ローライフレックス 3.5 MX-EVS初期型。3.5Cとも呼ばれます。製造番号は146万台。1954年製。同年発売のライカM3初期と並べてみたいです(笑)
丁寧に作り込まれた軽量ボディに、銘玉テッサー f3.5。ローライフレックス・オートマットから進化した、ローライ二眼レフの一つの完成形で、とても使いやすいモデル。後の3.5Fや2.8F等の豪華ボディとは、操作感も描写もまた違う味わいのある、ローライフレックスの隠れた銘機。重量は1035g。
ちなみに、ヴィヴィアン・マイヤー(Vivian Maier)が愛用していたローライはこのモデルの一つ前で、オートマットの4型と思われます。
このMX-EVSは2年と短い製造期間ながらも、それなりに台数は多いモデルですが、これだけ綺麗な個体は非常に稀でしょう。
当店で2022年に販売した一台です。お客様に大切に使われ、この度当店に出戻って来ました。
フラッシュバックカメラでこれまで取り扱ったMX-EVSの中でも、ダントツに綺麗な個体です。巻き上げレバーや黒塗装、三脚台座、レンズのフィルター枠などにも使用の形跡がほとんど見られません。
2022年にオーバーホール済。ローライ操作のキモ、巻き上げレバーは軽快に作動し、シャッターや距離調整ノブの動きも大変滑らかです。撮影レンズにはガラスのヤケとわずかなコーティングの傷み、端っこに極小のカビ跡が一箇所見られますが、拭き傷等は見られません。
付属の革ケースも綺麗なもの。英文のカタログが付属します。
また、本品は初期型ですので、ライトバリューの解除は絞り調整ダイヤルの中心部を押しながら操作します。
実用がためらわれるほど美しい一台。得難いコンディションです!