11930。隠れ銘玉、アンジェニューズーム。製造年は1968〜80年。当初はライカフレックス用としてラインナップされた、ライツ初のズームレンズです。製造番号は144万台。この番号はライツでは無くアンジェニュー社のシリアル番号で、本品は1978年製、3カム仕様。
12群15枚構成という複雑なレンズ構成。f2.8通し。フィルターサイズは67mmねじ込み、もしくはシリーズ 8。
どの焦点距離においても、アンジェニューらしい、しっとりとした単焦点レンズのような描写が楽しめます。特に近接では甘いフレアと美しいボケを伴った濃厚な開放描写を味わえます。絞ってもやわらかさが残る点は、現代では個性として引き立つでしょう。
番号一致のイタリア語保証書、カタログ、ディスププレイケース、純正フード、アンジェニュー銘の専用前キャップが付属。
2022年夏のヨーロッパ買い付け物件。イタリアのコレクターさんから譲り受け、来日した一本です。
当店過去販売品。お客様に大切にお使いいただき、変わらず良いコンディションです。
使用感ほとんど見られず、新品時の半つやの塗装肌を保った美しいアンジェズーム。フード等の付属品も大変綺麗です。
2023年にフルOH済み。丁寧な整備により、ヘリコイド、ズーム、絞りの操作感はいずれも大変スムース。
アンジェズームは整備が難しいレンズとして知られていますが、本品のガラスは一部の分解できないエレメントを除いて、全て分解清掃を行っています。前玉裏の周辺部にクモリと僅かなカビ痕が残りますが、真ん中はスカッと抜けており、アンジェズームとしては綺麗な個体です。
また、焦点距離によりピント位置が大きく変わってしまう個体も多いレンズですが、本品はズーミングをしてもピント位置が安定しています。
現代のズームレンズとは大きく異なる、ヘリコイドやズームリングの配置なども、使い込めば納得のいく絶妙なポジション（試写館長談）。
ライカ SLシリーズで使われているお客さまも多く、ミラーレス機との相性もバッチリです。
