SIMOM-M。後のコードは11306。221万台、1966年製の極上ニッパチズマロン。ドイツ製。前モデルのズマロン f3.5と同じ4群6枚構成ながら、新種ガラスの採用で明るく生まれ変わりました。カラーの再現性や解像度もパワーアップ。絞り開放からほどよい周辺落ちを伴ったシャープな描写で、雰囲気のある作画が楽しめます。無限遠ストッパーの形状も変わり、その姿は同年に登場したズミクロン 35mm8枚玉と瓜二つ。
フィルターサイズはE39。最短撮影距離は0.7m。実測で180g。
定番レンズと思われていますが、生産本数は意外と少ないニッパチズマロン。近年の人気の高まりも相まって、綺麗なものはなかなか出て来ません。純正前キャップ付。
フィルター枠近くにごくごく薄い擦れが見られますが、他は先端からマウント部まで使用感がほとんど見られません。大変綺麗な外観です!
2023年4月にフルOH済。鏡胴内部の内面反射防止ラッカー等も綺麗に塗装し直され、締まった描写が期待できます。絞りや距離リングの操作感も大変に滑らかで、無限遠ストッパーもしっとり優しく収まります。操作のストレスを感じません。距離計連動も全域バッチリ。
レンズはズマロンに散見されるクモリも見られず、スカッと抜けています。絞り開放から実写テスト結果も大変良好でした。外観、ガラスともに申し分無くキレイな一本。このレベルはそうそう出て来ません!