ライカ M5 ブラッククローム。137万台。1973/1974年製。3ラグ(吊り環が3つ)の後期型。製品コードは10502。
視認性の良い追針式露出計をファインダー内に内蔵。シャッター速度ダイヤルは右手の人差し指が自然に届く位置に設置され、ファインダーから目を離すこと無く、露出を確認しながらの速度調整が可能です。
実に使いやすく、素晴らしい設計のモデル。ライカ M4までと比べ大柄なボディとなりましたが、ホールディングの良さはピカイチでしょう。昔から玄人好みのM型ライカとして愛されています。
また、M5ブラックには当時の黒レンズのみならず、ズミクロンやズミルックスなど、往年のクロームメッキのレンズも良く似合います。
なお、ライカM5用の水銀電池(MR-9)は製造中止のため、近年では入手困難です。代替品として、以前はドイツVARTA製のV625U / LR9を当店でも使用しておりましたが、ある時期から電池室への収まりが悪くなり、フタのねじ込みが出来ない、あるいは、ネジが殆ど噛まないという問題が生じるようになりました。
現在もSR43をM5で使用できるアダプターが関東カメラさんから販売されていますので、こちらをご利用頂くのが良いでしょう。
それなりに使い込まれており、各所に小傷や擦れ、ブラッククロームがやや鋼色に褪色しています。精悍な雰囲気の1台です。
2024年6月にOH済み。各部の操作感滑らかに仕上がっています。露出計の動作も正常です。ファインダーの見え味もクリア。
高価なフィルム代にめげること無く、ガンガン撮影を楽しみたい向きに好適な、使い頃のライカ M5ブラックです。