製造番号3000番台、1926〜27年製の旧エルマー付ライカ A型を、後年ライツにてC型に純正アップグレードした一台です。アップグレード時期は1930年代の初めでしょう。
旧エルマーは距離計連動の単体レンズへと改造され、ボディ、レンズ共にフランジバックを28.8mmに合わせてスタンダード化。スタンダード化に伴い、ボディはマウント前面12時の位置に0マークの刻印がなされました。旧エルマーの距離表記はmeterです。
スタンダード化された旧エルマーは、現代のデジタルライカM型でも近接1mから無限遠までしっかりと距離計連動します。また、ボディは目測での撮影とはなりますが、現代のライカスクリューマウントレンズでもしっかりと撮影できます。ライカってつくづく凄いですね。整備済でリフレッシュしたボディはまだまだ現役です。
2022年にボディ、レンズ共に当店にてOHを行った後、お客様が大切にお使いになっていた一台です。
使用感大変少なく、ボディ、レンズ、キャップ共に大変美しいセット。
ボディは手擦れによりごく僅かに真鍮地が見えている箇所はありますが、アタリや凹みも見られず、黒塗装や銀象嵌もしっかり残っており、とても綺麗な外観です。
レンズは銘板に小キズが見られますが、全体的には使用感の少ないもの。ライカ A型時代の純正前キャップも綺麗です。
各部の作動滑らか、シャッターも快調に作動しています。旧エルマーのガラスは目立った拭きキズも無く、スカッと綺麗に抜けています。鏡胴内部の内面反射防止艶消しラッカーも丁寧に塗り直され、より締まった描写が期待できます。
レンズ交換の出来るライカ A型改、C型。距離計を乗せたり、ニッケルエルマー 35mmやニッケルヘクトール 28mmを装着したり、旧エルマーを現代のデジタルライカで撮影したり、楽しくお使い頂ける一台です。