IGEMO。名機中の名機、ライカ M3発売初年度の1954年製。製造番号は706xxx。福耳のダブルストローク。ブライトフレームの切り替えレバーはまだありません。
巻上げノブの中心軸はマイナス、マウント12時位置は封印無しのマイナスネジ、旧系列シャッター、トップカバー背中のビス留め、ASA200のバックドア、アクセサリーシューのネジ形状など、M3段付きにも通じるM3初期ならではの特徴が見られます。
ライカM型シリーズの原点モデル M3は、この後も創意工夫が重ねられて時代と共に変化していきます。その変遷を辿るのもライカならではの楽しみ。ライカ A型とM3は、知れば知るほどに深く、面白いカメラです。
アクセサリーシューと底蓋に使用に伴う擦れや小傷が見られますが、トップカバー、吊り環、マウントなどの使用感もごく僅かで大切に使われてきたことが伺えます。初期ならではの光沢感の強いクロームメッキも良い状態を保っています。グッタペルカも全てオリジナル。
2023年12月にオーバーホール済。各部の動作大変滑らかに仕上がっています。ファインダーの見え味もクリアー。50ミリを使うならM3と言われるのも納得です。