連合国軍占領下時代の、ニッコール-S 5cm f1.4。白鏡胴。Nippon Kogaku Tokyo。シリアル番号は317555。末尾3桁ゾロ目です。ニコンS 内爪マウント。
ニコンMやMS、初期のニコンSの時代のニッコール。ボディにMade In Occupied Japan (MIOJ)の刻印がなされている時代のレンズです。製造時期としては1950年〜1951年と推測されます。
3群7枚構成のゾナー型。フィルター径は43mm。当時、50mmでは世界で初めてのf1.4の明るさを達成したレンズでしたが、実際はf1.5に近かったとも言われています。
絞り開放からf2前後ではやわらかな描写ですが、f4まで絞り込むと一変してシャープな描写に豹変します。近年はライカ用やミラーレス用アダプターも豊富に供給され、楽しみ方の幅が広がりました。
鏡胴には軽微な擦れ、ローレット部にテカリが見られますが、目立ったキズやアタリは見られず、この時代のニッコール・レンズとしては良好な外観コンディションです。
2025月7月にフルOH済。絞り羽根も綺麗になりました。
前玉には薄い拭き傷が少々見られますが、実写にはまず影響ありません。クモリは見られずスカッと抜けたガラスです。
時代は下がりますが、富士山マークのプラスチック製前キャップ、アルミ製後キャップ、革ケースが付属します。