました。
3群7枚構成のゾナー型を踏襲していますが、f1.5が完全なるツァイス製ゾナーのコピーであったのに対して、独自の改良を加えて進化させたレンズがこのf1.4。距離表記はfeet。1mまでは距離計連動、その先は非連動となりますが、50cmまでの撮影が可能です。ミラーレス全盛の現代では嬉しい機能です。
本品は捨て番5005がシリアルナンバーに付与された、初期の一本。続く番号が更に3桁ゾロ目の888。1950年5月に設計出図されたことから、50(年)05(月)という番号が付与されたそうです。この捨て番5005の個体は2,000本ほどの製造とされ、ニコンSマウントとライカスクリューマウントの両方が存在しています。
純正のねじ込み式フード(革ケース付)、ワルツ製フィルター、黒塗りの純正前キャップが付属します。
当店過去販売品です。お客様に大切に使われ、この度当店に出戻ってきました。前回販売時と変わらず良いコンディションです。
銘板のS.C表記付近のフィルター枠に軽微なアタリが見られますが、フィルターは問題無く装着できます。他、軽微な使用感は見られますが、メッキの状態も良好で、なかなか綺麗な外観です。
2023年8月にフルOH済。丁寧な整備により、絞りとヘリコイドは大変滑らかな操作感です。距離計連動もバッチリ。
レンズの前玉には、経年によるガラスのヤケやコーティング傷みが僅かに見られますが、他はクモリや目立った拭き傷も見られず、綺麗なガラスです。実写テスト結果も大変良好でした。
前回販売時の撮影ですが、試写館に作例を掲載しました。柔らかく、穏やかな写りが印象的です。1m未満の距離ではライブビューでの撮影ですが、距離計連動の範囲においては全て絞り開放、距離計でのピントで撮影しています。
距離計連動バッチリで気持ち良く撮影が楽しめます。