日本光学製、ニッコール-H.C 5cm f2。ライカ Lマウント。1950年頃の製造。Nippon Kogaku Tokyo銘。3.5feet(1m)までは距離計連動、そこから非連動とはなりますが1.5feetまで繰り出せます。
捨て番5008の個体は、ニコンSマウントを含めて約1,000本程度が製造され、ライカマウントは少ないと言われています。リジッドタイプのニッコール-Hは、シリアル番号50080101からスタート、本品はその14番目の個体です。
ニコン製レンジファインダーを特集した、著名コレクター、Robert J Rotoloni氏著の「The Complete Nikon Rengefinder System」に登場する個体よりも更に若いシリアルナンバーで、なかなか貴重な個体と言えるでしょう。
全体的に軽微な使用感があり、鏡胴基部には1箇所の小さなアタリが見られます。
2023年10月にピント調整を含むフルOH済。絞り、ヘリコイドの操作感はしっとり滑らかな仕上がりで、距離計連動もバッチリです。
前玉にはごく浅い拭き傷とガラスのヤケ、極小のカビ痕が1点見られます。絞り羽根前後の中玉と後玉表面にはコーティングが見られません。実写テストを行いましたが、絞り開放ではやわらかな写りの中にしっかりと芯のある解像感が得られました。オールドレンズらしい、雰囲気ある撮影をお楽しみいただけます。