バルナック・ライカの最終モデル、ライカ IIIg。ライツの製品コードはGOOEF。
製造番号は82万台。1956年製造。このIIIgのシリアル番号刻印は、通常のIIIgとやや異なりカナダライツ風の刻印です。本品の前後のロットでは、IIIf、IIIg、M3のカナダ製が入り交じりますが、このIIIgは過渡期のものなのでしょうか。IIIgに刻まれるボディ内部のシリアル番号は、トップカバーと一致しています。
コストを惜しまず、設計・製造されたそのクオリティの高さは、眺めているだけでもウットリ。ライカ M3の技術も投入、パララクス補正付で50mmと90mmのブライトフレームを内蔵しています。ファインダーの見え味も素晴らしく、使い易さではダントツのバルナックライカでしょう。
向かって左側の吊り環部に小キズ、また背面のASA感度インジゲーター部にごく僅かなメッキの傷みが見られますが、他は目立った擦れや線キズも見られず、かなり綺麗な一台です。グッタペルカも使用感少なく、サラッとした握り心地。全てオリジナルで欠け等は見られません。
2024年4月にシャッターOH他、各部整備済。巻き上げ、シャッター、セルフタイマーなど、各部の作動滑らか、快調です。ファインダーの見え味もスカッとクリア、二重像のコントラストも良好。
実用に大変に向く、綺麗なライカ IIIgです。