銘玉、ニッコール-P.C 8.5cm f2の後期型。ニコンSマウント。外爪。ブラックペイントとシルバークロームの精悍な外観です。
1948年に登場。初期はクロームメッキの白鏡胴でした。3群5枚構成のゾナー型を採用。フィルター径は48mm。距離表記はfeet。この497xxx番台あたりが、ほぼ最終ロットと言われています。
絞り開放ではやや柔らかく、周辺落ちを伴ったドラマチックな写りを楽しめます。f4付近まで絞り込むと一気に鮮鋭な描写となり、持ち味の精緻な描写力をフルに発揮します。
D.D.ダンカン氏が朝鮮戦争で使用し絶賛、日本製レンズの優秀さを世に知らしめるきっかけとなった、記念碑的レンズとして語り継がれています。
黒鏡胴はやや稀少。白ボディ、黒ボディのどちらにも良く似合うデザイン。現代のミラーレスデジタル機でも、アダプターを介してお楽しみ頂けます。
鏡胴やフードのつくりも良く、手に取るだけでもその精密感を感じ取ることが出来、何とも愛着の湧くレンズです。
使用感ほとんど見られません。新品の雰囲気をたっぷりと残した、大変綺麗な1本。付属のフードの先端部には黒塗装の剥げが見られます。
各部の動作正常です。ガラスには前玉の周辺部に2本ほどのごく浅い拭き傷が見られますが、実写にはまず影響ありません。他、クモリも無くスカッと抜けたガラスコンディションです。各面のコーティングもしっかりと残っており、本来の写りが味わえるでしょう。
純正フード、前後キャップ、革ケースが付属。コレクションにも好適なセットです。