W-ニッコール 35mm f1.8、ニコンSマウント。1956年9月発売。5群7枚構成。ヘリコイドの表記はやや珍しいmeter。フィルター径は43mm。
新種ガラスを採用し、素晴らしい描写で高い評価を得た銘玉。発売当時は世界で最も明るい広角レンズでした。その後はキヤノン 35mm f1.5、ズミルックス 35mm f1.4等が登場し、広角レンズも大口径化が進んでいきます。
本品の製造番号は357xxx。銘板のW-Nikkorの後ろの「C」が省かれています。1961〜62年頃の製造と思われ、ニッコール 35mm f1.8の後半のロットで銘板の刻印などもよりモダンな印象です。
緻密な描写と穏やかなボケで、しっとりとした雰囲気良い作画が楽しめます。その写りに魅了される方も多い一本です。
外観、ガラス共にとても綺麗です。フィルター枠内側にわずかなフィルター装着跡が見られる程度で、使用感もほとんど見られずとても綺麗な外観です。カメラボディ内部に収まるレンズ鏡胴のペイント部分に、ボディへの装着時についたと見られるわずかな擦れがある程度で、他はブラックペイントの剥げも見られません。
絞りやヘリコイドリング等の各部の操作感も滑らかです。レンズはキズやクモリも見られず、スカッと抜けた綺麗なガラスです。
なお、ライカボディにはレンズガードが内部で干渉しますので、アダプターを介しても装着できませんのでご注意ください。ソニー α7、ニコンZ、ライカ SLなど、ミラーレスでは問題無く使用可能です。
純正43mm UVフィルター、前後純正キャップが付属します。