独フランケ&ハイデッケ製の二眼レフカメラ。f2.8の大口径高速レンズを採用したローライフレックス 2.8B。
先代の2.8Aが不評だったため、1952年に投入されました。輸出用として販売され、アメリカ市場が主力だったようです。生産期間は短く、翌1953年には生産終了。シリアル番号から、本品は最終期に製造された個体と推測されます。
付属のレンズはCarl Zeiss Jena製のBiometar 80mm f2.8。ビオメターでの撮影が楽しめる唯一のモデルとして知られています。探されている方も多いでしょう。シャッターは最高速1/500のシンクロコンパー。バヨネットIII。ファインダースクリーンは方眼です。
使い込まれた個体ばかりのビオメター付ボディの例に違わず、本品も経てきた時代なりに使われて来た感のある実用コンディション。各部にペイント落ち、クロームメッキの擦れ、バックドアふちの黒タッチアップ塗装など、全体的に使用感が見られます。
2023年にOH済。巻き上げ、速度ダイヤル、絞りダイヤルなど各部の操作感滑らか、作動快調です。
撮影レンズの前玉にはごく浅い拭き傷が数本、後玉に整備で除去できなかった薄いカビ跡が数点残っていますが、撮影への影響はまず見られないでしょう。他、クモリ等は見られず、ビオメーターとしては綺麗なガラスです。前キャップが付属。
実用に持って来いのローライフレックス、ビオメター付です。